146 / 402
ラジン国編
181.葉っぱを振り回さない
しおりを挟む
「さ、そろそろエキスは充分、出ましたね。もう上がってもいいですよ」
「わー」
「わー」
「わー」
雪乃はマンドラゴラたちが湯冷めしないよう、一匹ずつ丁寧に拭いてやる。
「わー」
「葉っぱを振り回さないでくださーい」
「わー」
「こらそこ、走り回らない。ちゃんと拭くまでおとなしくしてなさい」
「……」
調合室は保育所と化していた。
ノムルは明後日の方向を見上げる。
何かが間違っている気がするが、間違っている部分を指摘しようにも、正すべき箇所が見つからない。
もやもやとする気持ちのやり場に困って、身悶えた。
「ノムルさん、マンドラゴラエキスって、どのくらいの価格で流通しているのでしょうか?」
「そうだねえ、品質にも寄るけど、一回分が百バルから三百バルかな? ユキノちゃんの薬草はマンドラゴラジュース以上の効果が有ると思うから、千バルでも大丈夫だと思うよ?」
「おお!」
予想以上の金額に、雪乃は思わず声を上げる。
一バルは日本円に換算すると、大体十円ほどになると、ここまでの旅で学んでいた。ずいぶん荒稼ぎできそうだ。
「……売るつもりだったんだね」
「もちろんです。いつもいつも、ノムルさんに負んぶに抱っこされているわけにはいきませんから」
道中で稼いできたお金はあるのだが、依頼の多くはノムルの功績が大きい。雪乃はただ、同伴しているだけに過ぎない気がしてしまう。
だからヤナの町で得たお金以外は、自分のために使うことは避けていた。
「気にしなくて良いのにー。というか、負んぶも抱っこも、いつでもしてあげるよー?」
「……」
両手を広げて、期待のこもる輝く目を向けてくるノムルに、雪乃は凍った視線をプレゼントしておく。
「さ、マンドラゴラたち、戻ってください」
「わー」
「わー」
「わー」
雪乃の合図で、マンドラゴラたちは雪乃によじ登ると、枝葉の間に入り込み、吸収されていった。
「ではこれをラウンジに持って行きましょう。ぴー助、お願いできますか?」
「ぴー」
冷めた鍋をぴー助に担がせて、雪乃は部屋を出て行く。
「ユキノちゃんが冷たい。抱っこでも負んぶでも、好きなほうをしてあげるのに」
さめざめと涙を流しながら、ノムルも雪乃の後を付いて行く。なんとも胡散臭い涙に、雪乃は同情の欠片も浮かばない。
廊下の向こうの十字路を、魔法使いが走り抜ける。その後ろから、大きな芋虫のような魔植物が追いかけていった。
ラウンジに到着した雪乃は、事前の打ち合わせどおり、カウンターに一番近いテーブルに鍋を置く。
「はーい、マンドラゴラエキスですよー。ラウンジで特性ジュースを購入した方限定、百バルでお売りしまーす」
通常ならば、場所代を支払ったり、コップを用意しなければならない。
そのどちらも面倒だと思った雪乃は、朝食の時に、ラウンジの責任者に取引を持ちかけておいたのだ。
魔法使いたちが、マンドラゴラエキスをこぞって求めることは、目に見えている。
ラウンジ側はジュースの売上げで場所代を賄え、雪乃はそのジュースにマンドラゴラエキスを注ぎ足すことで、コップを用意せずとも良い。
用意されているジュースは、マンドラゴラエキスを加えることを前提にした、果実系のジュースである。
この短時間でよく用意できたものだと、雪乃は感心した。
だが実態は、不味い薬湯などを飲みやすくするために備蓄していた物を、持ち出してきただけだった。
マンドラゴラエキスと聞いた魔法使いたちは、次々と集まってきた。
「特性ジュース、一つ!」
「俺も!」
「私にも!」
さり気無く、いつもの倍の価格になっていたようだが、仕方ないと皆、文句は言わずに払っていた。
ラウンジの責任者は、商売も上手いようである。
カウンターでジュースを購入した魔法使いたちは、そのまま雪乃の前に流れていく。
こちらもマンドラゴラエキスとしては、ぼったくり価格である。
しかし魔法使いたちは、雪乃の隣に座っているノムルに恐縮したり、ほほを赤らめたりしながら、代金を払いジュースの入ったコップを差し出した。
雪乃は小さなお玉のような調理器具で、マンドラゴラエキスを鍋からすくっては、コップに注ぐ。
「え? 一気に回復した?」
「これって、マンドラゴラエキスだよね? マンドラゴラジュースじゃないの?」
「凄い」
雪乃のマンドラゴラエキスを飲んだ魔法使いたちは、その効果に目を瞠っている。
ちなみにマンドラゴラジュースは、マンドラゴラ本体をフレッシュジュースの要領で作る。もしくは粉末状の全草を、水に溶かして一時間ほど置いておく。
どちらにせよ、さよならだ。
「わー!」
「出てきちゃ駄目です」
褒められていることに気付いたらしいマンドラゴラが顔を出そうとしたが、雪乃は押し返して小声で注意する。
「わー……」
残念そうな声を残して、戻っていった。
「あのう」
あくせく働いている雪乃に、飲み終えた魔法使いの数人が近寄ってきた。
ノムルの眉が、ぴくりと動く。そっと杖を手元に引き寄せ、注意を払う。
「これは、あなたが作ったんですか?」
「そうですよ」
「ノムル様ではなくて?」
「そうですね。ノムルさんは見物していました」
話しながらも、雪乃は手を止めない。
魔法使いたちは顔を見合わせている。
どうしたのかと雪乃が幹を傾げているうちにも、マンドラゴラエキスは次々と求められていく。
もう残りも少ない。
「もう少しで売り切れまーす!」
特性ジュースだけ売られてしまっては詐欺になってしまうと、雪乃は早めに声をかけておいた。
「「「ええー?!」」」
まだ飲めていない魔法使いたちが、嘆きの悲鳴と絶叫を上げる。
びくりと震えた雪乃は、そうっとラウンジの入り口から外の様子をうかがってみた。
作業に必死になっていて気付かなかったが、廊下には長い列ができていた。時折、魔植物達が突撃してきて、全員で倒している。
マンドラゴラエキスで回復したばかりの魔法使いが巻き込まれて、再び列に並びなおしている姿もあった。
「困りましたね」
ふむうと、雪乃は呻く。
「もう材料は無いのですか?」
先程話しかけてきた魔法使いの一人が、再び声をかけてきた。
「有りますよ。ですが私は一人しかいないので、ここで配りながらエキスも抽出するという、器用なことはできないのです」
ここで作りながら売れば良いのでは? とつっ込まれそうだが、それはできない。
なぜならマンドラゴラを生やすところは、人間に見せるわけにはいかないのだ。
そしてあのマンドラゴラたちは、あまり人間と関わらせてはいけない気がする。
「わー」
「わー」
「わー」
雪乃はマンドラゴラたちが湯冷めしないよう、一匹ずつ丁寧に拭いてやる。
「わー」
「葉っぱを振り回さないでくださーい」
「わー」
「こらそこ、走り回らない。ちゃんと拭くまでおとなしくしてなさい」
「……」
調合室は保育所と化していた。
ノムルは明後日の方向を見上げる。
何かが間違っている気がするが、間違っている部分を指摘しようにも、正すべき箇所が見つからない。
もやもやとする気持ちのやり場に困って、身悶えた。
「ノムルさん、マンドラゴラエキスって、どのくらいの価格で流通しているのでしょうか?」
「そうだねえ、品質にも寄るけど、一回分が百バルから三百バルかな? ユキノちゃんの薬草はマンドラゴラジュース以上の効果が有ると思うから、千バルでも大丈夫だと思うよ?」
「おお!」
予想以上の金額に、雪乃は思わず声を上げる。
一バルは日本円に換算すると、大体十円ほどになると、ここまでの旅で学んでいた。ずいぶん荒稼ぎできそうだ。
「……売るつもりだったんだね」
「もちろんです。いつもいつも、ノムルさんに負んぶに抱っこされているわけにはいきませんから」
道中で稼いできたお金はあるのだが、依頼の多くはノムルの功績が大きい。雪乃はただ、同伴しているだけに過ぎない気がしてしまう。
だからヤナの町で得たお金以外は、自分のために使うことは避けていた。
「気にしなくて良いのにー。というか、負んぶも抱っこも、いつでもしてあげるよー?」
「……」
両手を広げて、期待のこもる輝く目を向けてくるノムルに、雪乃は凍った視線をプレゼントしておく。
「さ、マンドラゴラたち、戻ってください」
「わー」
「わー」
「わー」
雪乃の合図で、マンドラゴラたちは雪乃によじ登ると、枝葉の間に入り込み、吸収されていった。
「ではこれをラウンジに持って行きましょう。ぴー助、お願いできますか?」
「ぴー」
冷めた鍋をぴー助に担がせて、雪乃は部屋を出て行く。
「ユキノちゃんが冷たい。抱っこでも負んぶでも、好きなほうをしてあげるのに」
さめざめと涙を流しながら、ノムルも雪乃の後を付いて行く。なんとも胡散臭い涙に、雪乃は同情の欠片も浮かばない。
廊下の向こうの十字路を、魔法使いが走り抜ける。その後ろから、大きな芋虫のような魔植物が追いかけていった。
ラウンジに到着した雪乃は、事前の打ち合わせどおり、カウンターに一番近いテーブルに鍋を置く。
「はーい、マンドラゴラエキスですよー。ラウンジで特性ジュースを購入した方限定、百バルでお売りしまーす」
通常ならば、場所代を支払ったり、コップを用意しなければならない。
そのどちらも面倒だと思った雪乃は、朝食の時に、ラウンジの責任者に取引を持ちかけておいたのだ。
魔法使いたちが、マンドラゴラエキスをこぞって求めることは、目に見えている。
ラウンジ側はジュースの売上げで場所代を賄え、雪乃はそのジュースにマンドラゴラエキスを注ぎ足すことで、コップを用意せずとも良い。
用意されているジュースは、マンドラゴラエキスを加えることを前提にした、果実系のジュースである。
この短時間でよく用意できたものだと、雪乃は感心した。
だが実態は、不味い薬湯などを飲みやすくするために備蓄していた物を、持ち出してきただけだった。
マンドラゴラエキスと聞いた魔法使いたちは、次々と集まってきた。
「特性ジュース、一つ!」
「俺も!」
「私にも!」
さり気無く、いつもの倍の価格になっていたようだが、仕方ないと皆、文句は言わずに払っていた。
ラウンジの責任者は、商売も上手いようである。
カウンターでジュースを購入した魔法使いたちは、そのまま雪乃の前に流れていく。
こちらもマンドラゴラエキスとしては、ぼったくり価格である。
しかし魔法使いたちは、雪乃の隣に座っているノムルに恐縮したり、ほほを赤らめたりしながら、代金を払いジュースの入ったコップを差し出した。
雪乃は小さなお玉のような調理器具で、マンドラゴラエキスを鍋からすくっては、コップに注ぐ。
「え? 一気に回復した?」
「これって、マンドラゴラエキスだよね? マンドラゴラジュースじゃないの?」
「凄い」
雪乃のマンドラゴラエキスを飲んだ魔法使いたちは、その効果に目を瞠っている。
ちなみにマンドラゴラジュースは、マンドラゴラ本体をフレッシュジュースの要領で作る。もしくは粉末状の全草を、水に溶かして一時間ほど置いておく。
どちらにせよ、さよならだ。
「わー!」
「出てきちゃ駄目です」
褒められていることに気付いたらしいマンドラゴラが顔を出そうとしたが、雪乃は押し返して小声で注意する。
「わー……」
残念そうな声を残して、戻っていった。
「あのう」
あくせく働いている雪乃に、飲み終えた魔法使いの数人が近寄ってきた。
ノムルの眉が、ぴくりと動く。そっと杖を手元に引き寄せ、注意を払う。
「これは、あなたが作ったんですか?」
「そうですよ」
「ノムル様ではなくて?」
「そうですね。ノムルさんは見物していました」
話しながらも、雪乃は手を止めない。
魔法使いたちは顔を見合わせている。
どうしたのかと雪乃が幹を傾げているうちにも、マンドラゴラエキスは次々と求められていく。
もう残りも少ない。
「もう少しで売り切れまーす!」
特性ジュースだけ売られてしまっては詐欺になってしまうと、雪乃は早めに声をかけておいた。
「「「ええー?!」」」
まだ飲めていない魔法使いたちが、嘆きの悲鳴と絶叫を上げる。
びくりと震えた雪乃は、そうっとラウンジの入り口から外の様子をうかがってみた。
作業に必死になっていて気付かなかったが、廊下には長い列ができていた。時折、魔植物達が突撃してきて、全員で倒している。
マンドラゴラエキスで回復したばかりの魔法使いが巻き込まれて、再び列に並びなおしている姿もあった。
「困りましたね」
ふむうと、雪乃は呻く。
「もう材料は無いのですか?」
先程話しかけてきた魔法使いの一人が、再び声をかけてきた。
「有りますよ。ですが私は一人しかいないので、ここで配りながらエキスも抽出するという、器用なことはできないのです」
ここで作りながら売れば良いのでは? とつっ込まれそうだが、それはできない。
なぜならマンドラゴラを生やすところは、人間に見せるわけにはいかないのだ。
そしてあのマンドラゴラたちは、あまり人間と関わらせてはいけない気がする。
0
お気に入りに追加
3,549
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
断罪されているのは私の妻なんですが?
すずまる
恋愛
仕事の都合もあり王家のパーティーに遅れて会場入りすると何やら第一王子殿下が群衆の中の1人を指差し叫んでいた。
「貴様の様に地味なくせに身分とプライドだけは高い女は王太子である俺の婚約者に相応しくない!俺にはこのジャスミンの様に可憐で美しい女性こそが似合うのだ!しかも貴様はジャスミンの美貌に嫉妬して彼女を虐めていたと聞いている!貴様との婚約などこの場で破棄してくれるわ!」
ん?第一王子殿下に婚約者なんていたか?
そう思い指さされていた女性を見ると⋯⋯?
*-=-*-=-*-=-*-=-*
本編は1話完結です(꒪ㅂ꒪)
…が、設定ゆるゆる過ぎたと反省したのでちょっと色付けを鋭意執筆中(; ̄∀ ̄)スミマセン
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
鑑定能力で恩を返す
KBT
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。
彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。
そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。
この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。
帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。
そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。
そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。