212 / 358
第18話「こうして秘密が暴かれる」
こうして秘密が暴かれる(5)
しおりを挟む
「ゲームだったら一緒にしようよ。ねぇ、有夏ぁ、一緒にしようよぅ」
「一緒にって対戦かよ。幾ヶ瀬Vita持ってねぇだろ」
「あはは、大丈夫」
おかしなテンションのまま、クローゼットの引き出しから出してきたのは小さな箱だった。
蓋を開けてお馴染みのカードを取り出す。
ダイヤにスペード、ハートにクラブ──普遍的なそのマーク。
「……トランプかよ」
幾ヶ瀬、ニコニコ笑って頷く。
「古くからあるものが、結局一番面白いんだって。何する? 七並べ? ババ抜き? ダウト?」
「………………」
どれも2人でしても面白くないゲームばかりだ。
「いや、あるいはダウトなら……? いや、お前もう寝ろ。なんでこんな夜中に2人してトランプしなきゃなんねぇんだよ」
「まぁいいじゃない。ババ抜きしようよ? 楽しいよ?」
「楽しいわけねぇだろ。隣りのクソビッチでも呼んで3人でやるか? 夜中だろうが何だろうが、呼びつけりゃホイホイやってくるだろ。バカだから」
バン!
幾ヶ瀬がテーブルを叩いた。
「絶対に嫌ですぅ。有夏と2人で遊ぶんですぅ」
「お前、酔ってんじゃ……」
「素面ですぅ。さっきまで仕事してたんだから、酒なんて飲む間もありませんー」
「うっざ……」
「一緒にって対戦かよ。幾ヶ瀬Vita持ってねぇだろ」
「あはは、大丈夫」
おかしなテンションのまま、クローゼットの引き出しから出してきたのは小さな箱だった。
蓋を開けてお馴染みのカードを取り出す。
ダイヤにスペード、ハートにクラブ──普遍的なそのマーク。
「……トランプかよ」
幾ヶ瀬、ニコニコ笑って頷く。
「古くからあるものが、結局一番面白いんだって。何する? 七並べ? ババ抜き? ダウト?」
「………………」
どれも2人でしても面白くないゲームばかりだ。
「いや、あるいはダウトなら……? いや、お前もう寝ろ。なんでこんな夜中に2人してトランプしなきゃなんねぇんだよ」
「まぁいいじゃない。ババ抜きしようよ? 楽しいよ?」
「楽しいわけねぇだろ。隣りのクソビッチでも呼んで3人でやるか? 夜中だろうが何だろうが、呼びつけりゃホイホイやってくるだろ。バカだから」
バン!
幾ヶ瀬がテーブルを叩いた。
「絶対に嫌ですぅ。有夏と2人で遊ぶんですぅ」
「お前、酔ってんじゃ……」
「素面ですぅ。さっきまで仕事してたんだから、酒なんて飲む間もありませんー」
「うっざ……」
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる