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第97話 PTは6人へ

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僕の初王都はあっさりとしたもので終わった。滞在日数は5日とわりかし短かったのだ

「アル、サーヤさんは一緒じゃなくて良かったんですか?」

「あぁまだ冒険者としてやりたい事があるみたいだ、説得したが駄目だったな」

「そうですか、本当に強い女性ですね」

「だな、そこがサーヤの尊敬できるとこだ・・・おいサリアひっつくなよ」

「うへへ・・・アルフレッド様~」

「ふふアル良かったですね、サーヤさんが居なくても楽しそうじゃないですか」

「ちょっとノエル!君は私の事いじらないでほしいわ」

「えぇ~・・・」

王都から岩街までの帰り道、道中7日間となる為ほぼ一か月、家からはなれていたようだった

ずっとベタベタとサリアさんはアルに質問したり引っ付いていたりとしたが、これは僕も見ている分には面白くかなり精神的に安定した旅だった

サーヤさんがいた時はかなり地獄だった為、アルは今地獄を味わっているのだろうか・・・?

いや自分を好いてくれている、見た目美少女にベタベタされて嫌だと思う男は少ないはず、アルも受け流しはするが邪険にしている様子はない

こいつ・・・勲章ももらって、美少女もつれて、綺麗な彼女もいて人生楽しいだろうな。アルには少し金銭面では不遇扱いしようと決めたのだった

知らない道を通り、新鮮な空気を感じ取り季節は春に変わっていた

セイクリッドストーンに着いた時には、僕が転生してきた季節になっていたのだ

「久しぶりにきたなーセイクリッドストーン」

「サリアは王都にずっといたのか?」

「あっはい!5年はいました!」

「へー、物価が高いのに優秀だったんだな」

「そんな優秀だなんて///」

セイクリッドストーンは、暖かかくなり交易が盛んにおこなわれていた。行きかう馬車は何台もすれ違った

久しぶりの街並みを歩いていく

「サリアも家に住むってことでいいんだよな?」

「はい!常におそばにおりますわ!」

「・・・いや部屋は余ってるから、そこいてくれよ」

「私の部屋を頂けるのですか!?」

「あっ言ってませんでしたっけ?一人一人部屋もありますよ」

「ノエル、家着いたら案内してやれよ」

「えっ僕よりアルに案内してもらいたいと思いますが?ねえサリアさん」

「いえ、アルフレッド様がそうおっしゃるなら、ノエルに案内してもらいます」

「えぇ~・・・まぁいいですけど」

サリアさんの僕とアルに対する態度の変わり方にモヤモヤするが、アルの日常をしれば冷めるかもしれないと思い今だけの我慢だと思った

ギルドで僕らの報酬を受け取ると、家に向けて帰ることになった

「ついたぞ、ここが俺たちの拠点だ、となりの教会と孤児院はPTメンバーの一人が運営している」

「ご、豪邸!?流石アルフレッド様・・・それに教会に孤児院なんて慈悲深い・・・素敵すぎます」

驚き固まるサリアさんを押して、門を開いて入っていく

「庭も広い・・・」

「足止めないで下さいよ、後でゆっくり見て回れますので先にみんなに紹介を」

「だな。ノエル、ナタリー教会かもしれねーからよんできてくれ」

「分かりました」

教会に入ると、子供達とナタリーが掃除をしていたので

「ナタリー戻りましたよ」

わーノエルー元気かー
王都いったんだってー?お土産あるのー
ノエルー

ナタリーよりも先に反応し、掃除の手をとめて近づいてきたのでイベントリからチョコを取り出して

「みなさんお仕事お疲れ様です、これは食べると元気になりますよ」

チョコを渡すと、静かになりみんな一点をみつめ、ただその甘さに酔いしれているようだった

「おかえりなさい、1か月ぶりですわね」

「はい、アルが新メンバーを連れてきているのでちょっと抜けれますか?」

「新メンバーですか?わかりました、みなさん少しの間休憩していてください」

ナタリーと子供達は教会を出て鍵を閉めると、僕らの拠点へむかった

「どんなかたですの?」

「う~ん可愛らしい女の子ですよ、でも僕より年上だと言ってました」

「そうですか、変な方でなければいいのですが」

「ちょっと変わってますが、悪い人ではないです」

そんな会話をしながら、家の中にはいると

「あーノエル君おかえりー」

「なんでこっちに直ぐ帰ってこないの!?」

「ティアだたいまー。ナタリーを呼びに行ってたので、もうサリアさんの紹介は二人には終わったんですか?」

「う~ん?なんかアルの側にいるとか、ちょっとよくわかんなかった」

また気合の入った挨拶をしたのかな?

そこからナタリーもいるので、もう一度してもらうと気合の入った挨拶をしていたので、僕が代わりにかいつまんで説明した

それでこっちの3人を紹介を終えると、夕食の時に今日は食べにでて歓迎会をしようという事になり、ナタリーは教会へ帰っていった

「・・・じゃあ、ノエル後はまかせた。サリア、今日からお前の家でもあるからな固くならずにくつろいでくれよ」

僕だってシスレーやティアとお喋りしたいのに・・・ぱっと説明していくか

「はい!アルフレッド様!」

「えっと・・・まずはアルと僕の部屋とお風呂とかを見ていきますか、1階なので」

1階を案内しお風呂場を見せると

「なんでこんなにいいお家にこのお風呂、それに揃いも揃って美人で巨乳でおかしいでしょ!」

「みんなで頑張って買った家ですよ、みんなが美人なのは否定しませんが」

「くっあのサーヤとかいう魔女よりも、こっちにもっと険しい障害があるとはね・・・」

「でも言いましたよね、美人のPTメンバーにはアルは無反応だって。ほら2階へ行きましょうよ」

「あそこまで美人ぞろいとは思ってなかったわ・・・」

2階へあがり空き部屋は、2カ所・・・男が新メンバーでも2階になるのかなと疑問に思うが

「どちらがいいですか?壁紙の色が違うだけで同じ間取りです」

「う~ん・・・こっちにするわ、ここってアルフレッド様の部屋の真上よね?」

気持ち悪い決め方するなと思うが口に出せなかった

「はい、じゃあここに荷物出していきますよ」

イベントリから預かっていた服や、武器などを出すがサリアさんは宿屋暮らしだった為、物は少なかった

「あれ?魔法の袋から今だした?」

「あっあれ嘘です、僕は空間魔法使いなので本当はイベントリの魔法です」

案内してもらっているとき買ったものを袋に詰め込んでいく仕草をしていたので、サリアさんはまだそう思っていたみたいだった

「へー・・・英雄マーリン様みたいね、ノエルもちょっとカッコよくみえてきたかも」

「英雄マーリンってK・マーリンさんですか?その人も好きなら後で良いもの見せてあげますよ」

「私大好きなの!空間魔法の第一人者であの英雄譚・・・こころ踊るわ」

マーリンの手紙と聖痕のゴブレットみたら倒れるかもしれないな

話が長くなりそうだったのでじゃあ夕食にと部屋を出て、着替えや荷物整理をするとのことだった

アルは自室に戻り、ティアとシスレーはリビングで話をしていた

「場所きまったー?」

「はい、左の角部屋になりました」

「あのこずっと睨んでくるんだけど・・・どうしたの?」

「みんなが美人すぎて警戒しているようです」

「そっ・・・すごい子連れてきたね」

「まぁ悪い人ではないようですし、実力もDランクと一緒なので、年も言っていいのか知りませんが僕より年上ですよ」

「そっか、シスレー以来だよね新しいメンバー」

「僕もずっと5人だと思ってましたが、知名度があがるたびにこうやって人が増えていくんですね」

「それよりも!なんでノエル君も王都に行ったの!さっさっと帰ってきなさいよ!」

お土産を広げながらクドクドとシスレーに説教された、この1っか月はとても居残り組には長い1っか月だったようだ

サリアを連れて馬車馬の集いで歓迎会とアルの勲章祝いの2回目を開催した

「じゃあ新メンバーサリアさんの歓迎と、アルの勲章授与を祝しかんぱーい」

「乾杯」

1か月ぶりにみんなで揃った食事になり、サリアはちゃんとアルの横をキープしていた

「今回の報奨金は金貨30枚もでたぞ!依頼参加に金貨3枚づつだから、合計36枚、いやサリアの分あわせて39枚だな」

あっ・・・サリアさんに報酬の分配方式伝えてなかったなと

「あっアル・・・サリアさんに報酬の分配の説明してません」

「そうなのか?丁度いいから、ある程度ここで教えとくか」

アルがいつも通りの説明をすると

「いいのですか?アルフレッド様の報奨金を受け取ってしまっても・・・」

「いいぞ、それにこの分配にしないとこのPTでは逆に損するぞ」

「それは、美人さん達が・・・稼ぐ・・・から?」

ちょっと照れたような言い方で、聞くようにということはティア達が体をうるとでも思っているのだろうか?

「私たちを何だとおもってるのー?」

「だって・・・それだけ美人でDランクの冒険者なら、貴族の愛人とかじゃないとあんな家住めないじゃない」

「ぶっギャハハハ言われてるぞお前ら」

「ちょっとアル君笑いごとじゃなくて!めちゃくちゃ失礼な事いわれてるんだから!」

「そうですわ!わたくしたちのPTで一番の稼ぎ頭はノエルさんです!」

ナタリーがそういうと、ティアとシスレーもどうだと言わんばかりに胸をはっている

「うそ!?ノエルが?アルフレッド様の腰ぎんちゃくじゃなかったの?」

腰ぎんちゃくと言われるが、アルの影に隠れれているようで僕は逆に嬉しかった

「ククク、サリアそれも面白いけどな、ノエルが一番稼ぐのは事実だぜ」

「アルフレッド様が言うなら・・・信じがたいですが」

「本当だぜ?ノエル、今回いくら一人で稼いだ?」

「う~ん・・・純粋に金貨か銀貨なら金貨40枚分ぐらいですかね?後でアルに数えて貰おうと思って袋にまとめたままです」

ドサっと大袋を机の上に置く

「な?それ以上にもっと稼いでるはずだぜ」

「本当ですわね・・・」

「ということが分かったら、うちらに行ったこと撤回してくれるかな?」

「・・・非礼をお詫びします」

「よろしー」

ちょっと本音トークをしたらサリアさんに固さはなくなっていき

「サリアっていくつなんだ?」

「私ですか?21歳ですよ」

「へー、一番の年長者なんだ」

「えっどういうことですか!?」

「俺が19、シスレーとナタリーは今年20か?ノエルも18になる歳だろ」

「結構年上だったんですね」

「うそ!?アルフレッド様よりも年上でしたの!!」

衝撃の年長者ということが分かり、シスレーもさん付けで呼び始めた

意外に年長者ということが分かると、サリアはティア達に遠慮が無くなったかのように打ち解けていき、このPTに馴染んで行けそうな気がした

「それでずっとイチャイチャしてたんですよ・・・もう僕がいてもいなくて気にしないかのように人前でキスしたりして、地獄でした」

「おまえ!それは言いすぎだろ!あんなのスキンシップじゃねーか」

サーヤさんとアルの苦行を説明すると、みんな笑い、一人はただ落ち込んでいた

「その時にな!ノエルがその役目を反対にしましょうとかカッコつけていうんだよ」

「アルだって・・・オークソルジャーを3匹も倒して、そのうちサリアさんを助けたようじゃないですか」

「そうなの!あの時に颯爽と現れて一撃でソルジャーの首を跳ねた衝撃はわすれませんわ・・・」

時にはお互いの英雄譚をしゃべって、褒めあい

「前のPTは、夜風というPT名だったわ」

「へー何人いたんだ?」

サリアさんの昔話を聞いて、話題はつきなかった

お酒も進み、帰って飲みなおそうということになった

帰り道にサリアさんは酔ったふりをしてアルに抱き着いている、それをみてシスレーもやりたそうにしているのかウズウズしていた

「シスレーも酔いました?ちゃんと歩けるように手繋ぎましょうか?」

「うん」

エヘヘと二人見合わせると、またちゃんと帰ってこれたなと思えるのだった
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