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第21話「魔法のアイテム」
魔法のアイテム(7)
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「あ、有夏、それ……」
幾ヶ瀬の指が指しているのはTシャツの胸元。
そこには鮭の切り身のリアルなイラストがプリントされていたのだ。
「あー、鍋ん中といっしょだな。姉ちゃんの北海道土産だわ、コレ」
「だからって切り身の絵?」
よく見つけたものだと感心するようなTシャツを好んで着る有夏だと、一頻りその図柄にウケた後、今度は半袖の寒々しさが際立ってくる。
あらためて確認するまでもないが、下は例によって短パンであった。
「まるっきり夏の服装じゃない! 有夏、寒くないの!?」
「んぁ? まぁ寒いっちゃあ、寒い」
「何で長袖着ないの? まさかゴミ部屋のゴミの下に……」
ゴミ部屋じゃねぇよと、有夏が露骨に顔をしかめる。
この前、幾ヶ瀬と共に片づけをしたままの状態を保っているという。
「怪しいもんだな……。とりあえず俺のパーカー出すから着て。あと、ご飯をレンチンする前にアレ出すわ」
「アレ?」
幾ヶ瀬の指が指しているのはTシャツの胸元。
そこには鮭の切り身のリアルなイラストがプリントされていたのだ。
「あー、鍋ん中といっしょだな。姉ちゃんの北海道土産だわ、コレ」
「だからって切り身の絵?」
よく見つけたものだと感心するようなTシャツを好んで着る有夏だと、一頻りその図柄にウケた後、今度は半袖の寒々しさが際立ってくる。
あらためて確認するまでもないが、下は例によって短パンであった。
「まるっきり夏の服装じゃない! 有夏、寒くないの!?」
「んぁ? まぁ寒いっちゃあ、寒い」
「何で長袖着ないの? まさかゴミ部屋のゴミの下に……」
ゴミ部屋じゃねぇよと、有夏が露骨に顔をしかめる。
この前、幾ヶ瀬と共に片づけをしたままの状態を保っているという。
「怪しいもんだな……。とりあえず俺のパーカー出すから着て。あと、ご飯をレンチンする前にアレ出すわ」
「アレ?」
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