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ゴリン国編
201.ローズの前に
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王城での舞踏会だったわ。あまりの言葉に耐え切れなくなって、人気のない庭に出て、ローズは泣いていたの。
泣き腫らして、いつも以上に見られない顔になっていたローズの前に、濡れたハンカチが差し出されたわ。
「どうぞ。冷やしたほうが良いですよ」
「あ、ありがとう」
ローズは顔を上げられなかった。俯いたままハンカチを受け取って、目にあてて冷やしていたわ。
動けないでいるローズの肩に、そっと何かが掛けられたの。見ると、騎士の上着だった。
「私が着ていた物で申し訳無いのですが、お風邪を召してはいけませんので」
「あ、ありがとう」
彼は少し離れたところで、ずっと待機してくれていた。ローズを襲うような男、いるはずがないのに、ずっと護衛をしてくれていたの。
「恥ずかしいところをお見せしてしまいましたわね。もう大丈夫です。ありがとう」
「気持ちが落ち着かれたようでしたら、良かったです。控え室までお送りしましょう」
柔らかくて、優しい声だった。
蔑みや嘲笑を秘めた、見下すような声ではなくて、心から心配してくれる声だったの。
そんな声、家族や屋敷の者以外から聞いた憶えなんてなくて、驚いたわ。
「え、ええ。ご迷惑でなければ」
「ご迷惑だなんて、まさか。僭越ながら、エスコートさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、ありがとう」
顔を上げられないローズの手を取って、彼は誰もいない控え室までエスコートしてくれたわ。そしてローズの侍女がやってくるまで、扉の前に立って、ずっと護ってくださっていたの。
それからローズは彼に会いたくて、王城での催しには欠かさず足を運ぶようになったわね。
次に会ったときには、ハンカチのお礼にと、自分で刺繍をしたハンカチと、手編みのマフラーをお渡ししたわ。
「あ、あまり上手くないのですけれど」
「ローズ様が自ら? ありがとうございます。大切にいたします」
社交辞令なんだろうと思っていたけれど、本当に彼はそのマフラーを使ってくれていたの。王家主催の夜会で、騎士団の上着の下にそっと覗くマフラーを目にしたときは、ローズは嬉しくて息が止まりそうだったわ。
ローズは彼と、少しずつだけど親しくなっていったの。
醜い彼女を厭うことなく、優しく受け入れてくれる彼。
一代限りの騎士爵の息子と、公爵家の令嬢では、身分の差がありすぎたわ。
嫁ぐことを反対されることは、目に見えている。無理を押し通せば結ばれるかもしれないけれど、ローズはそれを望まなかったわ。
ローズの容姿では、愛されるはずがないと分かっていたから。権力で彼を縛り付けるなんて、したくなかったの。
だからローズは、時折彼と話せるだけで幸せだった。
でもついにローズにも、婚約者ができてしまったの。愛なんて無い、いいえ、それ以下の関係よ。
相手は伯爵家の次男だった。ローズをポポテプでも見るような、蔑んだ視線で見下していたわ。その一方でローズの父である公爵の前では、愛想を振りまくことを忘れなかった。
しばらくして、ローズが見かけに反して口下手で、反論どころか父に言いつけることさえできない性格だと気付いた途端、その男はローズの前で本性を現したわ。
酷い暴言を浴びせるだけに留まらず、仲間を呼んでローズを罵り、乱暴を振るうようになったの。
そんなローズを助けてくれたのも、騎士の彼だったわ。
彼はローズに問うたわ。
「なぜ公爵様に仰らないのですか? このようなこと、許されるはずがない」
とても悲しそうな顔をして、怒っていたわね。
ローズは首を横に振ったわ。
「この見目ですから、仕方ありませんわ。それに父は、良い縁談だと喜んでいますから」
「ローズ様ほどお美しく愛らしい女性を、私は知りません。どうかもっと、自信をお持ちください。下らぬ輩の腐った言葉に、惑わされないでください」
美しい容姿を持つ彼の言葉に、ローズの中で何かが弾けたの。
「だったら、あなたが私を連れ出してちょうだい! この世界から、私を救い出してちょうだい!」
彼の柳眉が寄り、しわを作ったわ。
「ローズ様、私は一代限りの騎士爵の息子、平民と大差の無い身分なのです。ローズ様をお幸せにすることは」
「言い訳なんていらないわ! 本当のことを言いなさい! こんな化け物染みた女、あなただって本当は……?!」
彼はローズの前に跪くと、彼女のゴツイ手を取り、口付けたの。
「ローズ様、ご命令どおり、本心を告げることをお許しください。私はローズ様をお慕いしております。許されるなら、あなたを妻にめとり、生涯を添い遂げたいと思うほどに」
真摯な瞳が、ローズを射抜いたわ。ローズは始めて、嬉し涙に顔を濡らしたの。
ずずっと、茶をすする音がする。
葉をきらめかせてローズマリナの話に夢中になっていた雪乃は、まったく気にしていない。
こんなことは、いつものことだ。一々気にしていては、心がささくれ立ってしまう。
だがローズマリナの声はわずかに震え、カイとララクールの眉間には、皺が刻まれていた。
「ローズは父である公爵に、彼を紹介したわ。けれど予想通り、二人の仲を認めてはくれなかった。それどころか、地位と金を目当てに娘を唆したとして、権力を笠に着て彼を糾弾し、身分を剥奪の上、国外に追放してしまったの」
ローズマリナは冷めた紅茶で口を潤す。
それから器の中で揺れる琥珀の泉に、彼の姿を思い浮かべた。
「悲しみに暮れたローズは、後悔したわ。自分がもっと強ければ、彼を巻き込むことなどなかったと。だからローズは、公爵に全てを打ち明けたの。彼女が社交界で受けた侮辱の数々を。そして、婚約者から受けた屈辱を」
手に持つティーカップが、ピシリと音を立て、灰色の線が伸びる。
「驚くことに、公爵はまったく気付いていなかったわ。『こんなに愛らしいローズマリナに、そんなことを言う者がいるはずがないだろう?』って」
感情が高ぶったローズマリナは、ローズの本名を言ってしまった。なんだか不穏な空気が醸し出されている。
雪乃とカイは、ちらりと視線を見交わした。
ノムルはそんな状況など我関せずで、大あくびをしている。
泣き腫らして、いつも以上に見られない顔になっていたローズの前に、濡れたハンカチが差し出されたわ。
「どうぞ。冷やしたほうが良いですよ」
「あ、ありがとう」
ローズは顔を上げられなかった。俯いたままハンカチを受け取って、目にあてて冷やしていたわ。
動けないでいるローズの肩に、そっと何かが掛けられたの。見ると、騎士の上着だった。
「私が着ていた物で申し訳無いのですが、お風邪を召してはいけませんので」
「あ、ありがとう」
彼は少し離れたところで、ずっと待機してくれていた。ローズを襲うような男、いるはずがないのに、ずっと護衛をしてくれていたの。
「恥ずかしいところをお見せしてしまいましたわね。もう大丈夫です。ありがとう」
「気持ちが落ち着かれたようでしたら、良かったです。控え室までお送りしましょう」
柔らかくて、優しい声だった。
蔑みや嘲笑を秘めた、見下すような声ではなくて、心から心配してくれる声だったの。
そんな声、家族や屋敷の者以外から聞いた憶えなんてなくて、驚いたわ。
「え、ええ。ご迷惑でなければ」
「ご迷惑だなんて、まさか。僭越ながら、エスコートさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、ありがとう」
顔を上げられないローズの手を取って、彼は誰もいない控え室までエスコートしてくれたわ。そしてローズの侍女がやってくるまで、扉の前に立って、ずっと護ってくださっていたの。
それからローズは彼に会いたくて、王城での催しには欠かさず足を運ぶようになったわね。
次に会ったときには、ハンカチのお礼にと、自分で刺繍をしたハンカチと、手編みのマフラーをお渡ししたわ。
「あ、あまり上手くないのですけれど」
「ローズ様が自ら? ありがとうございます。大切にいたします」
社交辞令なんだろうと思っていたけれど、本当に彼はそのマフラーを使ってくれていたの。王家主催の夜会で、騎士団の上着の下にそっと覗くマフラーを目にしたときは、ローズは嬉しくて息が止まりそうだったわ。
ローズは彼と、少しずつだけど親しくなっていったの。
醜い彼女を厭うことなく、優しく受け入れてくれる彼。
一代限りの騎士爵の息子と、公爵家の令嬢では、身分の差がありすぎたわ。
嫁ぐことを反対されることは、目に見えている。無理を押し通せば結ばれるかもしれないけれど、ローズはそれを望まなかったわ。
ローズの容姿では、愛されるはずがないと分かっていたから。権力で彼を縛り付けるなんて、したくなかったの。
だからローズは、時折彼と話せるだけで幸せだった。
でもついにローズにも、婚約者ができてしまったの。愛なんて無い、いいえ、それ以下の関係よ。
相手は伯爵家の次男だった。ローズをポポテプでも見るような、蔑んだ視線で見下していたわ。その一方でローズの父である公爵の前では、愛想を振りまくことを忘れなかった。
しばらくして、ローズが見かけに反して口下手で、反論どころか父に言いつけることさえできない性格だと気付いた途端、その男はローズの前で本性を現したわ。
酷い暴言を浴びせるだけに留まらず、仲間を呼んでローズを罵り、乱暴を振るうようになったの。
そんなローズを助けてくれたのも、騎士の彼だったわ。
彼はローズに問うたわ。
「なぜ公爵様に仰らないのですか? このようなこと、許されるはずがない」
とても悲しそうな顔をして、怒っていたわね。
ローズは首を横に振ったわ。
「この見目ですから、仕方ありませんわ。それに父は、良い縁談だと喜んでいますから」
「ローズ様ほどお美しく愛らしい女性を、私は知りません。どうかもっと、自信をお持ちください。下らぬ輩の腐った言葉に、惑わされないでください」
美しい容姿を持つ彼の言葉に、ローズの中で何かが弾けたの。
「だったら、あなたが私を連れ出してちょうだい! この世界から、私を救い出してちょうだい!」
彼の柳眉が寄り、しわを作ったわ。
「ローズ様、私は一代限りの騎士爵の息子、平民と大差の無い身分なのです。ローズ様をお幸せにすることは」
「言い訳なんていらないわ! 本当のことを言いなさい! こんな化け物染みた女、あなただって本当は……?!」
彼はローズの前に跪くと、彼女のゴツイ手を取り、口付けたの。
「ローズ様、ご命令どおり、本心を告げることをお許しください。私はローズ様をお慕いしております。許されるなら、あなたを妻にめとり、生涯を添い遂げたいと思うほどに」
真摯な瞳が、ローズを射抜いたわ。ローズは始めて、嬉し涙に顔を濡らしたの。
ずずっと、茶をすする音がする。
葉をきらめかせてローズマリナの話に夢中になっていた雪乃は、まったく気にしていない。
こんなことは、いつものことだ。一々気にしていては、心がささくれ立ってしまう。
だがローズマリナの声はわずかに震え、カイとララクールの眉間には、皺が刻まれていた。
「ローズは父である公爵に、彼を紹介したわ。けれど予想通り、二人の仲を認めてはくれなかった。それどころか、地位と金を目当てに娘を唆したとして、権力を笠に着て彼を糾弾し、身分を剥奪の上、国外に追放してしまったの」
ローズマリナは冷めた紅茶で口を潤す。
それから器の中で揺れる琥珀の泉に、彼の姿を思い浮かべた。
「悲しみに暮れたローズは、後悔したわ。自分がもっと強ければ、彼を巻き込むことなどなかったと。だからローズは、公爵に全てを打ち明けたの。彼女が社交界で受けた侮辱の数々を。そして、婚約者から受けた屈辱を」
手に持つティーカップが、ピシリと音を立て、灰色の線が伸びる。
「驚くことに、公爵はまったく気付いていなかったわ。『こんなに愛らしいローズマリナに、そんなことを言う者がいるはずがないだろう?』って」
感情が高ぶったローズマリナは、ローズの本名を言ってしまった。なんだか不穏な空気が醸し出されている。
雪乃とカイは、ちらりと視線を見交わした。
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