6 / 11
第三次ソロモン沖海戦 間章 トラック空襲
トラック空襲第一波前半
しおりを挟む
11/14 0500 トラック島沖
米海軍エンタープライズ艦上
バラバラバラバラバラ
甲板に目一杯に並べられたSBDドーントレスと
F4Fワイルドキャットがエンジンを動かし始める
「第一次攻撃隊出撃用意 発艦開始!!!」
甲板員が旗を下げると同時に
車輪止めが外され F4Fが加速し
甲板から少し落下して離艦する
次々と甲板を蹴って発艦する攻撃隊の目指す先は
日本海軍の主力艦隊の停泊するトラック泊地だった
…………………
午前0600分
トラック泊地
パッパパッパパッパパパパパ~♩
海軍式の起床ラッパが鳴り響き
総員起こせの号令がかかる
各艦の乗員たちがいそいそと準備を始めた時
タナガーのCICレーダー員が異変に気づく
対空レーダーに反応がいくつも
5機10機じゃない
30機以上が春島の奥からやってくる
「対空レーダーに反応あり!防空戦闘!総員戦闘配置!」
艦内のスピーカーで伝えるとともに
電信で泊地内の艦と防空指揮所に向かう
いち早く配置につけたのは主砲塔員だった
艦橋からの指示に従い
巨大な砲塔を旋回させる
3門の16インチ砲に搭載されているのは三式弾
ごま粒程度に見えた敵機にピタリと照準を合わせ…発砲
轟音を響かせその爆風で艦の近くの水面を抉った砲弾は
秒速820mでタナガーからみるみる間に離れ
敵航空部隊の真上で大輪の花を咲かせた
飛散したマグネシウムの欠片やゴムが燃えながら
航空機の上に降り注ぐ
その被害を受けたのは
第一次攻撃隊のエリーサ少佐率いるSBD急爆第一中隊だった
初撃で6機のうち4機を失ったSBD中隊はたった2機で
一番近く,ブリーティングでも伝えられた獲物と見た
タナガーの攻撃に移ろうとする
だが,タナガーの両舷に備えられた
6基の5インチ両用砲やCIWSファランクスがそれを許すはずがない
射撃員が配置についた両用砲からは
狂ったように射撃が続き
空に黒い弾幕を張り近づけさせない
また1機,直撃弾で翼を折られて墜落する
残ったエリーサ少佐機は単機で突入
500ポンド爆弾を投下
その瞬間ファランクスが火を吹く
バァァァァァアアアアアアアアアア
6門の砲身を合わせた砲身から放たれた弾丸は高速で落下する爆弾を正確に打ち抜き
空中で爆弾は爆発
投下し終えたエリーサ機も海面スレスレになったところを両用砲の弾丸が
胴体中央に命中し,胴体が折れ,着水した
米海軍エンタープライズ艦上
バラバラバラバラバラ
甲板に目一杯に並べられたSBDドーントレスと
F4Fワイルドキャットがエンジンを動かし始める
「第一次攻撃隊出撃用意 発艦開始!!!」
甲板員が旗を下げると同時に
車輪止めが外され F4Fが加速し
甲板から少し落下して離艦する
次々と甲板を蹴って発艦する攻撃隊の目指す先は
日本海軍の主力艦隊の停泊するトラック泊地だった
…………………
午前0600分
トラック泊地
パッパパッパパッパパパパパ~♩
海軍式の起床ラッパが鳴り響き
総員起こせの号令がかかる
各艦の乗員たちがいそいそと準備を始めた時
タナガーのCICレーダー員が異変に気づく
対空レーダーに反応がいくつも
5機10機じゃない
30機以上が春島の奥からやってくる
「対空レーダーに反応あり!防空戦闘!総員戦闘配置!」
艦内のスピーカーで伝えるとともに
電信で泊地内の艦と防空指揮所に向かう
いち早く配置につけたのは主砲塔員だった
艦橋からの指示に従い
巨大な砲塔を旋回させる
3門の16インチ砲に搭載されているのは三式弾
ごま粒程度に見えた敵機にピタリと照準を合わせ…発砲
轟音を響かせその爆風で艦の近くの水面を抉った砲弾は
秒速820mでタナガーからみるみる間に離れ
敵航空部隊の真上で大輪の花を咲かせた
飛散したマグネシウムの欠片やゴムが燃えながら
航空機の上に降り注ぐ
その被害を受けたのは
第一次攻撃隊のエリーサ少佐率いるSBD急爆第一中隊だった
初撃で6機のうち4機を失ったSBD中隊はたった2機で
一番近く,ブリーティングでも伝えられた獲物と見た
タナガーの攻撃に移ろうとする
だが,タナガーの両舷に備えられた
6基の5インチ両用砲やCIWSファランクスがそれを許すはずがない
射撃員が配置についた両用砲からは
狂ったように射撃が続き
空に黒い弾幕を張り近づけさせない
また1機,直撃弾で翼を折られて墜落する
残ったエリーサ少佐機は単機で突入
500ポンド爆弾を投下
その瞬間ファランクスが火を吹く
バァァァァァアアアアアアアアアア
6門の砲身を合わせた砲身から放たれた弾丸は高速で落下する爆弾を正確に打ち抜き
空中で爆弾は爆発
投下し終えたエリーサ機も海面スレスレになったところを両用砲の弾丸が
胴体中央に命中し,胴体が折れ,着水した
24
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。

幕府海軍戦艦大和
みらいつりびと
歴史・時代
IF歴史SF短編です。全3話。
ときに西暦1853年、江戸湾にぽんぽんぽんと蒸気機関を響かせて黒船が来航したが、徳川幕府はそんなものへっちゃらだった。征夷大将軍徳川家定は余裕綽々としていた。
「大和に迎撃させよ!」と命令した。
戦艦大和が横須賀基地から出撃し、46センチ三連装砲を黒船に向けた……。

【架空戦記】蒲生の忠
糸冬
歴史・時代
天正十年六月二日、本能寺にて織田信長、死す――。
明智光秀は、腹心の明智秀満の進言を受けて決起当初の腹案を変更し、ごく少勢による奇襲により信長の命を狙う策を敢行する。
その結果、本能寺の信長、そして妙覚寺の織田信忠は、抵抗の暇もなく首級を挙げられる。
両名の首級を四条河原にさらした光秀は、織田政権の崩壊を満天下に明らかとし、畿内にて急速に地歩を固めていく。
一方、近江国日野の所領にいた蒲生賦秀(のちの氏郷)は、信長の悲報を知るや、亡き信長の家族を伊勢国松ヶ島城の織田信雄の元に送り届けるべく安土城に迎えに走る。
だが、瀬田の唐橋を無傷で確保した明智秀満の軍勢が安土城に急速に迫ったため、女子供を連れての逃避行は不可能となる。
かくなる上は、戦うより他に道はなし。
信長の遺した安土城を舞台に、若き闘将・蒲生賦秀の活躍が始まる。

本能のままに
揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった
もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください!
※更新は不定期になると思います。
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)

風を翔る
ypaaaaaaa
歴史・時代
彼の大戦争から80年近くが経ち、ミニオタであった高萩蒼(たかはぎ あおい)はある戦闘機について興味本位で調べることになる。二式艦上戦闘機、またの名を風翔。調べていく過程で、当時の凄惨な戦争についても知り高萩は現状を深く考えていくことになる。
ソラノカケラ ⦅Shattered Skies⦆
みにみ
歴史・時代
2026年 中華人民共和国が台湾へ軍事侵攻を開始
台湾側は地の利を生かし善戦するも
人海戦術で推してくる中国側に敗走を重ね
たった3ヶ月ほどで第2作戦区以外を掌握される
背に腹を変えられなくなった台湾政府は
傭兵を雇うことを決定
世界各地から金を求めて傭兵たちが集まった
これは、その中の1人
台湾空軍特務中尉Mr.MAITOKIこと
舞時景都と
台湾空軍特務中士Mr.SASENOこと
佐世野榛名のコンビによる
台湾開放戦を描いた物語である
※エースコンバットみたいな世界観で描いてます()
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる