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第4章
第91話 家出
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ソフィーが部屋から出ていく音。
マリアはしばらく耳を澄ませる。
そして、シーツからおそるおそる顔を出すと、辺りをキョロキョロと見回した。
ゆっくりとシーツを退けると、ベットから下り、靴を履く。
忍び足で机まで行くと、中から紙とペンを取り出す。これで、メイドはソフィーと必要事項のやり取りを行っていたと聞いている。
最後にもう一度、周囲の確認をした。
何の気配もない。
安堵の息が漏れる。
――マリアは前から気になっていた。
ソフィーはどこで人の感情を読み取るのかと。
声ではなく、おそらく顔からではないかと――マリアは推測する。
そして、あまり複雑な感情が読み取れるとは思わない。
先程、ソフィーからどこにも行かないでください、と言われた。
そのとき、マリアは躊躇しながらも、分かりましたと、返事をした。
それなのに、何も疑わず部屋から出ていったのが何よりもの証拠である。
何せ、ここから出ていかないつもりなど――彼女にはないのだから。
紙にペンを走らせる。
『聖女様より仕事を頼まれたため、教会に戻ります。3日ほどこの部屋には帰れませんが、気にしないでください』
マリアは満足そうに頷き、部屋から飛び出した。
あと3日もすれば、さすがにソフィーも落ち着くだろうと、マリアは能天気に考えた。
* * *
教会へ戻ると、アンナが買い出しに出かけるところだったため、ついていくことにした。
買い物が終わったあと、二人でベンチに座る。
空は夕焼け色に染まりはじめた。
「そう言えば、ソフィー様って今日か明日には帰ってくるんだっけ?」
「もう、帰ってきてますよー」
マリアが不機嫌そうな声を出したため、アンナは首を傾げる。
「じゃあ、向こうに戻るのは今日から?」
「いえいえ、もう3日ほど教会へご厄介になってから、向こうに帰るつもりですよぉ」
「そっか……」
アンナは、どこか寂しげに笑う。
「……どうかしたんです?」
「いや、マリアにとってはさ――向こうはもう、帰る場所なんだなって思ったら、ちょっとね」
その言葉で、マリアは自覚する。あの部屋は、自分の帰る場所なのだと――。
ソフィーの顔が思い浮かぶ。
書き置きしたメモを見て、彼女は何を思うのだろうか?
今更になって、自分の考えなしの行動に嫌気が差す。
誰にも言わずに飛び出してきた。
ソフィーの食事は一体誰が用意するのだろうか?
今までひとりぼっちだった少女。そして――今日も、ひとり。
それは――なんか、嫌だ。
ソフィーの顔が思い浮かんだ。それはこのまま、消える気がしなかった。彼女に会うまでは――。
マリアだって、ソフィーに触れたい。でも、ほんの少しでいい。ほんの少しだけで、マリアには十分なのだから。
それを――ちゃんと、伝えるべきなのかもしれない。
やっぱり、帰ろう。――そう、思った。
少しだけ、気が楽になる。
おやつ用に買った、カップアイスを紙袋からふたつ取り出す。チョコ味はアンナに、バニラ味は自分の手におさめた。
取り敢えず今だけは、余計なことを考えずに美味しいものを食べることにした。
久々のアイスを一口食べ、マリアは身悶える。
美味しいと、声を大にして叫びたい気分だ。
マリアは隣のアイスに目がいってしまう。
その目線だけで、アンナは理解する。自分のアイスをスプーンで掬うと、マリアの口元に近づけた。
「代わりにそっちも一口貰うからね」
「分かってますよぉ」
そう言って、マリアはアンナが差し出したアイスを口に入れた。
これも美味ですねーと考えながら顔を上げた瞬間、声がした。
「これは浮気ですか? マリア」
ヒヤッとした。
――寒気と同時に、目の前にソフィーの姿が現れる。無表情で、マリアを見下ろしている。
アンナは恐怖のあまりか、スプーンとカップを地面に落としてしまう。
それを横目で確認し、自分は落とすまいとカップを持つ手を強める。
「そ、そのー、メモは見ていただけましたかね?」
「ええ、確認しました。しかし、3日は駄目です。長すぎます。私も手伝いますので、今日で終わらせますよ、マリア」
「そ、その件はもう大丈夫です。解決しましたので。だから、今日はもう――そっちに帰りますので」
「そうですか、それならば良かった」
「はいー、それはもう、良かったですよー」
ははは、とマリアは笑う。
「で、これは浮気ですか?」
「ち、違いますからぁ! 友達なら、これぐらい普通ですからね!」
ソフィーから、じっと見られる。
――正直、生きた心地がしない。しかし、嘘ではない。何ら後ろめたい行為などではないのだから。
「分かりました。しかし、二度目はないですよ、マリア」
その言葉に――マリアは何度も、頷いた。
ソフィーに顎を持ち上げられ、唇が触れた瞬間、口内に舌が這う。それは念入りに、入念に、マリアの舌を逃さない。
マリアの手が下がり、アイスとスプーンが地面に落ちた。
その光景は卑わいでありながら、あまりにも美しい。
――アンナも、遠巻きに見ていた通行人も、固唾を呑んで見守った。
「これで上書きはしたので、もう大丈夫です」
そう言って、ソフィーは満足気な表情となる。
マリアが口をパクパクさせる姿は、あまりにも愛らしいと――ソフィーは思う。
「とは言え、不安は残ります。マリアとは早速、子作りに励み私の子を孕んで貰わねばなりませんね」
「な、何でです?」
マリアは恐怖でおののいた。
「私の子を孕めば、マリアは完全に私のものです。だから、私の子を孕んでください」
「いやー、あれですよ? 子供が生まれたら、ソフィー様は永遠に2番目ですからね!」
「意味が分かりません。どういうことでしょうか?」
「知らないんですか? 全ての夫婦がそうなるんですよぉ。子供が生まれたら、その子が一番になるんですからぁ」
ソフィーは悩みだす。確かに、そのような話は聞いたことがあるからだ。
「分かりました。子供を孕むのはマリアにアヘ顔をさせてからにします」
マリアは首を傾げた。
「何ですか、それは?」
「よく分かりませんが、それが究極の証だと聖女様より伺っています。なので、それをひとつの到達点として、頑張ります。そうすれば、マリアの一番は永遠に私ということになります」
よく分からないが、ろくでもないことだろうと理解した。
しかし、とりあえず子供のことを諦めてくれたのなら、今は良しとしておこう。
「それでは、帰りますよ」
そう言って、風の魔法でマリアの体を浮かすと、お姫様抱っこで持ち上げる。ソフィーはもう一度、彼女にキスをしてから、ふたりの部屋へと向かった。
マリアはしばらく耳を澄ませる。
そして、シーツからおそるおそる顔を出すと、辺りをキョロキョロと見回した。
ゆっくりとシーツを退けると、ベットから下り、靴を履く。
忍び足で机まで行くと、中から紙とペンを取り出す。これで、メイドはソフィーと必要事項のやり取りを行っていたと聞いている。
最後にもう一度、周囲の確認をした。
何の気配もない。
安堵の息が漏れる。
――マリアは前から気になっていた。
ソフィーはどこで人の感情を読み取るのかと。
声ではなく、おそらく顔からではないかと――マリアは推測する。
そして、あまり複雑な感情が読み取れるとは思わない。
先程、ソフィーからどこにも行かないでください、と言われた。
そのとき、マリアは躊躇しながらも、分かりましたと、返事をした。
それなのに、何も疑わず部屋から出ていったのが何よりもの証拠である。
何せ、ここから出ていかないつもりなど――彼女にはないのだから。
紙にペンを走らせる。
『聖女様より仕事を頼まれたため、教会に戻ります。3日ほどこの部屋には帰れませんが、気にしないでください』
マリアは満足そうに頷き、部屋から飛び出した。
あと3日もすれば、さすがにソフィーも落ち着くだろうと、マリアは能天気に考えた。
* * *
教会へ戻ると、アンナが買い出しに出かけるところだったため、ついていくことにした。
買い物が終わったあと、二人でベンチに座る。
空は夕焼け色に染まりはじめた。
「そう言えば、ソフィー様って今日か明日には帰ってくるんだっけ?」
「もう、帰ってきてますよー」
マリアが不機嫌そうな声を出したため、アンナは首を傾げる。
「じゃあ、向こうに戻るのは今日から?」
「いえいえ、もう3日ほど教会へご厄介になってから、向こうに帰るつもりですよぉ」
「そっか……」
アンナは、どこか寂しげに笑う。
「……どうかしたんです?」
「いや、マリアにとってはさ――向こうはもう、帰る場所なんだなって思ったら、ちょっとね」
その言葉で、マリアは自覚する。あの部屋は、自分の帰る場所なのだと――。
ソフィーの顔が思い浮かぶ。
書き置きしたメモを見て、彼女は何を思うのだろうか?
今更になって、自分の考えなしの行動に嫌気が差す。
誰にも言わずに飛び出してきた。
ソフィーの食事は一体誰が用意するのだろうか?
今までひとりぼっちだった少女。そして――今日も、ひとり。
それは――なんか、嫌だ。
ソフィーの顔が思い浮かんだ。それはこのまま、消える気がしなかった。彼女に会うまでは――。
マリアだって、ソフィーに触れたい。でも、ほんの少しでいい。ほんの少しだけで、マリアには十分なのだから。
それを――ちゃんと、伝えるべきなのかもしれない。
やっぱり、帰ろう。――そう、思った。
少しだけ、気が楽になる。
おやつ用に買った、カップアイスを紙袋からふたつ取り出す。チョコ味はアンナに、バニラ味は自分の手におさめた。
取り敢えず今だけは、余計なことを考えずに美味しいものを食べることにした。
久々のアイスを一口食べ、マリアは身悶える。
美味しいと、声を大にして叫びたい気分だ。
マリアは隣のアイスに目がいってしまう。
その目線だけで、アンナは理解する。自分のアイスをスプーンで掬うと、マリアの口元に近づけた。
「代わりにそっちも一口貰うからね」
「分かってますよぉ」
そう言って、マリアはアンナが差し出したアイスを口に入れた。
これも美味ですねーと考えながら顔を上げた瞬間、声がした。
「これは浮気ですか? マリア」
ヒヤッとした。
――寒気と同時に、目の前にソフィーの姿が現れる。無表情で、マリアを見下ろしている。
アンナは恐怖のあまりか、スプーンとカップを地面に落としてしまう。
それを横目で確認し、自分は落とすまいとカップを持つ手を強める。
「そ、そのー、メモは見ていただけましたかね?」
「ええ、確認しました。しかし、3日は駄目です。長すぎます。私も手伝いますので、今日で終わらせますよ、マリア」
「そ、その件はもう大丈夫です。解決しましたので。だから、今日はもう――そっちに帰りますので」
「そうですか、それならば良かった」
「はいー、それはもう、良かったですよー」
ははは、とマリアは笑う。
「で、これは浮気ですか?」
「ち、違いますからぁ! 友達なら、これぐらい普通ですからね!」
ソフィーから、じっと見られる。
――正直、生きた心地がしない。しかし、嘘ではない。何ら後ろめたい行為などではないのだから。
「分かりました。しかし、二度目はないですよ、マリア」
その言葉に――マリアは何度も、頷いた。
ソフィーに顎を持ち上げられ、唇が触れた瞬間、口内に舌が這う。それは念入りに、入念に、マリアの舌を逃さない。
マリアの手が下がり、アイスとスプーンが地面に落ちた。
その光景は卑わいでありながら、あまりにも美しい。
――アンナも、遠巻きに見ていた通行人も、固唾を呑んで見守った。
「これで上書きはしたので、もう大丈夫です」
そう言って、ソフィーは満足気な表情となる。
マリアが口をパクパクさせる姿は、あまりにも愛らしいと――ソフィーは思う。
「とは言え、不安は残ります。マリアとは早速、子作りに励み私の子を孕んで貰わねばなりませんね」
「な、何でです?」
マリアは恐怖でおののいた。
「私の子を孕めば、マリアは完全に私のものです。だから、私の子を孕んでください」
「いやー、あれですよ? 子供が生まれたら、ソフィー様は永遠に2番目ですからね!」
「意味が分かりません。どういうことでしょうか?」
「知らないんですか? 全ての夫婦がそうなるんですよぉ。子供が生まれたら、その子が一番になるんですからぁ」
ソフィーは悩みだす。確かに、そのような話は聞いたことがあるからだ。
「分かりました。子供を孕むのはマリアにアヘ顔をさせてからにします」
マリアは首を傾げた。
「何ですか、それは?」
「よく分かりませんが、それが究極の証だと聖女様より伺っています。なので、それをひとつの到達点として、頑張ります。そうすれば、マリアの一番は永遠に私ということになります」
よく分からないが、ろくでもないことだろうと理解した。
しかし、とりあえず子供のことを諦めてくれたのなら、今は良しとしておこう。
「それでは、帰りますよ」
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