174 / 357
第16話「幾ヶ瀬Present's愛と笑いの怨念チャンネル」
幾ヶ瀬Present's愛と笑いの怨念チャンネル(5)
しおりを挟む
※ ※ ※ ※ ※
夜の8時。
中途半端に田舎で、中途半端に都会であるこのあたりは、コンビニや飲食店の照明のおかげで灯かりには困らない。
そうは言っても、町はずれの廃校となると話は別だ。
「ヘイ、照明! カモン!」
幾ヶ瀬が指をパチンと弾いた。
「……ハイ」
アタシはスマホのライトをオンにした。
錆びた校門の向こうに、4階建ての灰色の校舎が重苦しく横たわっている。
黒く沈みこむ窓から何かが覗いているようで、アタシは思わず顔を背けてしまった。
「ちゃんと撮れてる? まったく役に立たないんだから」
「……ハイ。ちゃんと撮れてます」
えらく張り切っていやがる、ヘンタイメガネのくせに。
何回も断ったよ?
だが、ヤツは聞いちゃいない。
──町はずれの廃校に心霊系動画を撮りに行く! 行くったら行く!
そう言って、ヤツはアタシに付いてくるよう命令した。
ジェスチャーで分かる。カメラ係をしろと言っている。
夜の8時。
中途半端に田舎で、中途半端に都会であるこのあたりは、コンビニや飲食店の照明のおかげで灯かりには困らない。
そうは言っても、町はずれの廃校となると話は別だ。
「ヘイ、照明! カモン!」
幾ヶ瀬が指をパチンと弾いた。
「……ハイ」
アタシはスマホのライトをオンにした。
錆びた校門の向こうに、4階建ての灰色の校舎が重苦しく横たわっている。
黒く沈みこむ窓から何かが覗いているようで、アタシは思わず顔を背けてしまった。
「ちゃんと撮れてる? まったく役に立たないんだから」
「……ハイ。ちゃんと撮れてます」
えらく張り切っていやがる、ヘンタイメガネのくせに。
何回も断ったよ?
だが、ヤツは聞いちゃいない。
──町はずれの廃校に心霊系動画を撮りに行く! 行くったら行く!
そう言って、ヤツはアタシに付いてくるよう命令した。
ジェスチャーで分かる。カメラ係をしろと言っている。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる