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コンベースの悪夢
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⦅味方の艦がやられた!⦆
⦅ミサイル接近 避け切れません着弾!!!⦆
轟音と共に各艦の断末魔が聞こえる
このコンベース港はISAFの奇襲攻撃を受け
甚大な被害を受けつつあった
「駆逐艦ハーン沈没!」
「タナガーの機関の様子は」
戦艦タナガーのマティアス・トーレス艦長
が防空指揮所の士官に尋ねる
「多少の至近弾はありましたが機関の損傷は軽微 全速で30ktが可能です」
「そうか この艦はそのまま全速で港を離脱する」
「了解 機関出力一杯! 取り舵20!」
「CICより通報 こちらに向かう敵機1機 機種F-22爆装 速度600で接近中!」
「対空戦闘撃ち方用意 ファランクス投射急げ 5インチ砲も弾幕をはれ!」
艦の各部に設置された5インチ両用砲と高性能20㎜機関砲が火を吹く
バァァァァァァァァァァ
ドン ドンドン ドン
「ファランクス命中弾確認 そのまま突っ込んできます 敵機徹甲爆弾投下!」
「機関後進、取り舵一杯!」
ギギギギギ
270m近い巨大な船体が旋回を始めるとほぼ同時に
回避も虚しく被弾
防御甲板を貫通し遅発信管が反応する
ドォォォォン
「被弾しました一番主砲基部に命中 一番主砲員と通信途絶…
……雷跡発見!右舷!40kt」
「………避け切れんか」
3発の魚雷が艦中央部に突き刺さる
起爆によって水中が急減圧され
竜骨が深刻なダメージを負う
ギャギャギャギャ
「注排水指揮所より報告 注排水部に注水終了 傾斜32° 傾斜復旧の見込みありません」
「そうか…………やむをえん総員退k……」
「敵機直上急降下!先ほどのF-22です!」
何もできないタナガーに無情にも徹甲爆弾が投下される
その数2発
ヒューーーという音を響かせながら
落下した爆弾は2番主砲の天蓋を突き破り
弾薬庫まで到達したところで止まる
その様子を戦争指揮所から見たトーレス艦長は
艦橋内の士官たちに振り向き
「すまない」
こう呟いたところで遅発信管が反応
爆発が起こり、弾薬庫内の砲弾や炸薬に誘爆
2番主砲が宙を舞い
キノコ雲と轟音を響かせて
戦艦タナガーは沈没した
………のだが
体がゆすられる
誰だ?今日は何かあったか?
艦長会議はないはずだし………?
「艦長!起きてください!指示を!」
「なんだ……タナガーが浮いている…!?」
我々も先ほど目覚めたところで
各員を起こしに回っています
「タナガーは……なぜここにある」
「不明なのですが、戦闘前の状況に戻っていて
戦死したはずの人員も眠っていました」
「幻か…?」
艦橋見張り員が走って入室する
「艦長!不明艦発見!距離30000!
不明艦発光信号を通達中 解読しますか?」
「あぁ頼む」
「えーっと…? 貴艦ノ所属ヲ通達セヨ
コチラハ大日本帝国海軍第二戦隊所属旗艦戦艦伊勢 繰リ返ス……とのことです」
「送り返せ コチラはエルジア海軍エイギル艦隊所属旗艦戦艦タナガー 抵抗ノ意思ハナイだ」
「了解!」
すぐに伝達され発光信号で相手に送る
抵抗の意思がないとわかったことで数隻の駆逐艦が近づいてくる
トーレス艦長は甲板に出て迎えることにした
………
戦艦伊勢 戦闘艦橋
「一体何なんですかねあの戦艦は」
小林大佐が高須中将に尋ねる
「わからんな 見た目は大和型に見えるが艦橋構造はアメリカ艦だ」
「一応敵艦ではないようですし接近して確認とりますか」
「そうだな 第一艦隊不明艦へ向かえ」
⦅ミサイル接近 避け切れません着弾!!!⦆
轟音と共に各艦の断末魔が聞こえる
このコンベース港はISAFの奇襲攻撃を受け
甚大な被害を受けつつあった
「駆逐艦ハーン沈没!」
「タナガーの機関の様子は」
戦艦タナガーのマティアス・トーレス艦長
が防空指揮所の士官に尋ねる
「多少の至近弾はありましたが機関の損傷は軽微 全速で30ktが可能です」
「そうか この艦はそのまま全速で港を離脱する」
「了解 機関出力一杯! 取り舵20!」
「CICより通報 こちらに向かう敵機1機 機種F-22爆装 速度600で接近中!」
「対空戦闘撃ち方用意 ファランクス投射急げ 5インチ砲も弾幕をはれ!」
艦の各部に設置された5インチ両用砲と高性能20㎜機関砲が火を吹く
バァァァァァァァァァァ
ドン ドンドン ドン
「ファランクス命中弾確認 そのまま突っ込んできます 敵機徹甲爆弾投下!」
「機関後進、取り舵一杯!」
ギギギギギ
270m近い巨大な船体が旋回を始めるとほぼ同時に
回避も虚しく被弾
防御甲板を貫通し遅発信管が反応する
ドォォォォン
「被弾しました一番主砲基部に命中 一番主砲員と通信途絶…
……雷跡発見!右舷!40kt」
「………避け切れんか」
3発の魚雷が艦中央部に突き刺さる
起爆によって水中が急減圧され
竜骨が深刻なダメージを負う
ギャギャギャギャ
「注排水指揮所より報告 注排水部に注水終了 傾斜32° 傾斜復旧の見込みありません」
「そうか…………やむをえん総員退k……」
「敵機直上急降下!先ほどのF-22です!」
何もできないタナガーに無情にも徹甲爆弾が投下される
その数2発
ヒューーーという音を響かせながら
落下した爆弾は2番主砲の天蓋を突き破り
弾薬庫まで到達したところで止まる
その様子を戦争指揮所から見たトーレス艦長は
艦橋内の士官たちに振り向き
「すまない」
こう呟いたところで遅発信管が反応
爆発が起こり、弾薬庫内の砲弾や炸薬に誘爆
2番主砲が宙を舞い
キノコ雲と轟音を響かせて
戦艦タナガーは沈没した
………のだが
体がゆすられる
誰だ?今日は何かあったか?
艦長会議はないはずだし………?
「艦長!起きてください!指示を!」
「なんだ……タナガーが浮いている…!?」
我々も先ほど目覚めたところで
各員を起こしに回っています
「タナガーは……なぜここにある」
「不明なのですが、戦闘前の状況に戻っていて
戦死したはずの人員も眠っていました」
「幻か…?」
艦橋見張り員が走って入室する
「艦長!不明艦発見!距離30000!
不明艦発光信号を通達中 解読しますか?」
「あぁ頼む」
「えーっと…? 貴艦ノ所属ヲ通達セヨ
コチラハ大日本帝国海軍第二戦隊所属旗艦戦艦伊勢 繰リ返ス……とのことです」
「送り返せ コチラはエルジア海軍エイギル艦隊所属旗艦戦艦タナガー 抵抗ノ意思ハナイだ」
「了解!」
すぐに伝達され発光信号で相手に送る
抵抗の意思がないとわかったことで数隻の駆逐艦が近づいてくる
トーレス艦長は甲板に出て迎えることにした
………
戦艦伊勢 戦闘艦橋
「一体何なんですかねあの戦艦は」
小林大佐が高須中将に尋ねる
「わからんな 見た目は大和型に見えるが艦橋構造はアメリカ艦だ」
「一応敵艦ではないようですし接近して確認とりますか」
「そうだな 第一艦隊不明艦へ向かえ」
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