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第一次徳之島沖海戦
夜戦用意 帝国水雷戦隊復活セリ
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1456時 徳之島沖合80キロ
敵巡洋艦艦隊との交戦を終えた
第五水上艦隊と配下の護衛艦群が
かがを旗艦とする艦隊と合流する
「索敵機からの情報によると
徳之島南方沖合3キロほどの地点に奴らは
泊地を作っているそうです」
「夜戦行くか」
「軽いですね」
「うちの艦隊も水雷戦隊はほぼ被害なし いける」
「魚雷を打ち尽くしております」
「補給艦がおる 酸魚も砲弾も積んできてもらってる
補給して夜間攻撃はできるだろう」
「はっ 了解しました」
1530時 徳之島沖合50キロ
駆逐艦涼月
「オラァ!さっさと詰め込めやぁ」
クレーンを使って補給艦から酸素魚雷や砲弾を駆逐艦に積み込む
「艦長 第五艦隊司令部から作戦命令 1620出撃 それまでに用意されたし」
「はいよ さっさと詰め込め 魚雷は終わったか」
「あと1本です」
秋月型防空駆逐艦には四連装発射管1基に予備魚雷4本 計8本を搭載する
全弾命中すれば戦艦を2隻以上屠ることも容易な量を搭載している
(駆逐艦に積むにはオーバーキル過ぎやしませんか)
なんなら前級の甲型駆逐艦は四連装2基16本を積んでいる
もはや巡洋艦のレベルを超えた雷撃力
欧米列強も大呆れである
1520時 徳之島沖合
第五水上戦隊分隊第二水雷戦隊
旗艦
矢矧
防空指揮艦
まや
配下
涼月
冬月
雪風
浜風
朝霜
初霜
響
霞
「敵艦隊に大型艦はいないのだな」
「えぇ フリゲートから駆逐艦サイズしかいません」
「了解 全艦抜錨 両舷原速 敵艦隊へ向かう」
1840時 徳之島沖合東方30キロ
第二水雷戦隊旗艦矢矧
「これより無線封止 消灯 各艦突撃せよ かがから連絡は」
「先ほどありました ライトニング戦闘機から電探妨害紙を散布したと」
「了解 各艦突撃せよ!」
すでに日が落ち暗く染まっていく太平洋を帝国の飢えた狼たちが駆ける
中国艦隊 徳之島泊地
臨時旗艦駆逐艦福州
艦内は大慌てだった
「レーダーに大量の反応!」
「数と方位は」
「数約200を軽く超えます!方位300 高度300から6000!」
「なんなんだまったく 防空戦闘 主砲左砲戦 対空ミサイル投射始め」
突然のレーダー反応に各艦が対空射撃を開始する
対空ミサイルや砲弾が向かう先は
何もない虚空、、、もっと詳しく言えば
アルミ箔が蒸着された様々なサイズの紙切れ
存在しない目標に向けて次々と無駄な砲弾を放っていたのだ
駆逐艦雪風 戦闘艦橋
「右魚雷戦用意!」
寺内艦長の命令で
魚雷発射管が動き始める
戦闘艦橋内には灯りはなく
蛍光塗料で塗られた計器類が妖しく光っているのみ
「航海長 速力は」
「35節 機関は快調です」
「敵艦発見!」
見張りからの声が届く
「距離」
「右舷2時方向10000 敵艦空中に向けて発砲中」
「うまぁこといったよーなの 右水雷戦 距離5000まで接近
痛いのをぶっくらわせてやれ!」
「宜候!」
増速し、最大戦速の35.5節まで加速して突っ込む
「敵艦発砲開始!気づかれました!」
「夜間に当たるかっ 砲戦用意 前部主砲射撃開始
敵艦の艦首を潰せ 新参の涼月ができてんだ 雪風でできねぇわけねぇ!」
「応! 撃てっ」
砲口から放たれた砲弾が
秒速900mの速度で敵艦に向けて飛ぶ
「近弾!」
「上げ3!って!って!」
敵艦を砲弾の炸裂によって生じた水柱が包む
「夾叉!」
とその時敵弾が艦首前に着弾し
できた水柱の中にもろに突っ込む
「ペッ 硝煙くせぇな 水雷長!距離」
「距離6000!」
35節で突っ込んでいれば
50秒ちょいで1キロ程度すぐに縮まる
「水雷戦!取り舵一杯 敵艦と同航戦」
グーググググ
白波を立てながら旋回し
進路を固定
周囲に水柱が立ち上る
その瞬間艦に衝撃
「損傷知らせ!」
「後部電探基部に命中弾 なお起爆せず おそらく盲弾」
「相変わらず幸運よのぉ 水雷戦!」
魚雷発射管が旋回し、敵艦の予想進路上に射線を向ける
「てっ!」
水雷長の合図で次々と
魚雷が海上に躍り出る
プシュップシュ
「投射完了!」
「面舵一杯!退避!」
魚雷を撃ち終わった雪風ら各艦が転舵し
この場に留まるのは無用と
過ぎ去っていく
その間、高速の刃は敵艦の横っ腹に向け
突き進んでいた
敵巡洋艦艦隊との交戦を終えた
第五水上艦隊と配下の護衛艦群が
かがを旗艦とする艦隊と合流する
「索敵機からの情報によると
徳之島南方沖合3キロほどの地点に奴らは
泊地を作っているそうです」
「夜戦行くか」
「軽いですね」
「うちの艦隊も水雷戦隊はほぼ被害なし いける」
「魚雷を打ち尽くしております」
「補給艦がおる 酸魚も砲弾も積んできてもらってる
補給して夜間攻撃はできるだろう」
「はっ 了解しました」
1530時 徳之島沖合50キロ
駆逐艦涼月
「オラァ!さっさと詰め込めやぁ」
クレーンを使って補給艦から酸素魚雷や砲弾を駆逐艦に積み込む
「艦長 第五艦隊司令部から作戦命令 1620出撃 それまでに用意されたし」
「はいよ さっさと詰め込め 魚雷は終わったか」
「あと1本です」
秋月型防空駆逐艦には四連装発射管1基に予備魚雷4本 計8本を搭載する
全弾命中すれば戦艦を2隻以上屠ることも容易な量を搭載している
(駆逐艦に積むにはオーバーキル過ぎやしませんか)
なんなら前級の甲型駆逐艦は四連装2基16本を積んでいる
もはや巡洋艦のレベルを超えた雷撃力
欧米列強も大呆れである
1520時 徳之島沖合
第五水上戦隊分隊第二水雷戦隊
旗艦
矢矧
防空指揮艦
まや
配下
涼月
冬月
雪風
浜風
朝霜
初霜
響
霞
「敵艦隊に大型艦はいないのだな」
「えぇ フリゲートから駆逐艦サイズしかいません」
「了解 全艦抜錨 両舷原速 敵艦隊へ向かう」
1840時 徳之島沖合東方30キロ
第二水雷戦隊旗艦矢矧
「これより無線封止 消灯 各艦突撃せよ かがから連絡は」
「先ほどありました ライトニング戦闘機から電探妨害紙を散布したと」
「了解 各艦突撃せよ!」
すでに日が落ち暗く染まっていく太平洋を帝国の飢えた狼たちが駆ける
中国艦隊 徳之島泊地
臨時旗艦駆逐艦福州
艦内は大慌てだった
「レーダーに大量の反応!」
「数と方位は」
「数約200を軽く超えます!方位300 高度300から6000!」
「なんなんだまったく 防空戦闘 主砲左砲戦 対空ミサイル投射始め」
突然のレーダー反応に各艦が対空射撃を開始する
対空ミサイルや砲弾が向かう先は
何もない虚空、、、もっと詳しく言えば
アルミ箔が蒸着された様々なサイズの紙切れ
存在しない目標に向けて次々と無駄な砲弾を放っていたのだ
駆逐艦雪風 戦闘艦橋
「右魚雷戦用意!」
寺内艦長の命令で
魚雷発射管が動き始める
戦闘艦橋内には灯りはなく
蛍光塗料で塗られた計器類が妖しく光っているのみ
「航海長 速力は」
「35節 機関は快調です」
「敵艦発見!」
見張りからの声が届く
「距離」
「右舷2時方向10000 敵艦空中に向けて発砲中」
「うまぁこといったよーなの 右水雷戦 距離5000まで接近
痛いのをぶっくらわせてやれ!」
「宜候!」
増速し、最大戦速の35.5節まで加速して突っ込む
「敵艦発砲開始!気づかれました!」
「夜間に当たるかっ 砲戦用意 前部主砲射撃開始
敵艦の艦首を潰せ 新参の涼月ができてんだ 雪風でできねぇわけねぇ!」
「応! 撃てっ」
砲口から放たれた砲弾が
秒速900mの速度で敵艦に向けて飛ぶ
「近弾!」
「上げ3!って!って!」
敵艦を砲弾の炸裂によって生じた水柱が包む
「夾叉!」
とその時敵弾が艦首前に着弾し
できた水柱の中にもろに突っ込む
「ペッ 硝煙くせぇな 水雷長!距離」
「距離6000!」
35節で突っ込んでいれば
50秒ちょいで1キロ程度すぐに縮まる
「水雷戦!取り舵一杯 敵艦と同航戦」
グーググググ
白波を立てながら旋回し
進路を固定
周囲に水柱が立ち上る
その瞬間艦に衝撃
「損傷知らせ!」
「後部電探基部に命中弾 なお起爆せず おそらく盲弾」
「相変わらず幸運よのぉ 水雷戦!」
魚雷発射管が旋回し、敵艦の予想進路上に射線を向ける
「てっ!」
水雷長の合図で次々と
魚雷が海上に躍り出る
プシュップシュ
「投射完了!」
「面舵一杯!退避!」
魚雷を撃ち終わった雪風ら各艦が転舵し
この場に留まるのは無用と
過ぎ去っていく
その間、高速の刃は敵艦の横っ腹に向け
突き進んでいた
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