それでも僕は空を舞う

みにみ

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mission04 Sea ​​of ​​chaos

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敵の砲身が味方艦隊に向き
火を吹く

ドォォォォォォン

⦅CIWSうちーかーたはじめー!⦆

1発撃墜したが
2発が至近弾

⦅敵弾夾叉弾!命中なし!⦆

⦅対艦ミサイル投射しろ!アスロックも対水上艦システムで起動 投射急げ!⦆

その間にも機動艦隊は増速し一杯の33ノットで離脱しようとするが
敵艦隊も早く30ノットほどで追撃するため差が開かない

敵艦隊は戦艦1隻、巡洋艦2隻、駆逐艦5隻
基地航空隊が敵艦隊に攻撃をかける

「ミニミ!敵艦の識別情報!」

[戦艦 シュリュー級戦艦 主兵装45口径46㎝砲3連装3基 射程40km
 副兵装12.7㎝連装高角砲12基 最大速力30ノット 先の大戦時代の戦艦です
 おそらく博物館などから引っ張ってきたのではないかと]

[巡洋艦 セリー級軽巡洋艦 主兵装15.5㎝連装砲3基
 副兵装8㎝連装高角砲8基 速力35ノット 同じく先の大戦時の軽巡洋艦]

[駆逐艦 キューコ級駆逐艦 主兵装12.7㎝連装砲3基
 速力35ノット 同じく先の大戦時の駆逐艦で量産されていました]

[すべての艦はすでに退役しているはずなので上陸で
 急遽博物館などから持ってきたものだと考えられます]

「マジかよ 敵戦艦の装甲は」

[垂直装甲410㎜ 水平装甲210㎜ 通常弾頭では貫通は不可能
 せいぜい上部構造物の破壊のみでしょう]

「え、じゃあ俺ら勝てねぇじゃん」

[この機体はEMLを搭載しています バイタルパートをうまく避ければ貫通できるはずです]

「まぁじで?」

[最初に航空部隊で対空兵装を潰し、EMLで指揮系統の破壊
 その後アスロックの魚雷命中が手っ取り早いかなと]

「あーなるほどね」

⦅基地航空隊へ、持っている爆弾で対空砲を潰せ その後EMLで抜く⦆

⦅了解しました 降下爆撃開始します⦆

500ポンド爆弾が高角砲や機銃に直撃し
防盾があるとはいえど弾片防御の力も持たない装甲では無力で
1発で7基ほどが停止する
だが、さすがは戦艦 対空火器の数が違う
他の砲塔の沈黙をものともせず撃ってくる
初速の速い25㎜3連装機銃はなかなかの脅威だ

⦅白虎 投下 投下!⦆

ベルクートの腹から投下された1000ポンド爆弾が高角砲塔に着弾
弾薬の誘爆を起こしたのか、大爆発を起こし左舷中部から後ろの対空火器が沈黙する

ついでに機銃掃射、艦橋上部に搭載されている
15m測距儀を破壊、これで艦隊への射撃精度もかなり下がるはずだ

反転して艦首の水線ギリギリを狙う

「ミニミ レールガン使用許可! ぶっ放せ」

「I have control the EML 3.2.1Fire」

ドォォォォォォン

[命中しました 再度反転し 次は司令塔を狙撃します
 もしよければ私にすべてのコントロールをください]

「やってみるか ミニミ オールコントロール」

「I have control」

その瞬間空音の操縦よりも鋭く、急旋回
「くっ……………」

HUDにGがかかりすぎているとの表示が出るが
ミニミは容赦ない

[ターゲット捕捉 3.2.1Fire ]

ドォォォォォォン

[命中確認しました撃破は不確実 再度射撃します 3.2.1Fire]

戦艦の司令塔から爆炎が出る

[撃破確認 敵司令塔沈黙 ネクストターゲット舵取機室]

一度戦艦を飛び越して艦尾に回り込む

[3.2.1Fire]


艦尾を貫通した10㎝ほどの砲弾は分厚い装甲を貫通し
舵取機室にいた人員を殺傷した

[命中確認 敵艦直進中 You have control]

…………………

戦艦シュリュー艦上

「艦長!舵取機室被弾、全滅 艦の移動不可能!」

「まだだ、まだ主砲は残っている 直接照準で敵艦隊を撃破しろ……」
「それにまだ機関は無事なんだ 対空砲もまだ動く」

「左舷10時方向雷跡発見12発!避けれません!!!!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴン………

「被雷っ!!!!!!」

…………………

ドドドドドドドドドォォォン
一番主砲下に魚雷が命中し巨大な水柱が上がる
一番主砲の弾薬庫に命中したのか
艦の前部が切断 艦尾を宙にあげて海中に沈む
艦尾が消えた瞬間
高度3000にも届くような爆炎をあげた


遅れてきた空気の揺れがベルクートを大きく揺らす


「……死に遅れた戦艦の末路か」

[最後の戦闘で対艦戦闘ができただけ先の大戦で沈んだ同型艦よりかはマシかと]

「それも…そうだな」

一緒にいた水雷戦隊は駆逐艦の127㎜砲と対艦ミサイル、艦載機の攻撃により全艦沈没していた

⦅こちら朱雀 海中に没した艦船の乗組員に敬礼⦆


⦅こちら白虎 敵部隊の全滅を確認 ミッションコンプリートRTB⦆

爆音を響かせながら飛ぶ航空機部隊の下のビーチには
敵の影は見えず、無事に上陸でき、生き残ったことを喜ぶ兵士たちがいた

海上を見れば、いまだ黒煙を上げつつある水雷戦隊の残骸

「ミニミ、戦争は……無慈悲だな」

[それを行うのが人間です もっとも、この世に戦争がなければ
 科学技術の発展は100年ほど遅れていたでしょうね]

「もっともだ」

空音はバンクを振りながら列機を集め
芹奈の待つソーラ基地へと機首を向けた
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