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58 飲み込んだ言葉
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下がっていいと言われたので、チャールズさんと私は書斎から退出した。
「お聞きしてもいいですか?」
「何でしょう?」
「えっと、男物でいいので、ズボンをお借りできませんか?」
「男物?それならありますが、どうされるのですか?」
「馬に乗るならこの格好ではまずいのではないでしょうか」
私はスカートの横を摘まんで広げてみせる。
「………ご自分で乗られるおつもりですか?」
チャールズさんがびっくりして訊いてきた。
「えっと、公爵も馬には乗れるかって訊ねていましたし、そういうことですよね」
「……私はてっきり、正確には馬は大丈夫か、と訊かれたと思いますが、ローリィは旦那様と同乗されると思っていました」
「え、それはないでしょ、これがネヴィルさんなら別の馬で行かれますよね」
「それは、ネヴィルならそうですが………」
チャールズさんは、私とネヴィルさんでは違うと言いたかったのはわかるが、公爵と同乗なんて、公爵がそこまで考えているとは思えない。ここは私一人が馬に乗って行くのが妥当だ。
「まあ、今の服が乗馬に適しているとは言えませんし、ここには女性用の乗馬服もございませんので、ご用意しますが」
「はい、ありがとうございます。それとチュニックとベルトもお借りできれば」
今回メイドとしてここにいるので、メイドの服とスカートの私服二着しか持ってきていない。
明日の朝には用意すると言ってもらい、チャールズさんと別れて、ここに来る途中教えてもらった、自分に用意された部屋に行った
廊下の途中でクリスさんが待っていた。
話があるということで、廊下では人目につくため、二人で外に出た。
領主館の裏に出て数段の階段を降りていくと、広い裏庭が草原のように広がっている。
階段を分断するかのように等間隔に植木が埋め込まれた花壇が並べられている。
階段を降りきると花壇の陰に隠れるようにしてクリスさんが止まった。
「ネヴィルさんの落馬は単なる事故じゃない可能性が出てきた」
小声でも互いに聞こえる距離まで近づくと、クリスさんがそう教えてくれた。
「馬の尻に傷があった。直前までなかったものだ」
「わざと馬を傷付けて落馬させたということですか?」
「わからないが、明日の朝、殿下が現場を見に行くことになった。俺とレイでついていく」
さっき明日の朝に行くところがあると言っていたのはそこへ行くためだったみたいだ。
「じつは私も伝えることがあります」
私はネヴィルさんの代わりに殿下の補佐をすることになったことを伝えた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
ネヴィルが既に見回りを終えた農場とまだ行っていない農場を地図に落とし、明日からの巡回ルートを模索する。
途中、教会に行き司祭にも会い、顔役たちにも会いに行く必要がある。
椅子に背を預け、軽く天井を見上げた。
明日は朝からネヴィルが落馬して倒れていた現場に行くことになっている。
その後は……。
チャールズがネヴィルの変わりにローリィを推薦してきた時は驚いた。
彼にとっては今日初めて会ったばかりのメイドだ。
確かに、読み書きができて計算ができる補佐が必要だと思っていた。
ずっと自分の代わりに領地を管理してくれていたネヴィルの、この時期の仕事量はかなりのものだった。
もともと自分も六年前までは領地を管理していたので、その忙しさはわかっていたつもりでいたが、もっと早くに来るべきだったと悔やまれる。
ネヴィルに甘えすぎていたことを悟った。
自分が不在の時ならば、祭り自体も領主不在で必要最小限の形式を保っていればよかったが、今年は領主である自分がやってくるということで、顔役達の士気は一気に盛り上がったようだった。
常ならば半年前から細々とした準備を行うのだが、いかんせん、自分が戻ってきたことが知れ渡ったのがつい半月ほど前だったので、準備する時間がほとんどない中にあって、全てが急ピッチで進められなければならなくなった。
まず、祭りの主催者が管財人から領主に代わり、警備レベルも引き上げられる。
祭りのメイン会場となる領内の広場に設置された主催者席も設えは格段に豪華になり、ワイン娘が乗る山車の数も倍に増やされた。当然山車の数が増えれば、その数に併せて葡萄踏みの樽も増える。
様々なことが変更され、一から準備しなければならないことも増えた。
各農家の収穫状況の視察もネヴィルなら事務的な対応でも許されただろうが、自分が行くとなれば、人びとの対応ぶりも当然変わってきて、ちょっと見て帰る。というわけにもいかなくなるだろう。
視察に回る順番は決まっていて、ネヴィルが既に立ち寄った所は本来なら行く必要はないが、公平を期すためにも顔は見せないといけないかもしれない。
チャールズ達も祭りの最終日にこの領主館で実施する宴会の準備と日頃の切り盛りに追われ、これ以上の負担はかけられない。
宴会当日は王都からジャック達も応援にかけつけてくれるので、当日の人手は何とかなるだろうが、それまでは今いる者達で遣り繰りする他ない。
なので、王都から一緒にきたクリス達も当然人手に当て込まれてしまっている。
他に手が空いている者がいないとは言え、相手があのローリィだと思うと、キルヒライルはなぜか心穏やかでない。
先ほど自分は言おうとした言葉を、寸前のところで飲み込んだ。
ーー美人だと思うーーー
ここに着いた時に言えなかった言葉だ。
あの時の話の流れなら、その言葉以外は考えられない。
だが、時既に遅しだ。今更それだけ言っても不自然だと気付いた。
義姉上や姪にからかわれたことを思い出す。
本当に自分は勉強や武術の鍛練ばかりにかまけて、社交辞令の一つも言えない愚か者だ。
いや、社交辞令ならいくらでも言える。
その場の空気を呼んで交渉するのは得意だ。兄のように腹黒さを完全に押し隠す狡猾さはないが、上手く立ち回ることはできる。
できなかったのは、自分自身が相手にどう思われるか、自分が言ったことを相手がどう受け止めるかわからないことに不安があったからだ。
ーー美人だーー相手が社交辞令だとわかって受け流してくれるなら、そう言えばいいだけだ。……だけだった。
それにしても、読み書きに計算までできる彼女は単なるメイドなのか?
新しく雇った使用人は宰相が手配し、一部はハレス卿も協力したと言っていた。
確か彼女はメイデン子爵家からの紹介だったと記憶している。
少々個性的だと兄達にも話をしたが、どうもそれだけではない。
チャールズの提案でネヴィルの代わりに補佐を命じたが、側において様子を見る必要があるかもしれない。
思考が行き詰まり、自身でも整理がつかなくなり、少し気持ちを切り替えようと、床までの窓から外に出た。
少し裏庭でも散歩しようと裏に回った時、話し声が聞こえた。
内容までは聞き取れないが、声はどうやら男女二人分のようだ。ここからは姿は見えないが、見つからないようにこそこそと隠れているのかもしれない。
とんでもない場面に出くわしたと慌てて見つからないように身を隠した。
領主の自分が隠れるのもどうかと思うが、自分に見つかったとわかって、相手が凝縮しても申し訳ない。
そう思って隠れると、向こうが動いた。
どうやら中に戻るらしい。
暗い物陰から明るい館の灯りに照らされた人物の姿が見えた。
離れているため、顔の様子ははっきり見てなくても、それが誰かわかった。
赤みがかった金髪が見え、それがローリィだとわかる。
もう一人、後から裏庭の階段を昇り彼女の横に立ったのは、同じく王都から連れてきた護衛のクリスだった。
もともと向こうで顔見知りなのだから、二人が一緒にいることに何の不思議もないが、二人が陰に隠れて会っていたことに驚いた。
やがて二人は連れだって館の中に入って行った。
今見た光景に、何の意味があるのか、使用人同士会話をするなという規則もない。
だが、顔の表情までは見えなかったが、二人がこっそり会っていた事実に、何故か呆然とする自分がいた。
「お聞きしてもいいですか?」
「何でしょう?」
「えっと、男物でいいので、ズボンをお借りできませんか?」
「男物?それならありますが、どうされるのですか?」
「馬に乗るならこの格好ではまずいのではないでしょうか」
私はスカートの横を摘まんで広げてみせる。
「………ご自分で乗られるおつもりですか?」
チャールズさんがびっくりして訊いてきた。
「えっと、公爵も馬には乗れるかって訊ねていましたし、そういうことですよね」
「……私はてっきり、正確には馬は大丈夫か、と訊かれたと思いますが、ローリィは旦那様と同乗されると思っていました」
「え、それはないでしょ、これがネヴィルさんなら別の馬で行かれますよね」
「それは、ネヴィルならそうですが………」
チャールズさんは、私とネヴィルさんでは違うと言いたかったのはわかるが、公爵と同乗なんて、公爵がそこまで考えているとは思えない。ここは私一人が馬に乗って行くのが妥当だ。
「まあ、今の服が乗馬に適しているとは言えませんし、ここには女性用の乗馬服もございませんので、ご用意しますが」
「はい、ありがとうございます。それとチュニックとベルトもお借りできれば」
今回メイドとしてここにいるので、メイドの服とスカートの私服二着しか持ってきていない。
明日の朝には用意すると言ってもらい、チャールズさんと別れて、ここに来る途中教えてもらった、自分に用意された部屋に行った
廊下の途中でクリスさんが待っていた。
話があるということで、廊下では人目につくため、二人で外に出た。
領主館の裏に出て数段の階段を降りていくと、広い裏庭が草原のように広がっている。
階段を分断するかのように等間隔に植木が埋め込まれた花壇が並べられている。
階段を降りきると花壇の陰に隠れるようにしてクリスさんが止まった。
「ネヴィルさんの落馬は単なる事故じゃない可能性が出てきた」
小声でも互いに聞こえる距離まで近づくと、クリスさんがそう教えてくれた。
「馬の尻に傷があった。直前までなかったものだ」
「わざと馬を傷付けて落馬させたということですか?」
「わからないが、明日の朝、殿下が現場を見に行くことになった。俺とレイでついていく」
さっき明日の朝に行くところがあると言っていたのはそこへ行くためだったみたいだ。
「じつは私も伝えることがあります」
私はネヴィルさんの代わりに殿下の補佐をすることになったことを伝えた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
ネヴィルが既に見回りを終えた農場とまだ行っていない農場を地図に落とし、明日からの巡回ルートを模索する。
途中、教会に行き司祭にも会い、顔役たちにも会いに行く必要がある。
椅子に背を預け、軽く天井を見上げた。
明日は朝からネヴィルが落馬して倒れていた現場に行くことになっている。
その後は……。
チャールズがネヴィルの変わりにローリィを推薦してきた時は驚いた。
彼にとっては今日初めて会ったばかりのメイドだ。
確かに、読み書きができて計算ができる補佐が必要だと思っていた。
ずっと自分の代わりに領地を管理してくれていたネヴィルの、この時期の仕事量はかなりのものだった。
もともと自分も六年前までは領地を管理していたので、その忙しさはわかっていたつもりでいたが、もっと早くに来るべきだったと悔やまれる。
ネヴィルに甘えすぎていたことを悟った。
自分が不在の時ならば、祭り自体も領主不在で必要最小限の形式を保っていればよかったが、今年は領主である自分がやってくるということで、顔役達の士気は一気に盛り上がったようだった。
常ならば半年前から細々とした準備を行うのだが、いかんせん、自分が戻ってきたことが知れ渡ったのがつい半月ほど前だったので、準備する時間がほとんどない中にあって、全てが急ピッチで進められなければならなくなった。
まず、祭りの主催者が管財人から領主に代わり、警備レベルも引き上げられる。
祭りのメイン会場となる領内の広場に設置された主催者席も設えは格段に豪華になり、ワイン娘が乗る山車の数も倍に増やされた。当然山車の数が増えれば、その数に併せて葡萄踏みの樽も増える。
様々なことが変更され、一から準備しなければならないことも増えた。
各農家の収穫状況の視察もネヴィルなら事務的な対応でも許されただろうが、自分が行くとなれば、人びとの対応ぶりも当然変わってきて、ちょっと見て帰る。というわけにもいかなくなるだろう。
視察に回る順番は決まっていて、ネヴィルが既に立ち寄った所は本来なら行く必要はないが、公平を期すためにも顔は見せないといけないかもしれない。
チャールズ達も祭りの最終日にこの領主館で実施する宴会の準備と日頃の切り盛りに追われ、これ以上の負担はかけられない。
宴会当日は王都からジャック達も応援にかけつけてくれるので、当日の人手は何とかなるだろうが、それまでは今いる者達で遣り繰りする他ない。
なので、王都から一緒にきたクリス達も当然人手に当て込まれてしまっている。
他に手が空いている者がいないとは言え、相手があのローリィだと思うと、キルヒライルはなぜか心穏やかでない。
先ほど自分は言おうとした言葉を、寸前のところで飲み込んだ。
ーー美人だと思うーーー
ここに着いた時に言えなかった言葉だ。
あの時の話の流れなら、その言葉以外は考えられない。
だが、時既に遅しだ。今更それだけ言っても不自然だと気付いた。
義姉上や姪にからかわれたことを思い出す。
本当に自分は勉強や武術の鍛練ばかりにかまけて、社交辞令の一つも言えない愚か者だ。
いや、社交辞令ならいくらでも言える。
その場の空気を呼んで交渉するのは得意だ。兄のように腹黒さを完全に押し隠す狡猾さはないが、上手く立ち回ることはできる。
できなかったのは、自分自身が相手にどう思われるか、自分が言ったことを相手がどう受け止めるかわからないことに不安があったからだ。
ーー美人だーー相手が社交辞令だとわかって受け流してくれるなら、そう言えばいいだけだ。……だけだった。
それにしても、読み書きに計算までできる彼女は単なるメイドなのか?
新しく雇った使用人は宰相が手配し、一部はハレス卿も協力したと言っていた。
確か彼女はメイデン子爵家からの紹介だったと記憶している。
少々個性的だと兄達にも話をしたが、どうもそれだけではない。
チャールズの提案でネヴィルの代わりに補佐を命じたが、側において様子を見る必要があるかもしれない。
思考が行き詰まり、自身でも整理がつかなくなり、少し気持ちを切り替えようと、床までの窓から外に出た。
少し裏庭でも散歩しようと裏に回った時、話し声が聞こえた。
内容までは聞き取れないが、声はどうやら男女二人分のようだ。ここからは姿は見えないが、見つからないようにこそこそと隠れているのかもしれない。
とんでもない場面に出くわしたと慌てて見つからないように身を隠した。
領主の自分が隠れるのもどうかと思うが、自分に見つかったとわかって、相手が凝縮しても申し訳ない。
そう思って隠れると、向こうが動いた。
どうやら中に戻るらしい。
暗い物陰から明るい館の灯りに照らされた人物の姿が見えた。
離れているため、顔の様子ははっきり見てなくても、それが誰かわかった。
赤みがかった金髪が見え、それがローリィだとわかる。
もう一人、後から裏庭の階段を昇り彼女の横に立ったのは、同じく王都から連れてきた護衛のクリスだった。
もともと向こうで顔見知りなのだから、二人が一緒にいることに何の不思議もないが、二人が陰に隠れて会っていたことに驚いた。
やがて二人は連れだって館の中に入って行った。
今見た光景に、何の意味があるのか、使用人同士会話をするなという規則もない。
だが、顔の表情までは見えなかったが、二人がこっそり会っていた事実に、何故か呆然とする自分がいた。
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