20 / 102
第三章
1
しおりを挟む
「ふむ、もう心配ありませんね」
ファーガスがジゼルの脈を診て、ニコリと微笑んだ。
「もうひと晩安静にして、明日から少しずつ体を動かして行きましょう」
「はい、ありがとうございます」
ジゼルは頭を下げた。
「メアリー、お茶を持ってきてもらえる?」
「あ、私は」
「先生、ぜひ、一緒にお茶を」
「では、遠慮なく」
柔らかいが有無を言わさないジゼルの口調に、ファーガスは彼女の誘いに応じることにした。
「あの、先生」
「あの傷のこと、ですか?」
メアリーが出ていくのを待って、ジゼルが切り出す。
「あの侍女殿にも秘密ですか?」
わざわざメアリーを追い出して切り出した意味を、彼は察した。
「彼女は存じません。家族も含めて誰も」
「…ということは、昔からではないのですね」
ジゼルの言葉から、ファーガスがその意味を紐解く。
無言の態度が肯定であることを示す。
ジゼルは、ファーガスが話題にした箇所である、右脇腹の辺りを服の上からぎゅっと握りしめる。
そこには、ジゼルが家族に秘密にしている体の傷がある。
離縁されて戻ってきてから、入浴の手伝いは誰にもさせていない。
家族の誰にも言っていなかったが、高熱を出した時に、不可抗力で彼と侍女長には知られてしまった。
「あの、このこと、ボルトレフ卿には」
「言っていません、言うわけがありません。ですが」
「ですが?」
「いえ、最初、ユリウスがやったのかと…」
「ボルトレフ卿が、どうしてそんな」
「あなたのことを『人質』だとか言うものですから、もちろん、彼のことは信用していますし、そんなことをする人間とは思っていません。一瞬、ほんの一瞬、事故みたいなことでもあったのかと。でも、傷は古かったし、すぐに思い直しました」
「これは、ボルトレフ卿とは関係ないことです」
まだ出会って少ししか経っていないが、子供に接する時の彼の表情や、子供たちが彼に向ける信頼を見ていれば、少なくともあの人とは違うことはわかる。
「事情をお伺いしても?」
「もう、過ぎたことです」
もう一度脇腹を擦る。
「わかりました。もう傷まないのならいいです」
「色々とご心配をおかけしました」
「いえ、ですが、もし辛くなったらいつでも話してください。聞くくらいなら、いつでも致します」
「ありがとうございます。いつか…ここにいる間に話す勇気ができたら」
「遠慮なく仰ってください」
そういう時が来るかどうかわからないが、一人で抱えてきたジゼルに取って、少し肩の荷が下りたような気持ちだった。
「ジゼル様」
そこへメアリーがお茶を持って戻ってきた。
メアリーには「王女様」と呼ぶのは止めるように言ってあった。
「あ、ボルトレフ卿」
メアリーの後ろにボルトレフ卿の姿を見て、ジゼルは慌てて立ち上がった。
「そのままで」
大股で近づきながら、彼はジゼルに言った。それから彼はファーガスの方を見た。
「それで?」
「ああ、そうですね。もう大丈夫ですが、念の為もうひと晩休むようにと伝えたところです」
「そうか」
「あ、ありがとうございました。この部屋もずっと使わせていただいて、申し訳ございません。それで、あの、部屋のことなのですが」
本来の部屋の主を追い出して、いつまでも陣取っていることに、ジゼルは心苦しさを感じていた。
「そろそろ、その部屋を…」
「ああ、そうだな。準備は出来ている。では明日移動出来るよう侍女長に言っておこう」
「ありがとうございます。リロイ様にも、ご迷惑をおかけしましたね」
「そう言っていたと伝えよう。しかし、そう思うなら今度あの子の頼みを聞いてやってほしい」
「頼み…ですか?」
いきなりのことに、ジゼルはきょとんとした。
「そうです。何やらあなたにしてほしいことがあるそうですが、まだ病み上がりだからと我慢させているのです」
「は、あ…」
どんな頼みだろうかと気になったが、それは本人の口から聞いてほしいと言われた。
「そんなに警戒しなくても、五歳の子供の言うことですからね。そんなに難しいことではないと思います」
「わかりました」
五歳児の望むこととは何だろうと思いながら、自分が「人質」であることをつい忘れてしまいがちになる。
「他に私が出来ることがありましたら、何でも仰ってください。お掃除はやったことはありませんが、刺繍などで少しは針と糸を扱っておりますから、お裁縫なら出来ると思います」
「王女殿下が、掃除…ですか?」
それを聞いてファーガスがボルトレフ卿を見る。
「言いたいことはわかる。しかし、ここでは特別扱いはしないと言ったまでだ。掃除でも何でも、出来ることをする。子供たちだって鶏や豚に餌をやったりしているではないか」
「だからと言って王女様にもそうしろとは、強引ですね」
「ファーガス様、ボルトレフ卿の仰るとおりです。私も特別扱いを望んではおりません」
「まあ、王女様がそうお思いなら、よろしいですが、決して無理はなさらないでくださいね」
「何だ? まるでこちらがこき使うような言い方をするな」
「いや、そこまでは思っていない。ただ王女様相手でもぶれないなと思っただけだ」
「うちは元々そういう方針だ。知っているだろ。それとも、王女様がお前にそのことで苦情でも言ったか」
ボルトレフ卿はジゼルが働くのが嫌だと、ファーガスに申し立てたのかと勘違いしたようだった。
「そ、そのようなことは」
「そうだ。そのようなこと、彼女はひと事も言っていない」
「そうか。では、俺の勘違いだな」
「そういうことだ」
ボルトレフ卿の視線が二人に注がれる。
なぜかその視線にジゼルは何もかも見透かされているような、居心地の悪さを感じた。
ファーガスがジゼルの脈を診て、ニコリと微笑んだ。
「もうひと晩安静にして、明日から少しずつ体を動かして行きましょう」
「はい、ありがとうございます」
ジゼルは頭を下げた。
「メアリー、お茶を持ってきてもらえる?」
「あ、私は」
「先生、ぜひ、一緒にお茶を」
「では、遠慮なく」
柔らかいが有無を言わさないジゼルの口調に、ファーガスは彼女の誘いに応じることにした。
「あの、先生」
「あの傷のこと、ですか?」
メアリーが出ていくのを待って、ジゼルが切り出す。
「あの侍女殿にも秘密ですか?」
わざわざメアリーを追い出して切り出した意味を、彼は察した。
「彼女は存じません。家族も含めて誰も」
「…ということは、昔からではないのですね」
ジゼルの言葉から、ファーガスがその意味を紐解く。
無言の態度が肯定であることを示す。
ジゼルは、ファーガスが話題にした箇所である、右脇腹の辺りを服の上からぎゅっと握りしめる。
そこには、ジゼルが家族に秘密にしている体の傷がある。
離縁されて戻ってきてから、入浴の手伝いは誰にもさせていない。
家族の誰にも言っていなかったが、高熱を出した時に、不可抗力で彼と侍女長には知られてしまった。
「あの、このこと、ボルトレフ卿には」
「言っていません、言うわけがありません。ですが」
「ですが?」
「いえ、最初、ユリウスがやったのかと…」
「ボルトレフ卿が、どうしてそんな」
「あなたのことを『人質』だとか言うものですから、もちろん、彼のことは信用していますし、そんなことをする人間とは思っていません。一瞬、ほんの一瞬、事故みたいなことでもあったのかと。でも、傷は古かったし、すぐに思い直しました」
「これは、ボルトレフ卿とは関係ないことです」
まだ出会って少ししか経っていないが、子供に接する時の彼の表情や、子供たちが彼に向ける信頼を見ていれば、少なくともあの人とは違うことはわかる。
「事情をお伺いしても?」
「もう、過ぎたことです」
もう一度脇腹を擦る。
「わかりました。もう傷まないのならいいです」
「色々とご心配をおかけしました」
「いえ、ですが、もし辛くなったらいつでも話してください。聞くくらいなら、いつでも致します」
「ありがとうございます。いつか…ここにいる間に話す勇気ができたら」
「遠慮なく仰ってください」
そういう時が来るかどうかわからないが、一人で抱えてきたジゼルに取って、少し肩の荷が下りたような気持ちだった。
「ジゼル様」
そこへメアリーがお茶を持って戻ってきた。
メアリーには「王女様」と呼ぶのは止めるように言ってあった。
「あ、ボルトレフ卿」
メアリーの後ろにボルトレフ卿の姿を見て、ジゼルは慌てて立ち上がった。
「そのままで」
大股で近づきながら、彼はジゼルに言った。それから彼はファーガスの方を見た。
「それで?」
「ああ、そうですね。もう大丈夫ですが、念の為もうひと晩休むようにと伝えたところです」
「そうか」
「あ、ありがとうございました。この部屋もずっと使わせていただいて、申し訳ございません。それで、あの、部屋のことなのですが」
本来の部屋の主を追い出して、いつまでも陣取っていることに、ジゼルは心苦しさを感じていた。
「そろそろ、その部屋を…」
「ああ、そうだな。準備は出来ている。では明日移動出来るよう侍女長に言っておこう」
「ありがとうございます。リロイ様にも、ご迷惑をおかけしましたね」
「そう言っていたと伝えよう。しかし、そう思うなら今度あの子の頼みを聞いてやってほしい」
「頼み…ですか?」
いきなりのことに、ジゼルはきょとんとした。
「そうです。何やらあなたにしてほしいことがあるそうですが、まだ病み上がりだからと我慢させているのです」
「は、あ…」
どんな頼みだろうかと気になったが、それは本人の口から聞いてほしいと言われた。
「そんなに警戒しなくても、五歳の子供の言うことですからね。そんなに難しいことではないと思います」
「わかりました」
五歳児の望むこととは何だろうと思いながら、自分が「人質」であることをつい忘れてしまいがちになる。
「他に私が出来ることがありましたら、何でも仰ってください。お掃除はやったことはありませんが、刺繍などで少しは針と糸を扱っておりますから、お裁縫なら出来ると思います」
「王女殿下が、掃除…ですか?」
それを聞いてファーガスがボルトレフ卿を見る。
「言いたいことはわかる。しかし、ここでは特別扱いはしないと言ったまでだ。掃除でも何でも、出来ることをする。子供たちだって鶏や豚に餌をやったりしているではないか」
「だからと言って王女様にもそうしろとは、強引ですね」
「ファーガス様、ボルトレフ卿の仰るとおりです。私も特別扱いを望んではおりません」
「まあ、王女様がそうお思いなら、よろしいですが、決して無理はなさらないでくださいね」
「何だ? まるでこちらがこき使うような言い方をするな」
「いや、そこまでは思っていない。ただ王女様相手でもぶれないなと思っただけだ」
「うちは元々そういう方針だ。知っているだろ。それとも、王女様がお前にそのことで苦情でも言ったか」
ボルトレフ卿はジゼルが働くのが嫌だと、ファーガスに申し立てたのかと勘違いしたようだった。
「そ、そのようなことは」
「そうだ。そのようなこと、彼女はひと事も言っていない」
「そうか。では、俺の勘違いだな」
「そういうことだ」
ボルトレフ卿の視線が二人に注がれる。
なぜかその視線にジゼルは何もかも見透かされているような、居心地の悪さを感じた。
26
お気に入りに追加
398
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】お父様の再婚相手は美人様
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
シャルルの父親が子連れと再婚した!
二人は美人親子で、当主であるシャルルをあざ笑う。
でもこの国では、美人だけではどうにもなりませんよ。
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
白花の姫君~役立たずだったので人質として嫁いだはずが、大歓迎されています~
架月はるか
恋愛
魔法の力の大きさだけで、全てが決まる国。
フローラが王女として生を受けたその場所は、長い歴史を持つが故に閉鎖的な考えの国でもあった。
王家の血を引いているにもかかわらず、町娘だった母の血を色濃く継いだフローラは、「植物を元気にする」という僅かな力しか所持していない。
父王には存在を無視され、継母である王妃には虐げられて育ったフローラに、ある日近年力を付けてきている蛮族の国と呼ばれる隣国イザイア王との、政略結婚話が舞い込んでくる。
唯一の味方であった母に先立たれ、周りから役立たずと罵られ生きてきたフローラは、人質として嫁ぐ事を受け入れるしかなかった。
たった一人で国境までやって来たフローラに、迎えの騎士は優しく接してくれる。何故か町の人々も、フローラを歓迎してくれている様子だ。
野蛮な蛮族の国と聞いて、覚悟を決めてきたフローラだったが、あまりにも噂と違うイザイア国の様子に戸惑うばかりで――――。
新興国の王×虐げられていた大国の王女
転移でも転生でもない、異世界恋愛もの。
さくっと終わる短編です。全7話程度を予定しています。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
【完結】メルティは諦めない~立派なレディになったなら
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
レドゼンツ伯爵家の次女メルティは、水面に映る未来を見る(予言)事ができた。ある日、父親が事故に遭う事を知りそれを止めた事によって、聖女となり第二王子と婚約する事になるが、なぜか姉であるクラリサがそれらを手にする事に――。51話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる