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第85話 思い出の品
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12月の後半になり今年も終わりかと思っていたが
「13月がとうとうきちゃうね・・・」
「だな、俺たちは無事だろうが他所はどうだろうな」
アルとシスレーが会話しているのを小耳に挟んでしまい、13月があるようだった。そして会話の内容から、今まで以上に寒くなるらしいのだ
12月でも雪が降り吹雪の中で暮らしていたのに、苦行が1っか月増えてしまった
この世界で僕を殺すのは暇なのではないだろうか
本もそこまで長いものだと思わなくて、ほぼ読みつくしている。やることがなく、ベッドで毎日ゴロゴロしたりブリンクで飛び回ったりと暇を持て余す日々
コンコン
「どうぞ」
「何してるの?」
「何もですよ、暇でやることがありません」
シスレーも暇で毎日来てくれる、一人で無くて良かったと本当に思うのだ
「たまにはうちの部屋おいでよ」
「あっ行きます」
そうだよ、本があるだけの僕の部屋よりもシスレーの部屋の方が綺麗で過ごしやすいはずなのに、ずっと僕の部屋にいたのだ
「どうぞー」
「お邪魔します」
シスレーの部屋はいい匂いがする、見た目もやっぱり綺麗で、ごちゃごちゃしているようで纏まっている
一つの棚には、葉っぱやオイルスワンプ?の小瓶、砂?あまりこの部屋に似つかわしくない物が飾られている棚があった
「シスレーここ何を並べてるんですか?」
「ふふ分からない?当ててくれたらいいことしてあげるよ」
「いい事して貰わなくてもいいのですが、僕にも関係あることですね」
「ノエル君胸好きだから、見せてあげたのにな。そうノエル君も知ってるはず」
「あっ・・・全問正解したら・・・」
「いいよ、全問正解できたらね」
ちょっとやる気になってしまった自分がにくい、が僕に関係ありそうってことは思い出の品かな?
ある程度は分かるが・・・訳が分からない物もあった
「これはオイルスワンプですね、ホーク火山の思い出。こっちがポートランドの砂浜の砂、これはパンプ村の飲み放題のカップです」
「せいかーい」
「この葉っぱは・・・討伐隊の時の木の上のですか?」
「ふふあたり」
残るは水のようだが・・・かぶるけどホーク火山のお湯?スパのお湯・・・はないか
「この水は・・・ホーク火山の温泉ですか?」
「ぶっぶーハズレ」
「ですよね・・・もう一回チャンスください!」
「仕方ないなー、最後だよ」
「ヒントください」
「なし!」
「えぇ~・・・こういうことはシスレーシビアですよね」
「うちノエル君の困った顔も好きだからふふ」
悪い気はしないが、僕も負けず嫌いな為当てたいが・・・水って広すぎる。シスレーとの今までの事を思い出しながら
「あっ!マーリンの軌跡の場所の雪がとけたやつだ!」
天啓がおりたとはこの事だった、流石ディティマール天才だと思った。
「あっ・・・はずれ」
しかし無情にも答えは違っていたようだ
「えっ・・・正解はなんだったんですか?」
「セイクリッドストーンのダンジョンでくれたウォーターの魔法」
普通だった・・・何ならそんなことはどこでもしていた
「え・・・それよりマーリンのとこの方が・・・」
「あの時は寒くてそんな事考えてなかった・・・今からとりにいこ!」
「いや凍死しますって!それにあのタイミングのやつじゃないと意味が無さそう・・・」
「なんでその時いってくれなかったのー」
そう言いながらシスレーが座っているベッドの横をぽんぽんと叩かれるので、そこへ座った
「シスレーが集めてるの知りませんでしたもん、でも葉っぱやオイルスワンプはポートランド以前の事なのに」
「・・・意識してたって、ちょっと強がってたね。ほぼ好きだったよ」
「ふふそうですか、でもこうやって思い出を集めておくのって楽しいですね」
「だよね、これみてるとあの時の気持ちがよみがえるんだ」
「分かりますよ。僕は絵があるので、ほらここオイルスワンプが取れた場所ですよ」
「そっかノエル君はそっち集めているのか、セットだと一層思い出すね」
シスレーと出会ってまだ半年ぐらいだが、昔からの恋人のような感じで濃い日を過ごしていたようだ。思い出の品を見せ合いながら、ゆっくりと時には少しイチャつきながら過ごした
「13月がとうとうきちゃうね・・・」
「だな、俺たちは無事だろうが他所はどうだろうな」
アルとシスレーが会話しているのを小耳に挟んでしまい、13月があるようだった。そして会話の内容から、今まで以上に寒くなるらしいのだ
12月でも雪が降り吹雪の中で暮らしていたのに、苦行が1っか月増えてしまった
この世界で僕を殺すのは暇なのではないだろうか
本もそこまで長いものだと思わなくて、ほぼ読みつくしている。やることがなく、ベッドで毎日ゴロゴロしたりブリンクで飛び回ったりと暇を持て余す日々
コンコン
「どうぞ」
「何してるの?」
「何もですよ、暇でやることがありません」
シスレーも暇で毎日来てくれる、一人で無くて良かったと本当に思うのだ
「たまにはうちの部屋おいでよ」
「あっ行きます」
そうだよ、本があるだけの僕の部屋よりもシスレーの部屋の方が綺麗で過ごしやすいはずなのに、ずっと僕の部屋にいたのだ
「どうぞー」
「お邪魔します」
シスレーの部屋はいい匂いがする、見た目もやっぱり綺麗で、ごちゃごちゃしているようで纏まっている
一つの棚には、葉っぱやオイルスワンプ?の小瓶、砂?あまりこの部屋に似つかわしくない物が飾られている棚があった
「シスレーここ何を並べてるんですか?」
「ふふ分からない?当ててくれたらいいことしてあげるよ」
「いい事して貰わなくてもいいのですが、僕にも関係あることですね」
「ノエル君胸好きだから、見せてあげたのにな。そうノエル君も知ってるはず」
「あっ・・・全問正解したら・・・」
「いいよ、全問正解できたらね」
ちょっとやる気になってしまった自分がにくい、が僕に関係ありそうってことは思い出の品かな?
ある程度は分かるが・・・訳が分からない物もあった
「これはオイルスワンプですね、ホーク火山の思い出。こっちがポートランドの砂浜の砂、これはパンプ村の飲み放題のカップです」
「せいかーい」
「この葉っぱは・・・討伐隊の時の木の上のですか?」
「ふふあたり」
残るは水のようだが・・・かぶるけどホーク火山のお湯?スパのお湯・・・はないか
「この水は・・・ホーク火山の温泉ですか?」
「ぶっぶーハズレ」
「ですよね・・・もう一回チャンスください!」
「仕方ないなー、最後だよ」
「ヒントください」
「なし!」
「えぇ~・・・こういうことはシスレーシビアですよね」
「うちノエル君の困った顔も好きだからふふ」
悪い気はしないが、僕も負けず嫌いな為当てたいが・・・水って広すぎる。シスレーとの今までの事を思い出しながら
「あっ!マーリンの軌跡の場所の雪がとけたやつだ!」
天啓がおりたとはこの事だった、流石ディティマール天才だと思った。
「あっ・・・はずれ」
しかし無情にも答えは違っていたようだ
「えっ・・・正解はなんだったんですか?」
「セイクリッドストーンのダンジョンでくれたウォーターの魔法」
普通だった・・・何ならそんなことはどこでもしていた
「え・・・それよりマーリンのとこの方が・・・」
「あの時は寒くてそんな事考えてなかった・・・今からとりにいこ!」
「いや凍死しますって!それにあのタイミングのやつじゃないと意味が無さそう・・・」
「なんでその時いってくれなかったのー」
そう言いながらシスレーが座っているベッドの横をぽんぽんと叩かれるので、そこへ座った
「シスレーが集めてるの知りませんでしたもん、でも葉っぱやオイルスワンプはポートランド以前の事なのに」
「・・・意識してたって、ちょっと強がってたね。ほぼ好きだったよ」
「ふふそうですか、でもこうやって思い出を集めておくのって楽しいですね」
「だよね、これみてるとあの時の気持ちがよみがえるんだ」
「分かりますよ。僕は絵があるので、ほらここオイルスワンプが取れた場所ですよ」
「そっかノエル君はそっち集めているのか、セットだと一層思い出すね」
シスレーと出会ってまだ半年ぐらいだが、昔からの恋人のような感じで濃い日を過ごしていたようだ。思い出の品を見せ合いながら、ゆっくりと時には少しイチャつきながら過ごした
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