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121 宴の前夜
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次の日はすっきりと秋らしい天気だった。薄い雲が所々にかかってはいるが、晴れ渡り心地好い風が吹いて庭先での宴にはちょうどよい気候だ。
厨房が立て込むため、私たちはまだ夜が開けきらないうちから朝食を済ませ、下準備の手伝いをした。
市場に買い出しに出かけた使用人たちが荷馬車いっぱいの食材を持って帰ってきて、醸造所からは大量のワインが運ばれてきている。
宴は昼過ぎから始まり陽が落ちる頃まで行われる予定だ。
最初に少し遅めの昼食会が二時間ほど行われ、食事が終わるとダンスが始まる。
昨日の夕方、警羅隊長の訪問を受けた後、ウィリアムさんとエリックさんと共に書斎に呼ばれた。
隊長は殺された男たちが、私と別れた後どうしたかについて、わかったことを報告していた。
怪しげな人物との食事。若い男女との接触。若い男女?ときいて何かが引っ掛かった。
一晩帰ってこなかったモリーとティモシー(ティモシーが帰ってきたかどうかは不明だ)疲労と緊張と脱水気味だったモリーが思い浮かんだ。
若い男女なんてたくさんいる。
でも私の表情が変わったことに気づいた殿下がすかさず訊いてきた。
「どうした?何か気になることでも?」
二人きりでなくウィリアムさんたちもいるので、私と殿下の間には適度な距離があった。殿下は書き物机の椅子。私たちは向かい合わせに置かれた長椅子に、私とウィリアムが並んで座り、エリックさんが一人で反対側に座っている。
「あの……ワイン娘仲間の一人が一昨日恋人と出掛けて帰ってこなかったんです。昨日の昼になっても帰ってこないので、警羅に捜索を依頼した途端、公園でうずくまっているところを見つけられたんです」
「デリヒ商会で医者を呼んだ件か。それで?」
「お医者様の診断は緊張と疲労、それから脱水気味だということでした」
「それでその娘は何と?」
「それが、あの後すぐにパレードに出てしまって、後で戻ったらもう、家族と帰った後でしたので、話はできていません」
「知り合い同士が続けて別の場所で同じ男たちに絡まれるなど、偶然にしてはできすぎです」
「そうだな、彼らが最終殺されて、その眼球がローリィのところに送られてきたとなると、わざと狙っているとしか思えない。彼らに声をかけていたのがグスタフだと思っていたのだが、特徴を訊く限り別人だ」
「……仲間かもしれません。そもそも表向きには死亡あつかいされているグスタフがロイシュタールで何かを企むなら、一人では無理です。協力している者がいるはずです」
「それは私も考えた。今のところ手がかりはそのワイン娘の仲間の娘だけだ。彼女の家に行って話を聞いてくる必要があるな。警羅に行って調べるように言ってくれ」
殿下が指示をだす。
「私も同行してはダメでしょうか」
三人が一斉に私に注目する。
「何のためにだ?」
「その、いきなり警羅が事情を聴きたいと押し掛けるのは……きっとモリーは怯えてしまいます。見知った者が側にいた方が安心すると思っただけです」
「家族がいるではないか、質問する時に立ち会ってもらえばいい」
「それはそうですが……。それに私はグスタフを知っています。事情がわかっている私が行くことで、何か気がつくことがあるかもしれません」
最終的にダメだと言われたら引き下がるつもりだった。
何と言っても明日は色々忙しい。やることは山ほどある。それを抜け出してまで無理に行こうとは思っていたなかったが、モリーの様子を見ると、一晩経って落ち着いているかもしれないとはいえ、かなりの負担だろう。
「私が行くとなるとエリックさんにも同行してもらわなければなりません。それに、宴が始まるまでそんな時間もないでしょうから、無理にとは言いません」
「わかった。では、こうしよう。明日の朝、先に警羅に彼女の家に行ってもらって、家族の立ち会いで話を聞いてきてもらおう。それで上手く行かなければ、その時は頼むとしよう。それでいいか?」
殿下が私たち一人一人に確認するように言う。
「もし、私の勘違いなら、私も諦めます」
それでその日は解散となった。
ウィリアムさんたちと退出しようとすると、殿下が私を呼び止めた。
「怪我は大したことはなかったのか?大体のことは医師からきいているが」
「はい、擦り傷と女の子を抱き止めたときの打ち身が少し……」
扉の前と執務机の向こうで会話を交わす。
「診察にあたって、ご配慮いただき、ありがとうございます」
事前に先触れを出し、胸の傷が皆に知られないよう伝えてくれていたことに礼を言う。
「俺たちは先に行くから」
後ろでウィリアムさんの声がして、えっと思って振り向くと目の前で扉がバタンと閉まり、部屋には殿下と二人になった。
互いにそのままの位置に留まりながら、いきなり二人きりになったことに気まずさが生まれた。
殿下も同じらしく、机に肘を突いたままそわそわとしていたが、すっと私の方に向き直り意を決したように立ち上がった。
どうするのだろうとじっと見ていると、殿下は机を回って扉の前で立つ私の所まで歩いてきた。
私は息を押し殺して力強く足早に近づいてくる彼をただじっと見つめる。
「手を」
すぐ目の前で立ち止まり、両手を差し出す。
そこに自分の両手を重ねると、少し持ち上げ腕の擦り傷を見下ろした。
「あ、あの……で……キルヒライル」
殿下と言いかけて二人きりであることに気付き、言い換える。
「叱って悪かった……そなたなりに役に立とうと動いてくれたのに」
「いえ、咄嗟のことであんな風にしか動けず……お医者様にも無茶をするなと叱られてしまいました」
「マーサにも、だろう?」
「はい。でも皆、心配してくれてのことだとわかっていますから」
お医者様は医者として、マーサさんは母親として、殿下は……恋人……として
「お医者様が、キルヒライルも無茶をしがちだから、気を付けなさいとおっしゃっていました」
「ホークか……彼らしいな」
「以前から知っていらしたのですか?」
「彼は王宮付きの医師団の一人だ。ずっと独り身で私がここの領主になった時に王宮勤めは飽きたからと、一緒についてきてくれた。私が訓練や何かで怪我をした時にいつも世話になっていた人だ」
片手はまだ繋いだまま、話をしながら私の頬にかかった髪を耳にかけてくれてり、指先に巻いたり弄びながら話を続ける。
背後に扉、前に殿下に挟まれ身動きが取れない。
「君が助けたあの子、マリエッタと言ったか……彼女の親が君のことを心配していた。娘のために怪我をしていないかと。感謝していたと伝えてほしいと。他の親たちも自分の子どもだったらと考えると感謝していると、君の評判はうなぎ登りだ」
落ち着かない私は「そうですか……」と気もそぞろな返事しかできない。
「明日のダンス…楽しみにしている。王宮での踊りを見た限り、ダンスは得意なのだろう」
髪を触っていた手がいつの間にか頬に当てられている。
少し顔を傾けて私の目と視線を合わせるように覗き込む殿下の髪が、さらりと流れる。
「……はい。昔から色々と体を動かすのは得意で……その、私は一回見ただけで動きを覚えてしまうので、それが本当かどうか確認するために、色々な踊りを教えてもらいました」
「……それは、かなり凄い特技だな」
殿下が驚いた顔をする。
「文字から読んでの情報は人並みなのですが、武術の型や踊りの振り付けはすぐに覚えてしまいました」
道はなかなか覚えられないけど、ということは黙っておく。
「私もダンスは得意だ。一時期夢中になっていたことがある。ここ最近は機会がなかったが」
「では、お手並み拝見ですね、足を踏まないでくださいね」
「こちらの台詞だ」
互いに見つめ微笑み合う。
殿下の親指が私の唇の端に触れ、つつつと、唇のカーブに沿って動く。
ええっと、どうしたらいいでしょうか。
私を見つめる殿下の瞳が更に色濃くなったように思えるのは気のせい?
厨房が立て込むため、私たちはまだ夜が開けきらないうちから朝食を済ませ、下準備の手伝いをした。
市場に買い出しに出かけた使用人たちが荷馬車いっぱいの食材を持って帰ってきて、醸造所からは大量のワインが運ばれてきている。
宴は昼過ぎから始まり陽が落ちる頃まで行われる予定だ。
最初に少し遅めの昼食会が二時間ほど行われ、食事が終わるとダンスが始まる。
昨日の夕方、警羅隊長の訪問を受けた後、ウィリアムさんとエリックさんと共に書斎に呼ばれた。
隊長は殺された男たちが、私と別れた後どうしたかについて、わかったことを報告していた。
怪しげな人物との食事。若い男女との接触。若い男女?ときいて何かが引っ掛かった。
一晩帰ってこなかったモリーとティモシー(ティモシーが帰ってきたかどうかは不明だ)疲労と緊張と脱水気味だったモリーが思い浮かんだ。
若い男女なんてたくさんいる。
でも私の表情が変わったことに気づいた殿下がすかさず訊いてきた。
「どうした?何か気になることでも?」
二人きりでなくウィリアムさんたちもいるので、私と殿下の間には適度な距離があった。殿下は書き物机の椅子。私たちは向かい合わせに置かれた長椅子に、私とウィリアムが並んで座り、エリックさんが一人で反対側に座っている。
「あの……ワイン娘仲間の一人が一昨日恋人と出掛けて帰ってこなかったんです。昨日の昼になっても帰ってこないので、警羅に捜索を依頼した途端、公園でうずくまっているところを見つけられたんです」
「デリヒ商会で医者を呼んだ件か。それで?」
「お医者様の診断は緊張と疲労、それから脱水気味だということでした」
「それでその娘は何と?」
「それが、あの後すぐにパレードに出てしまって、後で戻ったらもう、家族と帰った後でしたので、話はできていません」
「知り合い同士が続けて別の場所で同じ男たちに絡まれるなど、偶然にしてはできすぎです」
「そうだな、彼らが最終殺されて、その眼球がローリィのところに送られてきたとなると、わざと狙っているとしか思えない。彼らに声をかけていたのがグスタフだと思っていたのだが、特徴を訊く限り別人だ」
「……仲間かもしれません。そもそも表向きには死亡あつかいされているグスタフがロイシュタールで何かを企むなら、一人では無理です。協力している者がいるはずです」
「それは私も考えた。今のところ手がかりはそのワイン娘の仲間の娘だけだ。彼女の家に行って話を聞いてくる必要があるな。警羅に行って調べるように言ってくれ」
殿下が指示をだす。
「私も同行してはダメでしょうか」
三人が一斉に私に注目する。
「何のためにだ?」
「その、いきなり警羅が事情を聴きたいと押し掛けるのは……きっとモリーは怯えてしまいます。見知った者が側にいた方が安心すると思っただけです」
「家族がいるではないか、質問する時に立ち会ってもらえばいい」
「それはそうですが……。それに私はグスタフを知っています。事情がわかっている私が行くことで、何か気がつくことがあるかもしれません」
最終的にダメだと言われたら引き下がるつもりだった。
何と言っても明日は色々忙しい。やることは山ほどある。それを抜け出してまで無理に行こうとは思っていたなかったが、モリーの様子を見ると、一晩経って落ち着いているかもしれないとはいえ、かなりの負担だろう。
「私が行くとなるとエリックさんにも同行してもらわなければなりません。それに、宴が始まるまでそんな時間もないでしょうから、無理にとは言いません」
「わかった。では、こうしよう。明日の朝、先に警羅に彼女の家に行ってもらって、家族の立ち会いで話を聞いてきてもらおう。それで上手く行かなければ、その時は頼むとしよう。それでいいか?」
殿下が私たち一人一人に確認するように言う。
「もし、私の勘違いなら、私も諦めます」
それでその日は解散となった。
ウィリアムさんたちと退出しようとすると、殿下が私を呼び止めた。
「怪我は大したことはなかったのか?大体のことは医師からきいているが」
「はい、擦り傷と女の子を抱き止めたときの打ち身が少し……」
扉の前と執務机の向こうで会話を交わす。
「診察にあたって、ご配慮いただき、ありがとうございます」
事前に先触れを出し、胸の傷が皆に知られないよう伝えてくれていたことに礼を言う。
「俺たちは先に行くから」
後ろでウィリアムさんの声がして、えっと思って振り向くと目の前で扉がバタンと閉まり、部屋には殿下と二人になった。
互いにそのままの位置に留まりながら、いきなり二人きりになったことに気まずさが生まれた。
殿下も同じらしく、机に肘を突いたままそわそわとしていたが、すっと私の方に向き直り意を決したように立ち上がった。
どうするのだろうとじっと見ていると、殿下は机を回って扉の前で立つ私の所まで歩いてきた。
私は息を押し殺して力強く足早に近づいてくる彼をただじっと見つめる。
「手を」
すぐ目の前で立ち止まり、両手を差し出す。
そこに自分の両手を重ねると、少し持ち上げ腕の擦り傷を見下ろした。
「あ、あの……で……キルヒライル」
殿下と言いかけて二人きりであることに気付き、言い換える。
「叱って悪かった……そなたなりに役に立とうと動いてくれたのに」
「いえ、咄嗟のことであんな風にしか動けず……お医者様にも無茶をするなと叱られてしまいました」
「マーサにも、だろう?」
「はい。でも皆、心配してくれてのことだとわかっていますから」
お医者様は医者として、マーサさんは母親として、殿下は……恋人……として
「お医者様が、キルヒライルも無茶をしがちだから、気を付けなさいとおっしゃっていました」
「ホークか……彼らしいな」
「以前から知っていらしたのですか?」
「彼は王宮付きの医師団の一人だ。ずっと独り身で私がここの領主になった時に王宮勤めは飽きたからと、一緒についてきてくれた。私が訓練や何かで怪我をした時にいつも世話になっていた人だ」
片手はまだ繋いだまま、話をしながら私の頬にかかった髪を耳にかけてくれてり、指先に巻いたり弄びながら話を続ける。
背後に扉、前に殿下に挟まれ身動きが取れない。
「君が助けたあの子、マリエッタと言ったか……彼女の親が君のことを心配していた。娘のために怪我をしていないかと。感謝していたと伝えてほしいと。他の親たちも自分の子どもだったらと考えると感謝していると、君の評判はうなぎ登りだ」
落ち着かない私は「そうですか……」と気もそぞろな返事しかできない。
「明日のダンス…楽しみにしている。王宮での踊りを見た限り、ダンスは得意なのだろう」
髪を触っていた手がいつの間にか頬に当てられている。
少し顔を傾けて私の目と視線を合わせるように覗き込む殿下の髪が、さらりと流れる。
「……はい。昔から色々と体を動かすのは得意で……その、私は一回見ただけで動きを覚えてしまうので、それが本当かどうか確認するために、色々な踊りを教えてもらいました」
「……それは、かなり凄い特技だな」
殿下が驚いた顔をする。
「文字から読んでの情報は人並みなのですが、武術の型や踊りの振り付けはすぐに覚えてしまいました」
道はなかなか覚えられないけど、ということは黙っておく。
「私もダンスは得意だ。一時期夢中になっていたことがある。ここ最近は機会がなかったが」
「では、お手並み拝見ですね、足を踏まないでくださいね」
「こちらの台詞だ」
互いに見つめ微笑み合う。
殿下の親指が私の唇の端に触れ、つつつと、唇のカーブに沿って動く。
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