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ラファエル編
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彼女の秘所に口を寄せ、彼女が恥ずかしがるのも気にせず、そこを舐め回した。
舌を挿し込み、彼女を味わいつくす。
そのうち彼女の蜜が溢れ出し、無我夢中で貪った。
指と舌で攻めたて、快感に咽び泣く彼女を見て、欲望はとどまるどころか、更に増した。
「おちんちんはおちんちんです。それとも別の言い方がいいですか? 息子、陰茎、ペニス、肉棒、男根、肉槍、どれがあなたのお好みですか?」
そう問えば、彼女は初心な乙女のように、恥ずかしさに増々その裸体を赤くした。
「どうして…どうしてこんな」
アニエスが呟いた。
「あなたが、僕を捨てようとするからです」
「すて…るつもりなんて」
「じゃあ、どうして離縁などとおっしゃるのですか。やはり他に男が…」
「馬鹿にしないで! 人を何だと思っているの、それを言うならあなたの方こそどうなの」
アニエスは僕の言葉に怒鳴った。
何かがおかしい。
彼女は、僕なしで生きていけるからと、僕を捨てようとしているのではないのか?
そんな僕の態度に、彼女の怒りは増した。
「世間ではひと晩に何回もするそうじゃない。でもあなたが私を抱くのは一度だけ。それは義務感からでイヤイヤだから。私の体に薔薇の痕を付けないのは、自分の痕跡を残したくないからなんでしょ」
それは違う。性に関して初心な彼女に嫌われたくないから、ずっと自制してきたのだ。
薔薇の痕のことも、どうすれば付けられるか知っている。
でもそうしなかったのは、自分の執着を知った彼女に、重く受け取られないようにだ。
それに、部屋に戻ってから、何度も彼女のことを思い出して抜いていることを、ずっと隠してきた。
彼女相手なら、ひと晩に何度だって出来るのに。
そして、尚も彼女は言い募った。
「朝まで一緒にいないのも、私といるのがいやだからなんでしょ。だから」
混乱して、僕は彼女の口を塞いだ。
「あなたの体にそれがないのは、僕が痕跡を残したくないからだと、そう思っていると?」
口を封じているので、その問いに彼女は無言で頷いた。
「それで、あなたはそれが不満だと?」
しかし次の質問には、目を大きく見開いた。
アニエスは薔薇の痕を僕が付けないことに、傷ついていたというのか?
そうして欲しかったと、そう言っているのか?
「私は…妻としてあなたの求める基準に達していない。女として魅力がないのはわかって」
そんなこと、一度も思ったことはない。
それどころか、彼女にしか勃たないのに。
ほしいのは、彼女だけだ。
「私のこと、面倒くさいと思っているんでしょ」
そんなこと、一度も思ったことはない。
「たとえ伯爵家の財産すべてをもらったとしても、離婚だけは嫌です」
そう言えば、彼女はなぜと尋ねてきた。
「ああ、もう。そんなの、あなたが好きだからに決まっています」
半ばキレ気味に叫ぶと、彼女は目を大きく見開いた。
「好きです。僕か痛めつけられていたのを助けてくれた時から、あなたのことを意識していました。一目惚れです。格好良くて、誰よりも努力家でおまけにかわいい」
彼女は「かわいい」という言葉に動揺する。
それもまたかわいいと思う。
つられて、またあそこが大きくなる。
「あなたは子作りを義務だと思っているから、『薔薇の痕』を付けるのは、申し訳ないと思っていました。でも、あなたが望むなら、いくらでも付けてあげますよ」
そう言って胸元に顔を埋めた。それは一度だけでなく、何度も何度も続けた。
舌を挿し込み、彼女を味わいつくす。
そのうち彼女の蜜が溢れ出し、無我夢中で貪った。
指と舌で攻めたて、快感に咽び泣く彼女を見て、欲望はとどまるどころか、更に増した。
「おちんちんはおちんちんです。それとも別の言い方がいいですか? 息子、陰茎、ペニス、肉棒、男根、肉槍、どれがあなたのお好みですか?」
そう問えば、彼女は初心な乙女のように、恥ずかしさに増々その裸体を赤くした。
「どうして…どうしてこんな」
アニエスが呟いた。
「あなたが、僕を捨てようとするからです」
「すて…るつもりなんて」
「じゃあ、どうして離縁などとおっしゃるのですか。やはり他に男が…」
「馬鹿にしないで! 人を何だと思っているの、それを言うならあなたの方こそどうなの」
アニエスは僕の言葉に怒鳴った。
何かがおかしい。
彼女は、僕なしで生きていけるからと、僕を捨てようとしているのではないのか?
そんな僕の態度に、彼女の怒りは増した。
「世間ではひと晩に何回もするそうじゃない。でもあなたが私を抱くのは一度だけ。それは義務感からでイヤイヤだから。私の体に薔薇の痕を付けないのは、自分の痕跡を残したくないからなんでしょ」
それは違う。性に関して初心な彼女に嫌われたくないから、ずっと自制してきたのだ。
薔薇の痕のことも、どうすれば付けられるか知っている。
でもそうしなかったのは、自分の執着を知った彼女に、重く受け取られないようにだ。
それに、部屋に戻ってから、何度も彼女のことを思い出して抜いていることを、ずっと隠してきた。
彼女相手なら、ひと晩に何度だって出来るのに。
そして、尚も彼女は言い募った。
「朝まで一緒にいないのも、私といるのがいやだからなんでしょ。だから」
混乱して、僕は彼女の口を塞いだ。
「あなたの体にそれがないのは、僕が痕跡を残したくないからだと、そう思っていると?」
口を封じているので、その問いに彼女は無言で頷いた。
「それで、あなたはそれが不満だと?」
しかし次の質問には、目を大きく見開いた。
アニエスは薔薇の痕を僕が付けないことに、傷ついていたというのか?
そうして欲しかったと、そう言っているのか?
「私は…妻としてあなたの求める基準に達していない。女として魅力がないのはわかって」
そんなこと、一度も思ったことはない。
それどころか、彼女にしか勃たないのに。
ほしいのは、彼女だけだ。
「私のこと、面倒くさいと思っているんでしょ」
そんなこと、一度も思ったことはない。
「たとえ伯爵家の財産すべてをもらったとしても、離婚だけは嫌です」
そう言えば、彼女はなぜと尋ねてきた。
「ああ、もう。そんなの、あなたが好きだからに決まっています」
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「好きです。僕か痛めつけられていたのを助けてくれた時から、あなたのことを意識していました。一目惚れです。格好良くて、誰よりも努力家でおまけにかわいい」
彼女は「かわいい」という言葉に動揺する。
それもまたかわいいと思う。
つられて、またあそこが大きくなる。
「あなたは子作りを義務だと思っているから、『薔薇の痕』を付けるのは、申し訳ないと思っていました。でも、あなたが望むなら、いくらでも付けてあげますよ」
そう言って胸元に顔を埋めた。それは一度だけでなく、何度も何度も続けた。
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