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美貌の王女はぽわぽわ属性
ぽわぽわ王女
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エインズデール聖王国ーーーー
精霊王と妖精王に愛された聖王国は、小国ながらも大国のような発言力を持つ。
精霊と妖精に愛されている事に驕る事なく、その場の利よりも悠久の和を重んじる事に重きを置く王政は、エインズデール国民は元より周辺諸国にも周知され国内外で崇敬されていた。
小国でありながらも、どの国に取り込まれる事なく長きに渡り穏やかな治世が続いている。
現王は側室を持たず、王妃との子が王子2人王女2人おり、一夫一妻にしては子沢山である。
麗しい両親から生まれた子供達の美貌は近隣諸国にまで轟き、国内外から降るように釣書が届けられると聞く。
熱烈な求愛にも靡くことなく未だ正式な婚約者を持たない王子や王女には、候補リストにはズラリと名前が並んでいる。のらりくらりと先延ばしにしている為、ひとつの部屋を王子や王女の釣書を置く専門部屋まで出来た。
山のように積み重なられた釣書。その中でも釣書の数が群を抜いて多く届けられるのが、末っ子王女のエスメラルダである。
その理由として1番に上がるのが美貌である。
姉妹である姉も大層美しいが、エスメラルダはそれ以上に美しい。
妹姫に権力欲や贅沢三昧を好む嗜好があれば早々に大国に嫁ぎ、その国を傾国すらさせる贅沢も可能であろう。
美貌だけで相手の思考を惑わせる事が出来るなど、末恐ろしいスペックではあるが―――
当の本人は己の美貌にも権力にも興味は一切なく、常にぽやぽやのんびりしている為、
初めはその美貌を妬み、嫉妬から妹を虐めていた姉すらも牙を抜かれ、その上庇護欲や萌えを刺激され、今ではすっかりシスコンである。
上の王子2人は説明不要とばかりの、ヤバイドシスコンである事も知らせておく。
「ぽやぽやは正義」
その合言葉の元に兄妹中は非常に良い。
良過ぎるほどに良い。
(誰が最初に口にしたかはエスメラルダ以外の兄妹の間で主導権を巡りしばしば喧嘩になるのだが)
それ程の寵愛を浴びる程に受けているというのに、その渦中の中心の妹姫は全く気付く事なくぽやぽやするような、鈍感なのかただの馬鹿なのか分からない姫であった。
♫♬.*..。o♡゚・:,。♬
黄金をトロリと融かしたように眩く輝く金髪に、柔らかい光を湛えた蜂蜜色の甘い瞳、
最高級の白磁のような白く滑らかな肌、その頬は常に薄らと薔薇の色。
天上の音色のような心地好い声色をもって言葉を紡ぐ赤い唇は、柔らかそうにぷっくりと膨らみ甘い果実を思わせる。
エインズデール王国の至宝、第二王女エスメラルダ。
王国民に絶大なる人気を誇る麗しい王女。
花咲き誇る春の庭園にて。その美しさを百花繚乱とばかりに競う花々すらも霞む素晴らしい美貌を持つ少女が、おっとりと微笑みながら紅茶を口にし、その美味しさに思わず吐息を漏らす。
「今日のお茶もとっても美味しいわ。いつも有難う、レイス」
エスメラルダの傍らに立ち、執事のような衣装で給仕するこの男。
エスメラルダ専属侍従兼護衛騎士のレイスである。
元は名家の伯爵家嫡男であったが、本人の強い強い希望により、後継者を半ば強引に次男に譲りエスメラルダ専属侍従となった。
騎士の家系であり、騎士団においても重要な役職に就く者が多い家である為、レイス自身も幼い頃から厳しい鍛錬を続け優秀であった。
エスメラルダの美しさから、多発する誘拐の魔の手から王家も信頼出来て腕の立つ者を探していた。
そのような経緯があり、元々戦闘能力としての能力を認められていたのもあって、かなり強引なやり方で願い出ていたにも関わらずエスメラルダの専属侍従兼護衛騎士になれたのである。
見目麗しく優秀なレイスはエスメラルダ狂信者でもあった。
物騒な武闘派信者の中においても、筆頭の信奉者である。
後継者であるにも関わらず、エスメラルダの傍に常に居たいが為に弟に強引に譲った男なだけはある。
後継者でありながら護衛騎士として警護をする仕事もあったが、少しでも世話をやきたいという己の欲望の為に侍従役も願い出たのであった。
「勿体無きお言葉。」
憧れの麗しいエスメラルダに優しく褒められて言葉少なに答えたが、目元と頬が薄らと赤い。侍従歴としてはそこそこ長いというのに、エスメラルダから自分だけにかけられる言葉に大変弱く、少し長い会話をしようとすると声が震えそうになるという狂信者にしては可愛い所がある男である。
春の陽射しが淡い金髪を輝かせ、侍従というよりもどこぞの王子様といったレイス。
内面はどうあれ、外面は美しい男であった。
二人から少し離れた場所で、呼ばれるまで待機しているメイド達がうっとりとしている。
エスメラルダ姫を挟んで反対側に、姫が所望するスイーツをティースタンドから皿に取り分けサーブしているエスメラルダの専属上級侍女のライラ。
そのライラは今、レイスを射殺さんばかりに睨み付けていた。
ライラもエスメラルダ信奉者であった。
武闘派というよりも、策略派であるライラは優秀な文官になれる程の頭脳や能力を持っていた。
ライラの家も優秀な文官を幾人も輩出しており、ライラの父は宰相補佐筆頭である。
ライラはそんな優秀な父を尊敬しており、令嬢として楚楚と暮らすよりも父のように王宮で文官勤めがしたいと幼い頃より憧れていたのだった。
―――が、エスメラルダに出会ってしまった。
と、レイスのようにエスメラルダの虜となってしまい、エスメラルダの傍付きに鳴る為に厳しい試験を突破して上級女官となった。
上級女官になる為には、一度女官として王宮勤めを一年働き、そこで優秀だと女官長に認められた物が推薦付きで上級試験を受ける事が出来る。
そもそも上級女官しか王族付きにはなれないのである。
エスメラルダの傍でお世話をしてさしあげたい。と血反吐を吐く思いで突破する事が出来た試験。
その為、エスメラルダ付きになるのがレイスより数年遅れた。
その頃には既にレイスが筆頭侍従として全てを取り仕切っていた為、ライラは勿論筆頭には指名されなかった。
その為、常にエスメラルダの傍に居るレイスが非常に目障りなのである。
「姫様、こちらを。」
エスメラルダはスイーツをライラお任せにしており、お茶の時間はライラが用意したスイーツの中から気になる物を選び楽しんでいた。
数種類用意された中から選んだのは、ピンク色のマカロン。
それを可憐な唇を開きサクリと口にして、大きな目をまんまるにした。
「んっ! ライラ! これ美味しい! 苺じゃなくて桃なのね!」
エスメラルダは普段はおっとりぽやぽやしているが、美味しいスイーツを食べた時は別人のようにはしゃぐ為、ライラはこの役を誰にも譲りたくなかった。
大きな蜂蜜色の瞳はキラキラ輝き、頬は薔薇色に蒸気している。
愛くるし過ぎてエスメラルダの傍にいるレイスもライラも時を忘れ見惚れた。
無言で固まるライラにコテリと横に首を傾げたエスメラルダを見て、一番先に正気に返ったライラは、
「はい、小さなサプライズでございます。喜ばれたようで嬉しいですわ。」
「ええ、とっても嬉しいサプライズよ。美味しいわ…ライラいつも有難う。」
ライラは頬を真っ赤にする。
エスメラルダの満面の笑みを真っ直ぐに浴びて、エスメラルダの美貌を見慣れた筈のライラもうっとりしてしまう。
「い、いえ…」
口籠もったライラを嫉妬からか馬鹿にするような笑みを浮かべるレイス。
ライラはその笑みに気付き、悔しさにギリギリと歯軋りをした。
二人の仲は姫様を挟みバチバチのライバル関係である。
そんな日々が、しばらく続くと誰もが信じていただろう。
姫はまだデビュタントを迎えておらず、公務と言えば、治療院や孤児院慰問が主であったし、夜会にはまだ参加出来ない。
外交は他国の要人を招いた昼間に催される大々的なお茶会だけ。
姫の美貌にのぼせ上がって求婚しても、周囲に上手く牽制され、姫自身にはぽやぽやスルーされている。
基本的に何事もぽやぽやしている姫に男女のアレコレも通用する訳がなく、
姫自身が望まぬ限り、婚約も成人までは結ばないと王が明言していた為、アプローチも難しい。
だから、大国の帝国から少々強引な婚約の打診をされた時には、姫が受けるとは誰も思わなかったのである。
精霊王と妖精王に愛された聖王国は、小国ながらも大国のような発言力を持つ。
精霊と妖精に愛されている事に驕る事なく、その場の利よりも悠久の和を重んじる事に重きを置く王政は、エインズデール国民は元より周辺諸国にも周知され国内外で崇敬されていた。
小国でありながらも、どの国に取り込まれる事なく長きに渡り穏やかな治世が続いている。
現王は側室を持たず、王妃との子が王子2人王女2人おり、一夫一妻にしては子沢山である。
麗しい両親から生まれた子供達の美貌は近隣諸国にまで轟き、国内外から降るように釣書が届けられると聞く。
熱烈な求愛にも靡くことなく未だ正式な婚約者を持たない王子や王女には、候補リストにはズラリと名前が並んでいる。のらりくらりと先延ばしにしている為、ひとつの部屋を王子や王女の釣書を置く専門部屋まで出来た。
山のように積み重なられた釣書。その中でも釣書の数が群を抜いて多く届けられるのが、末っ子王女のエスメラルダである。
その理由として1番に上がるのが美貌である。
姉妹である姉も大層美しいが、エスメラルダはそれ以上に美しい。
妹姫に権力欲や贅沢三昧を好む嗜好があれば早々に大国に嫁ぎ、その国を傾国すらさせる贅沢も可能であろう。
美貌だけで相手の思考を惑わせる事が出来るなど、末恐ろしいスペックではあるが―――
当の本人は己の美貌にも権力にも興味は一切なく、常にぽやぽやのんびりしている為、
初めはその美貌を妬み、嫉妬から妹を虐めていた姉すらも牙を抜かれ、その上庇護欲や萌えを刺激され、今ではすっかりシスコンである。
上の王子2人は説明不要とばかりの、ヤバイドシスコンである事も知らせておく。
「ぽやぽやは正義」
その合言葉の元に兄妹中は非常に良い。
良過ぎるほどに良い。
(誰が最初に口にしたかはエスメラルダ以外の兄妹の間で主導権を巡りしばしば喧嘩になるのだが)
それ程の寵愛を浴びる程に受けているというのに、その渦中の中心の妹姫は全く気付く事なくぽやぽやするような、鈍感なのかただの馬鹿なのか分からない姫であった。
♫♬.*..。o♡゚・:,。♬
黄金をトロリと融かしたように眩く輝く金髪に、柔らかい光を湛えた蜂蜜色の甘い瞳、
最高級の白磁のような白く滑らかな肌、その頬は常に薄らと薔薇の色。
天上の音色のような心地好い声色をもって言葉を紡ぐ赤い唇は、柔らかそうにぷっくりと膨らみ甘い果実を思わせる。
エインズデール王国の至宝、第二王女エスメラルダ。
王国民に絶大なる人気を誇る麗しい王女。
花咲き誇る春の庭園にて。その美しさを百花繚乱とばかりに競う花々すらも霞む素晴らしい美貌を持つ少女が、おっとりと微笑みながら紅茶を口にし、その美味しさに思わず吐息を漏らす。
「今日のお茶もとっても美味しいわ。いつも有難う、レイス」
エスメラルダの傍らに立ち、執事のような衣装で給仕するこの男。
エスメラルダ専属侍従兼護衛騎士のレイスである。
元は名家の伯爵家嫡男であったが、本人の強い強い希望により、後継者を半ば強引に次男に譲りエスメラルダ専属侍従となった。
騎士の家系であり、騎士団においても重要な役職に就く者が多い家である為、レイス自身も幼い頃から厳しい鍛錬を続け優秀であった。
エスメラルダの美しさから、多発する誘拐の魔の手から王家も信頼出来て腕の立つ者を探していた。
そのような経緯があり、元々戦闘能力としての能力を認められていたのもあって、かなり強引なやり方で願い出ていたにも関わらずエスメラルダの専属侍従兼護衛騎士になれたのである。
見目麗しく優秀なレイスはエスメラルダ狂信者でもあった。
物騒な武闘派信者の中においても、筆頭の信奉者である。
後継者であるにも関わらず、エスメラルダの傍に常に居たいが為に弟に強引に譲った男なだけはある。
後継者でありながら護衛騎士として警護をする仕事もあったが、少しでも世話をやきたいという己の欲望の為に侍従役も願い出たのであった。
「勿体無きお言葉。」
憧れの麗しいエスメラルダに優しく褒められて言葉少なに答えたが、目元と頬が薄らと赤い。侍従歴としてはそこそこ長いというのに、エスメラルダから自分だけにかけられる言葉に大変弱く、少し長い会話をしようとすると声が震えそうになるという狂信者にしては可愛い所がある男である。
春の陽射しが淡い金髪を輝かせ、侍従というよりもどこぞの王子様といったレイス。
内面はどうあれ、外面は美しい男であった。
二人から少し離れた場所で、呼ばれるまで待機しているメイド達がうっとりとしている。
エスメラルダ姫を挟んで反対側に、姫が所望するスイーツをティースタンドから皿に取り分けサーブしているエスメラルダの専属上級侍女のライラ。
そのライラは今、レイスを射殺さんばかりに睨み付けていた。
ライラもエスメラルダ信奉者であった。
武闘派というよりも、策略派であるライラは優秀な文官になれる程の頭脳や能力を持っていた。
ライラの家も優秀な文官を幾人も輩出しており、ライラの父は宰相補佐筆頭である。
ライラはそんな優秀な父を尊敬しており、令嬢として楚楚と暮らすよりも父のように王宮で文官勤めがしたいと幼い頃より憧れていたのだった。
―――が、エスメラルダに出会ってしまった。
と、レイスのようにエスメラルダの虜となってしまい、エスメラルダの傍付きに鳴る為に厳しい試験を突破して上級女官となった。
上級女官になる為には、一度女官として王宮勤めを一年働き、そこで優秀だと女官長に認められた物が推薦付きで上級試験を受ける事が出来る。
そもそも上級女官しか王族付きにはなれないのである。
エスメラルダの傍でお世話をしてさしあげたい。と血反吐を吐く思いで突破する事が出来た試験。
その為、エスメラルダ付きになるのがレイスより数年遅れた。
その頃には既にレイスが筆頭侍従として全てを取り仕切っていた為、ライラは勿論筆頭には指名されなかった。
その為、常にエスメラルダの傍に居るレイスが非常に目障りなのである。
「姫様、こちらを。」
エスメラルダはスイーツをライラお任せにしており、お茶の時間はライラが用意したスイーツの中から気になる物を選び楽しんでいた。
数種類用意された中から選んだのは、ピンク色のマカロン。
それを可憐な唇を開きサクリと口にして、大きな目をまんまるにした。
「んっ! ライラ! これ美味しい! 苺じゃなくて桃なのね!」
エスメラルダは普段はおっとりぽやぽやしているが、美味しいスイーツを食べた時は別人のようにはしゃぐ為、ライラはこの役を誰にも譲りたくなかった。
大きな蜂蜜色の瞳はキラキラ輝き、頬は薔薇色に蒸気している。
愛くるし過ぎてエスメラルダの傍にいるレイスもライラも時を忘れ見惚れた。
無言で固まるライラにコテリと横に首を傾げたエスメラルダを見て、一番先に正気に返ったライラは、
「はい、小さなサプライズでございます。喜ばれたようで嬉しいですわ。」
「ええ、とっても嬉しいサプライズよ。美味しいわ…ライラいつも有難う。」
ライラは頬を真っ赤にする。
エスメラルダの満面の笑みを真っ直ぐに浴びて、エスメラルダの美貌を見慣れた筈のライラもうっとりしてしまう。
「い、いえ…」
口籠もったライラを嫉妬からか馬鹿にするような笑みを浮かべるレイス。
ライラはその笑みに気付き、悔しさにギリギリと歯軋りをした。
二人の仲は姫様を挟みバチバチのライバル関係である。
そんな日々が、しばらく続くと誰もが信じていただろう。
姫はまだデビュタントを迎えておらず、公務と言えば、治療院や孤児院慰問が主であったし、夜会にはまだ参加出来ない。
外交は他国の要人を招いた昼間に催される大々的なお茶会だけ。
姫の美貌にのぼせ上がって求婚しても、周囲に上手く牽制され、姫自身にはぽやぽやスルーされている。
基本的に何事もぽやぽやしている姫に男女のアレコレも通用する訳がなく、
姫自身が望まぬ限り、婚約も成人までは結ばないと王が明言していた為、アプローチも難しい。
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