戦艦タナガーin太平洋

みにみ

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第三次ソロモン沖海戦 間章 トラック空襲

トラック空襲第一波前半

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11/14 0500 トラック島沖
米海軍エンタープライズ艦上


バラバラバラバラバラ

甲板に目一杯に並べられたSBDドーントレスと
F4Fワイルドキャットがエンジンを動かし始める

「第一次攻撃隊出撃用意 発艦開始!!!」

甲板員が旗を下げると同時に
車輪止めが外され F4Fが加速し
甲板から少し落下して離艦する

次々と甲板を蹴って発艦する攻撃隊の目指す先は
日本海軍の主力艦隊の停泊するトラック泊地だった




…………………
午前0600分
トラック泊地


パッパパッパパッパパパパパ~♩

海軍式の起床ラッパが鳴り響き
総員起こせの号令がかかる

各艦の乗員たちがいそいそと準備を始めた時

タナガーのCICレーダー員が異変に気づく

対空レーダーに反応がいくつも
5機10機じゃない
30機以上が春島の奥からやってくる

「対空レーダーに反応あり!防空戦闘!総員戦闘配置!」

艦内のスピーカーで伝えるとともに
電信で泊地内の艦と防空指揮所に向かう

いち早く配置につけたのは主砲塔員だった
艦橋からの指示に従い
巨大な砲塔を旋回させる
3門の16インチ砲に搭載されているのは三式弾

ごま粒程度に見えた敵機にピタリと照準を合わせ…発砲

轟音を響かせその爆風で艦の近くの水面を抉った砲弾は
秒速820mでタナガーからみるみる間に離れ

敵航空部隊の真上で大輪の花を咲かせた


飛散したマグネシウムの欠片やゴムが燃えながら
航空機の上に降り注ぐ

その被害を受けたのは
第一次攻撃隊のエリーサ少佐率いるSBD急爆第一中隊だった


初撃で6機のうち4機を失ったSBD中隊はたった2機で
一番近く,ブリーティングでも伝えられた獲物と見た
タナガーの攻撃に移ろうとする

だが,タナガーの両舷に備えられた
6基の5インチ両用砲やCIWSファランクスがそれを許すはずがない
射撃員が配置についた両用砲からは
狂ったように射撃が続き
空に黒い弾幕を張り近づけさせない

また1機,直撃弾で翼を折られて墜落する

残ったエリーサ少佐機は単機で突入
500ポンド爆弾を投下
その瞬間ファランクスが火を吹く

バァァァァァアアアアアアアアアア

6門の砲身を合わせた砲身から放たれた弾丸は高速で落下する爆弾を正確に打ち抜き
空中で爆弾は爆発

投下し終えたエリーサ機も海面スレスレになったところを両用砲の弾丸が
胴体中央に命中し,胴体が折れ,着水した
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