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第144 湿地帯のオアシス

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4日目にはサイシアールにたどりつき、そこで食料などを補給するとすぐに湿地のダンジョンへと向かう事になっている

僕はサイシアールの南側・・・というよりも、サイシアールに住んでいるときはほぼ周りを歩き回っていなかった。あのホーンラビット狩りをしている時ですら、そこまで遠出をしていなかったのだ

サイシアール自体、最初の街で思入れが強く感じるが、住んでいたのは恐らく3か月とちょっとだ。アル達と出会ってからはダンジョン以外は行っていない

なので今回初めてサイシアール周りへ行くことになっている為、少しワクワクしていた。

サイシアールの南門から出ると、街道を進む

この街道も徒歩で1時間ほど歩いた所まではよくホーンラビット狩りにきていたなと懐かしむ

そこから5時間ほど歩くと、街道というような整備がされていない場所になりここら辺は始めてくる場所となった

天気も、雲が太陽を塞ぎ、どんよりとした天候にいつの間にかなってる

「そろそろ湿地帯に入るから準備するぞー」

先頭を行くデックスさんがみんなに声をかけ、みな外套のような物を羽織りだした

これは当初聞かされていた湿地帯は年中が雨季のようで、小雨程度はいつも振っているようなのだ

「ノエル君うちらも準備しよっか」

「そうですね」

シスレーにはいつぞやで着たお洒落なレインコートをだして、僕は新しいフード付きの水をはじく素材のローブにメルさんの熱耐性と冷気耐性二つエンチャント付きの汎用性重視装備を着る

「ちっなんだよそのコートは。お洒落しにきてんじゃねーぞ」

「別にいいじゃないですか、動きやすさも兼ねているので」

アンナさんに案の定絡まれているシスレー

「アンナ、あなたも早く着替えなさい」

それでもサーヤさんもシスレー同様に見た目のいいコートを着ている為、アンナさんはそれ以上追及することなくただちょっかい掛けたかっただけのようだ

「シスレー似合ってますよ」

「だよね、ありがとー」

靴も長靴のような水をはじく物に変えて、湿地帯の装備が完成だ。

僕やシスレーは軽装な為、少しの装備替えもすんなりと終わるが、デックスさんのような重装な鎧を着ている人は、装備一つつけるのも大変そうだ

「ちょっとサーヤ私の手伝ってくれよ」

「ホルド悪い、俺も腕通すの手伝ってくれ」

アンナさんも下半身は動きやすそうだが、上半身は鉄の鎧をつけているためシスレーの事からかっている暇があるなら早く着替えればいいのにと思う

他の人の装備品を見るのも新鮮で面白いのだ。いつもならジロジロみると失礼かなと思って遠慮していたが、今は同じPTとしてどんな装備をしているのか、じっくりと観察できる

サーヤさんはいつものドレスのようなローブに大きな魔女が被りそうな帽子にレインコート。黄色の宝石がついた両手杖に、腰にもう1本短い杖をさして斜め掛けのカバンを2個肩から掛けている

アンナさん、上半身が鉄の薄手の鎧に小手、下はスカートにタイツを履いているようだ。大き目のバックパックを一つ背負い、両脇にショートソードを2本さしている

デックスさんはフルプレートアーマーに、兜をかぶり大きなバックパックの上に大楯をひっつけている。正直あれをもってまで盾使いにはなりたいなとは思わない

ホルドさんは神官だが、ナタリーと違い皮のベストのような厚手の鎧に外套だ。パンパンに膨らんだ斜め掛けのカバンと長さ100cmほどの槍を背負っている

ガナートさんの杖はサーヤさんの物よりも大きく、ノームであるガナートさんと同じぐらいの大きさだ。ガナートさんも皮のジャケットを着こみその上に外套を羽織っている。

こうしてみると、長距離の移動する際は荷物がかなり邪魔なのだと思う・・・がそれが普通のことなのだろう

ポーションの類もどこに準備しているのか不思議だが、恐らくすぐに取り出せる位置にあるのはサーヤさんだけのように思える為、それも役割を決めてそうだなと思う

デックスさんとアンナさんの着替えが終わり、軽い食事をすると移動が再開した

着替えをした場所から30分すると、小雨が降り始め地面がぬかるみを見せ始めた

「ここら辺から湿地帯だよ、湿地の魔物もでてくるから気を付けてね」

「分かりました」

隣にいるシスレーが湿地帯に入ったとおしえてくれる。サイシアールから6時間ほど歩いた距離だ

湿地帯にはリザードマンや、マッドフィッシュ、ポイズンラットなどがいると聞いているが名前からおよそ想像できる

「足をとられることや、意外に深かったりするから気を付けてね」

「はい」

正直レビテーションを使いたいのだけど、シスレー以外がいるので今は我慢しようと思う

歩いていくにつれて、土の上の水たまりからほぼ水が張り巡らされている場所になり、土の部分が少なくなり始めていた。今歩いている畦道の周りは湿地帯と思わせるように水の中から草が生えていた

いずれ水の中をジャブジャブ歩くようになるのかなと思っていると

「リダードマン3体だ!」

デックスさんの掛け声でアンナさんやデックスさんは背負っている荷物を下ろし戦闘体勢にはいる

「デックス!アンナ!距離を保って!ホルドいつでも回復の準備!ノエル君は水魔法以外の攻撃を!シスレーさんも様子をみて攻撃して!」

リザードマンは3又の槍を持ち、滑るようにこの湿地帯をかけて抜けて前に出ているアンナさんとデックスさんとぶつかった

このPTのリーダーのサーヤさんから指示が飛ぶと、すぐさまサーヤさんは風の魔法を行使した

「真ん中!ウィンドスラッシュ!」

サーヤさんの魔法を初めて見るが、普通の初級魔法だ。一撃で倒すほどではないようだ。だがデックスさん達と連携が出来ているようで、デックスさん達はサーヤさんの射線をきることがないように位置取りをしている

「マジックミサイル!」

僕もうねっている杖を持っての初めての戦闘だ。光の玉5個が1匹のリザードマンへ飛んでいく

杖の2重の効果で飛んでいく玉が3個から5個に増えていた

そのマジックミサイルに追従するように、チャチャチャチャと音を立てながらシスレーがこの足場の悪い湿地を気にしないかのように駆けていく

僕のマジックミサイルが1匹に当たり弾けている中で、シスレーはその隙によろめいた敵に素早く、黄昏と朝日で切りつけアンナさん達の後ろへ下がった

僕の魔法とシスレーの切りつけで動かなくなったようで恐らく1匹は倒せたようだ。残り2匹だが、サーヤさんがウィンドスラッシュでリザードマンの腕を2本斬り飛ばしていたようで、そのリザードマンへアンナさんの連続的な斬りつけで首を吹き飛ばした瞬間を見た

残り1匹となっていたが、鉄壁のデックスさんの前にリザードマンは攻撃の隙がなく盾で弾かれる音が響くだけ。そこにアンナさんが加わりリザードマンを完封した

これがCランクか・・・安定感がやっぱり違うが、その中でも僕らも遜色ない動きだったなと自己評価をする

「シスレーはいつでもいい動きですね」

「ちょっと足滑りそうになったけどね」

シスレーも戻ってきて、黄昏をそっと渡してくるのでチャージをしておく

「どうだノエルみてたか!」

僕にいいところを見せると言っていたアンナさんもCランクなだけあり、スキルなしで簡単に倒していた

「はい、アンナさんの連撃は早いですね」

「攻撃速度こそ私が追究しているものだからなへへーん」

アンナさんはまたシスレーに胸を張ってシスレーにどうだと言わんばかりの態度をとっているが

「シスレーさんも戦力として申し分ないわね、斥候として依頼を出しているのに戦いもあてにできるわ」

「ありがとうございます、フフン」

サーヤさんに褒められシスレーもアンナさんにドヤ顔でやり返している

「ノエル君の魔法は流石ね、ダンジョンでも十分期待できるわ」

「はい、そこしか役に立てないので頑張ります」

今回は戦闘員なので、しっかり自分の役目を全うするのだ

ガナートさんには指示が出なかった様子から、MPの温存なのだろうか

「くっそー、カバンが濡れちまったぜ・・・」

デックスさんやアンナさんは重い荷物を置いて戦う為、ここ湿地帯だと装備が濡れるのは仕方無いが、可愛そうではある

リコールで乾かしてもいいが、MPは戦闘以外では極力使わない様に言われている為安易な行動は控えることに

「ちっ私もだぜ・・・」

びしょびしょのバックパックを背負いまた、移動は続くのだ

魔物が増えてきたことで隊列も少し変わり、私語がなくなり事務的な会話のみとなった。小雨も降っているため視界も悪く、音も雨音でかき消されている。

周りは鬱蒼とした水草が人の腰ぐらいまで伸びている為、奇襲にみな用心しているのだろう

湿地帯にはいり2時間ほど歩くと、畦道は消えくるぶしほどの水の中をバシャバシャと歩くようになった

雨も強まり、天候や地形にこれだけアドバンテージを左右されるのは、ホーク火山以来だった。暑いのも厄介だったが、この水の上と雨というのも歩き続ける事はかなり苦痛だ

リザードマンやマッドフィッシュがいつ出てくるか警戒しておかないといけないのも、僕らいや僕とホルドさんだけだが心労の疲れも増えていく

他のみんなは気配である程度探れているようだが、僕とホルドさんはそんな事が出来ず、僕は危険察知だよりで敵の攻撃を判断し、ホルドさんは魔物が出るたびにびくっと体を強張らせている

途中サーヤさんはMPが少なくなったようで、戦うのをガナートさんに代わり指示を出すだけにスイッチをした様子から、サーヤさんのMPは恐らく40~50の間なのだろうと予測できた

歩きづらい水の中、移動速度も落ち、日も暮れ始めた時に前方に湿地帯の樹海の様な物が近づいてきた。遠目でも見えていたが近くにくると、かなりの高さがある木々達だった

マングローブのような見た目の木々の隙間から明かりが漏れているのが見える

「シスレーあの明かりはなんです?」

「今日泊まる場所だよ」

「湿地帯の野宿場所って木の上だったんですか?」

「うちも初めてみたけど、ほんとうにそうみたいだね。うちらには木の上って馴染みがあるけどね」

シスレーがいうにはツリーハウスがあるようなのだ。ただの巨木の枝の上とツリーハウスとではまたわけが違うため、この湿地にもいいところもあるじゃないかと見直した

木々のふもとまで歩くと、デックスさんが呼び鈴のような物をならすと上から縄梯子が降りてきた

「おぉ」

古典的な手段に感動を覚え声が漏れる

デックスさんを順番に登って行き、シスレーの後ろを5mほど上に登って行く

「はい、大丈夫?」

「ありがとうございます」

先に登り切ったシスレーが手を出してくれるので、それを掴み梯子を登り切った

「すごい・・・」

蔦を絡ませた橋で木と木、枝と枝を繋ぎ、一つのコミュニティがこの木の上に形成されているようだ

立体的な立地から今梯子を登った所から上へ上へ見上げても蔦の橋はいくつもある

僕がツリーハウスを見て感動を覚えていると、最後にサーヤさんが登り切り

「これで全員か?」

目の端でデックスさんが誰かと喋っているのは見えていたが、サーヤさんが来たことでこちらに向かってきた様子だ

「えぇ全員で7人よ」

「一人銀貨5枚だ」

恐らくこの人は門番のような人なのだろう、話をしながらも縄梯子を巻き上げるように上げている

サーヤさんに僕ら2人分の金貨1枚を渡すと、サーヤさんがまとめて全員分を払った

ここなら少なからず地上よりは外敵から身を守りやすいため、ホルドさんは一息つくかのように腰をおろした

「はぁー・・・疲れた」

「おい、そんなとこでへばってると邪魔だぞ。さっさと広場にいくぞー」

「・・・わかってますよ」

「ホルドさん、もう安全そうですから安心ですね」

「だな・・・疲れた・・・」

ホルドさんに手を差し伸べて立たせると、デックスさんが広場場所を知っているかのように先導し歩き始めた

エルフやドルイドといった人達が住んでいるような雰囲気に目を奪われてしまうが、人はさほど見かけない為住んではいないのだろう

ダンジョンのセーフティーエリアのような意味合いの物なのだろうと思いながらも、キョロキョロと見てしまう

「ふふノエル君いつも新しいとこ来たらそんな感じだよね」

「えっあっだってこんな景色、とても神秘的じゃないですか!」

まさにファンタジーの中でしか見たことのない景色が広がっている。知らぬ顔で歩けるわけがなかった

「うちは疲れちゃったから流石に休みたいよ」

「そうですか、残念ですが一人で見て回ることにしますよ」

「えーーー」

ホルドさんだけでなく、流石に歩きづらい中雨に打たれ続けシスレーも疲れていたようだ

「おっノエル元気だな。私とみて回るか?」

「アンナさんは疲れてないんですか?」

「そこまではな。そこの小娘と比べんじゃねーぞハハハ」

「駄目です!ノエル君うちも一緒に見て回るから!」

「無理しない方がいいですよ、明日はダンジョンですし」

「そうよ、アンナも疲れているくせにちょっかいかけないの」

僕らの会話を聞いてサーヤさんが、シスレーの助け舟を出すと

「ノエル君も明日に備えて今日はゆっくり休むのよ、アルフレッドからほっておくとウロチョロすると聞いてるわ」

「えっアハハ・・・・」

アルのやろー・・・。まさかサーヤさんから釘が刺さるとは思わなかったが、リーダーのいう事なので大人しく従う事にするかと思う

そんな会話をしながら、蔦や枝で作った円形に広がった広場に到着した。ここには他にも冒険者が何PTか集まっているのでここが野営地なのだろう

「よっし、ここの第3番区でいいか」

「そうね、ここにしましょう」

デックスさんとサーヤさんが、ここに決定したようだが、言い分的に他の所もありそうだ。恐らくあと2つはあると予想される

入って来た所から右奥へ進むと後ろが丁度、幹の壁がある場所へたどり着くとホルドさんを始め、みんな荷物を置き、腰を下ろした

天井は葉っぱや枝で覆われている為、さほど強い雨が降らない限りは下まで落ちてこない様だ

雨風を防げるだけでも野営場所としても申し分ない機能を保っていた

「俺はもう無理だ・・・少し眠らせて貰います」

「まったく最近の若いもんは根性がたりねーな」

「デックス、ホルドは神官だから体力がないのよ。ここまで頑張ったんだからいいじゃない」

「スローグがいたら、これだけのことでと怒鳴られてたぞ」

「そうね・・・少し懐かしいわね」

ここの木の上に登って20分更に歩いて限界を超えていたホルドさんは、そうそうにカバンを枕に眠りに着いたが風邪ひかないのだろうか・・・と思う

「あー腹減ったー・・・動くのだりーー・・・」

Cランクの人達だって疲れる物は疲れる。デックスさんもホルドさんの事を言ってはいたものの、みんな着替えよりも先に休息をとっている様子だ

結局アンナさんも疲れている様子で大の字で寝そべった

シスレーも壁にもたれかかる様に座り

「疲れたー」

「シスレー大丈夫ですか?」

「うん、でもちょっと休憩ー」

「お腹空いてますか?雨で冷えてたら温かいの作りますよ」

「・・・お願いしていい?大丈夫ノエル君は」

「ふふ分かってますよね。じゃあパパっと作りますよ」

「やっぱり頼りになるね」

コンロの魔道具をもってきていせ正解だ。これに鍋に火をかけて、サリアがインスタントに近いコーンスープのもとを作ってくれていたのでミルクと一緒に混ぜるだけでお手軽にスープが出来る

サリアは流石だなと思いながら、ぐつぐつと泡立ち始めた鍋をゆっくりとかき混ぜる

「あっいいにおいしてきたー。何つくってるの?」

「サリアに頼んでいた、とうもろこしのスープですね。パンプ村にあったものを旅先でも食べれるように作ってもらいました」

「へー、美味しそう」

「シスレー、混ぜててくれます?僕テント張りますよ」

「おっけー。味見していいの?」

「・・・少しだけですよ」

「ありがと」

シスレーもレインコートだけ脱いで、鍋の前に座り火の番を任せることに

「坊主たちやたら手際いいな」

「そうね、流石に私達でも疲れがあるのにノエル君は疲れてないみたいね」

テントを広げていると、僕らの様子をみていたようでサーヤさん達から声がかかった

「そうですね、奇襲を警戒して心労はありますが、歩き疲れたりはないですね」

「流石私の見込んだ魔法使いだな!」

「同じ魔法使いとして、尊敬するわ」

ガナートさんも僕の様子に舌をまくっている

テントも2人用の簡単な物なのですぐに設置を終わり、デックスさん達も休憩を終わりコートや鎧を脱ぎ始めていた

シスレーを見ると、寒いのかコンロに手を当てながら鍋をかき混ぜていた

「シスレーお待たせしました」

「あっありがとー。ねえこれいつになったら食べれるの?」

「もう出来てますよ。僕らだけ先に食べましょうか」

器にスープを注ぎ、パンを用意し簡単な夕食となる

「はぁー温まるー」

「美味しい。やっぱり寒かったですか?」

「ずっと雨に打たれてたらねー・・・水にも足が浸かってたし足から冷えた感じ」

「ホーク火山とは別の意味で過酷ですね」

ホーク火山はずっとスリップダメージが入っている感じだが、ここは常に状態異常にかかっているような感じだ

「ねえ、歩き回るつもりなの?うち置いて」

「少し見て回るのも駄目ですか?」

「おんぶか抱っこかで連れて行ってよ」

「いいですよ」

「いいの?ほんとに化け物だ」

「・・・やっぱりやめようかな」

「うそうそ!たすかりまーす!」

食事が終わると、木漏れ日の人達もテントを張っているのはサーヤさんとガナートさんだけで、残りは食事に入っていた

まぁ壁も天井もある為、わざわざテントを張る必要もない判断なのか、デックスさん達はそのまま雑魚寝をするのだろう

「サーヤさん、少しここの様子を見てきますね」

「結局いくのね、2時間ぐらいで帰ってきてね。明日の打ち合わせもするから」

「分かりました。後MP残ってるのでみなさんにリコールできますよ」

「ありがとう、お願いするわ」

みんなにリコールをかけて、シスレーと一緒にここ巨大ツリーハウスの探検に乗り出したのだった
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