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70 彼女の素性
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宰相は二通の書簡を持って国王に謁見を申し出た。
一通は昨日通常の手順で届けられたもの。もう一通は今朝早く早馬で届けられたもので、どちらも領地に赴いているエドワルド公爵、王弟殿下キルヒライルからの書簡だった。
彼の後ろには第二近衛騎士団副団長のミシェル・ハレスと第三近衛騎士団のウィリアム・ドルグランが付き従う。
その日の朝早く二人は宰相に呼び出されていた。
ミシェルは王宮の宰相の部屋にはよく出入りしているため慣れてはいるが、滅多に王宮に来たことのなかったウィリアムは、かなり緊張していた。
しかも、宰相の所に着くやいなや、「ついてこい」のひと言で、今度はどんどん王宮の奥に進んでいく。
そこはもはや、一介の騎士が踏み入れてよい領域を遥かに超えた区域だった。
宰相が足を止めたのは両脇に護衛の騎士が立つ両開きの重厚な扉の前。
「ジーク・テインリヒが詣ったと伝えてくれ」
扉の前にいる騎士は軽く会釈すると、扉を叩き宰相の来訪を告げた。
「入れ」
中から声がして「ここで暫く待っていなさい」と言って彼が中に入る。
ほどなくして扉が開き、ミシェルたちの入室の許可を頂いたので、入ってくるようにと声がかかった。
ウィリアムは子爵の後に続いて恐る恐る足を踏み入れる。
「ウィリアム・ドルグランです。陛下」
子爵のことは既に見知っているため、宰相はウィリアムのみ紹介する。
「へ、陛下。国王陛下」
部屋で待っていたのが国王陛下だということに、ウィリアムは腰が抜けたようになった。
まさかいきなり国王陛下の所へ連れていかれるとは思っていなかった。
「そうだ。余がロイシュタール国王、イースフォルドだ」
威厳のある、だが決して威圧的な様子はない口調で彼が自己紹介する。
「そなたがウィリアム・ドルグランか」
「は、はい!第三近衛騎士団中隊長、ウィリアム・ドルグランと申します。国王陛下に拝謁賜り、恐悦至極でございます」
「そう畏まらなくてよい。此度は我が弟、キルヒライルのことでそなたにも手間をかけた。礼を言う」
「と、とんでもございません。臣下として当たり前のことです」
「そろそろ本題に入ってよろしいでしょうか、陛下」
二人のやり取りが長々と続きそうなので、宰相が本来の目的について話を誘導する。
「わかった」
話の腰を折られても国王は怒ることなくにこやかに言う。
宰相の口振りはいつものことなので、特に気にならないようだ。
三人は王の目前にある応接椅子に腰かける。
「本来なら、ドルグランから私が直接話を聞いて、陛下にお知らせすべきですが、陛下からもお聞きになりたいことがあるかと思い、異例ではありますが彼にも同席してもらうことにいたしました」
ウィリアムはいきなり自分が話題に上り、身が震えた。
何を訊かれるのか、おおよその検討はついていたが、国王を前にしてどこまで話すべきか、全てを包み隠さず話すことに躊躇う。
「キルヒライル様から書簡が届きました。一通は昨夜。もう一通は今朝早く早馬で届けられました」
「早馬で、とは緊急を要するのか?」
「書簡によると、昨日、領内で覆面の一団に急襲を受けられたようです」
「なに!それで、ケガは」
宰相の知らせに国王を始め、子爵もウィリアムも動揺した。
「キルヒライル様はご無事です。護衛の一人が殿下を庇って落馬しましたが、幸い軽い打ち身で済みました」
「そうか、その者に礼を言わねばな」
急襲と聞いて体を強ばらせた国王は安堵のため息を吐いて椅子に身を預けた。
「その護衛とは、ドルグランが推薦したローリィというメイドです」
「え!」
「メイド?まて、その名前は訊いたことがあるぞ。確か、この前キルヒライルが話していた個性的なメイドではなかったか?」
ウィリアムはどうして国王陛下がローリィのことを知っているのか疑問に思ったが、それよりも軽いとは言えケガの具合が気になった。
「実はそのメイドもキルヒライル様の護衛として雇った一人です」
「女、女を護衛に?」
宰相の思いきった行動に国王は顔をしかめた。
「陛下がおっしゃることもごもっともなことですが、腕は確かです。何しろウィリアム・ドルグランの父、モーリス・ドルグランが弟子にしていたのですから」
ハレスが宰相を弁護すべく慌てて言いつのった。
女を護衛につけたということで、王弟殿下の身の安全を軽んじたと叱責されると思ったからだ。
「モーリス?あの?」
国王も彼の評判は耳にしたことがあるらしく、ウィリアムの方を見る。
「はあ、そうなのです。私もつい最近知ったのですが、彼女が五歳の頃から父に師事し、つい、最近王都へ来ることになったので、私に連絡をしてきたのです」
「剣術の腕は一度見ただけですが、確かです」
ハレスもその点については太鼓判を押す。
まだ少し納得がいかない様子だったが、そこまで言われては何も言えない。しかも、今回はどうやら彼女の働きでキルヒライルが助かったのであれば尚更だ。
「……それで、他には何と?」
「先に昨晩届いたキルヒライル様からの書簡について、そのメイドについて身元を確認するものでした。キルヒライル様はその娘が護衛だとはご存知なかったと思います。少なくとも急襲を受けるまでは」
「なら、どうして身元を訊ねてきた?何か不審なことでも?」
「内容によれば、ローリィは読み書きや計算も出来るということです。腕が立つことは私も承知していましたが、その点については初耳です」
宰相はちらりとウィリアムを見る。
「恐らく、ドルグランが知っていて、我々が知らされていないことがあるのではと」
三人に視線を注がれ、ウィリアムは蛇に睨まれた蛙の状態だった。
「読み書きに計算?護衛やメイドにしては些か過分な教育を受けているようだな」
国王が指摘する。それは誰もが思うことだった。キルヒライルもそう思ったからこそ、書簡で問い合わせて来たのだ。
「ハレス卿はどこまで知っているのか?」
国王がハレスに質問をする。
「私も彼女がローリィ・ハインツという名でモーリス・ドルグランの弟子であるということしか伺っておりません。ドルグランは信用できる男です。決して知り合いだからと身贔屓したり嘘を言う人物ではありません。その彼が身元を保証すると言うのであれば、それ以上は聞く必要はないと思っておりました」
ですが…と彼はウィリアムに向き直る。
「彼女の所作は単なる平民の出とは思えなかった。きちんと教育を受けたそれなりに身分のある出とも、今思えば考えられる。陛下の御前だ。正直に知っていることを話した方がいい」
ウィリアムから彼女を売り込んだことではなかったが、自分に厚い信頼を置いて詳細なことには触れずにいてくれたハレス卿に対して、そしてこの国の最高権力者である王に対して、ウィリアムは騎士として何をおいてもその忠義を示さなければならない立場だ。
また、出会って間もないとは言え、父が弟子にまでしていたローリィも、彼にとっては妹のようなもの。大切な家族だ。
ウィリアムは暫く考え、今ここで明かすべき事実のみ告げることにした。
「彼女は……彼女は確かにローリィ・ハインツという名です。私の父、モーリスの弟子であります。それは嘘偽りありません」
「それはここにいる皆が知っていることです。我々はその先が知りたい」
宰相が焦れて問い質す。
「ローリィ・ハインツという名は、ここ最近になって名乗るようになった名であり、彼女が父の弟子になった頃の名は、ローゼリア・アイスヴァイン。先代のアイスヴァイン伯爵の一人娘だったと聞いています」
いずれ調べればすぐにわかることだ。ウィリアムは彼女の素性を話した。
一通は昨日通常の手順で届けられたもの。もう一通は今朝早く早馬で届けられたもので、どちらも領地に赴いているエドワルド公爵、王弟殿下キルヒライルからの書簡だった。
彼の後ろには第二近衛騎士団副団長のミシェル・ハレスと第三近衛騎士団のウィリアム・ドルグランが付き従う。
その日の朝早く二人は宰相に呼び出されていた。
ミシェルは王宮の宰相の部屋にはよく出入りしているため慣れてはいるが、滅多に王宮に来たことのなかったウィリアムは、かなり緊張していた。
しかも、宰相の所に着くやいなや、「ついてこい」のひと言で、今度はどんどん王宮の奥に進んでいく。
そこはもはや、一介の騎士が踏み入れてよい領域を遥かに超えた区域だった。
宰相が足を止めたのは両脇に護衛の騎士が立つ両開きの重厚な扉の前。
「ジーク・テインリヒが詣ったと伝えてくれ」
扉の前にいる騎士は軽く会釈すると、扉を叩き宰相の来訪を告げた。
「入れ」
中から声がして「ここで暫く待っていなさい」と言って彼が中に入る。
ほどなくして扉が開き、ミシェルたちの入室の許可を頂いたので、入ってくるようにと声がかかった。
ウィリアムは子爵の後に続いて恐る恐る足を踏み入れる。
「ウィリアム・ドルグランです。陛下」
子爵のことは既に見知っているため、宰相はウィリアムのみ紹介する。
「へ、陛下。国王陛下」
部屋で待っていたのが国王陛下だということに、ウィリアムは腰が抜けたようになった。
まさかいきなり国王陛下の所へ連れていかれるとは思っていなかった。
「そうだ。余がロイシュタール国王、イースフォルドだ」
威厳のある、だが決して威圧的な様子はない口調で彼が自己紹介する。
「そなたがウィリアム・ドルグランか」
「は、はい!第三近衛騎士団中隊長、ウィリアム・ドルグランと申します。国王陛下に拝謁賜り、恐悦至極でございます」
「そう畏まらなくてよい。此度は我が弟、キルヒライルのことでそなたにも手間をかけた。礼を言う」
「と、とんでもございません。臣下として当たり前のことです」
「そろそろ本題に入ってよろしいでしょうか、陛下」
二人のやり取りが長々と続きそうなので、宰相が本来の目的について話を誘導する。
「わかった」
話の腰を折られても国王は怒ることなくにこやかに言う。
宰相の口振りはいつものことなので、特に気にならないようだ。
三人は王の目前にある応接椅子に腰かける。
「本来なら、ドルグランから私が直接話を聞いて、陛下にお知らせすべきですが、陛下からもお聞きになりたいことがあるかと思い、異例ではありますが彼にも同席してもらうことにいたしました」
ウィリアムはいきなり自分が話題に上り、身が震えた。
何を訊かれるのか、おおよその検討はついていたが、国王を前にしてどこまで話すべきか、全てを包み隠さず話すことに躊躇う。
「キルヒライル様から書簡が届きました。一通は昨夜。もう一通は今朝早く早馬で届けられました」
「早馬で、とは緊急を要するのか?」
「書簡によると、昨日、領内で覆面の一団に急襲を受けられたようです」
「なに!それで、ケガは」
宰相の知らせに国王を始め、子爵もウィリアムも動揺した。
「キルヒライル様はご無事です。護衛の一人が殿下を庇って落馬しましたが、幸い軽い打ち身で済みました」
「そうか、その者に礼を言わねばな」
急襲と聞いて体を強ばらせた国王は安堵のため息を吐いて椅子に身を預けた。
「その護衛とは、ドルグランが推薦したローリィというメイドです」
「え!」
「メイド?まて、その名前は訊いたことがあるぞ。確か、この前キルヒライルが話していた個性的なメイドではなかったか?」
ウィリアムはどうして国王陛下がローリィのことを知っているのか疑問に思ったが、それよりも軽いとは言えケガの具合が気になった。
「実はそのメイドもキルヒライル様の護衛として雇った一人です」
「女、女を護衛に?」
宰相の思いきった行動に国王は顔をしかめた。
「陛下がおっしゃることもごもっともなことですが、腕は確かです。何しろウィリアム・ドルグランの父、モーリス・ドルグランが弟子にしていたのですから」
ハレスが宰相を弁護すべく慌てて言いつのった。
女を護衛につけたということで、王弟殿下の身の安全を軽んじたと叱責されると思ったからだ。
「モーリス?あの?」
国王も彼の評判は耳にしたことがあるらしく、ウィリアムの方を見る。
「はあ、そうなのです。私もつい最近知ったのですが、彼女が五歳の頃から父に師事し、つい、最近王都へ来ることになったので、私に連絡をしてきたのです」
「剣術の腕は一度見ただけですが、確かです」
ハレスもその点については太鼓判を押す。
まだ少し納得がいかない様子だったが、そこまで言われては何も言えない。しかも、今回はどうやら彼女の働きでキルヒライルが助かったのであれば尚更だ。
「……それで、他には何と?」
「先に昨晩届いたキルヒライル様からの書簡について、そのメイドについて身元を確認するものでした。キルヒライル様はその娘が護衛だとはご存知なかったと思います。少なくとも急襲を受けるまでは」
「なら、どうして身元を訊ねてきた?何か不審なことでも?」
「内容によれば、ローリィは読み書きや計算も出来るということです。腕が立つことは私も承知していましたが、その点については初耳です」
宰相はちらりとウィリアムを見る。
「恐らく、ドルグランが知っていて、我々が知らされていないことがあるのではと」
三人に視線を注がれ、ウィリアムは蛇に睨まれた蛙の状態だった。
「読み書きに計算?護衛やメイドにしては些か過分な教育を受けているようだな」
国王が指摘する。それは誰もが思うことだった。キルヒライルもそう思ったからこそ、書簡で問い合わせて来たのだ。
「ハレス卿はどこまで知っているのか?」
国王がハレスに質問をする。
「私も彼女がローリィ・ハインツという名でモーリス・ドルグランの弟子であるということしか伺っておりません。ドルグランは信用できる男です。決して知り合いだからと身贔屓したり嘘を言う人物ではありません。その彼が身元を保証すると言うのであれば、それ以上は聞く必要はないと思っておりました」
ですが…と彼はウィリアムに向き直る。
「彼女の所作は単なる平民の出とは思えなかった。きちんと教育を受けたそれなりに身分のある出とも、今思えば考えられる。陛下の御前だ。正直に知っていることを話した方がいい」
ウィリアムから彼女を売り込んだことではなかったが、自分に厚い信頼を置いて詳細なことには触れずにいてくれたハレス卿に対して、そしてこの国の最高権力者である王に対して、ウィリアムは騎士として何をおいてもその忠義を示さなければならない立場だ。
また、出会って間もないとは言え、父が弟子にまでしていたローリィも、彼にとっては妹のようなもの。大切な家族だ。
ウィリアムは暫く考え、今ここで明かすべき事実のみ告げることにした。
「彼女は……彼女は確かにローリィ・ハインツという名です。私の父、モーリスの弟子であります。それは嘘偽りありません」
「それはここにいる皆が知っていることです。我々はその先が知りたい」
宰相が焦れて問い質す。
「ローリィ・ハインツという名は、ここ最近になって名乗るようになった名であり、彼女が父の弟子になった頃の名は、ローゼリア・アイスヴァイン。先代のアイスヴァイン伯爵の一人娘だったと聞いています」
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