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48.拳ほどの大きさの
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拳ほどの大きさの果実を食べ終えると、ライは王都の方角へ目を向けた。
「ここから先は、石能は使わず王宮に向かう。蓮緋様は、馬には乗れるか?」
「え、ええ」
と頷きかけて、蓮緋はとっさに言い加える。
「幼い頃に、兄様たちに乗せて頂いた事が」
自分の口から出てきた言葉に、蓮緋は驚いた。
彼女は馬術が得意だ。これだけは玉緋にも負けない。しかし二頭の馬に分かれて乗れば、どうしてもライとの間に距離が生じる。
そのことが寂しく感じた。
「だったら歩いて行くか。歩けそうか?」
「はい、なんとか」
言って蓮緋は立ち上がろうとしたが、衣の裾を踏んでしまい、よろけた。ライの腕が支えてくれたが、蓮緋は顔を紅潮させる。
「しかたないな。俺が乗る馬に相乗りでいいか?」
「は、はい」
ライはもう一度町に出ると、馬を借りて来た。布で顔を隠させた蓮緋を乗せると、林を駆け、城下街に出る。
「ライ大将だ」
「ライ大将の御帰還だ」
ライの姿に気付いた人々が、次々に寄ってきた。
「おい、危ないぞ」
ライは咎めるが、人々は笑顔でライを見上げていた。
なんとか人混みを抜けて、ライは一息吐く。
あれだけの人に囲まれながら、誰一人として馬に蹴られる事はなかった。ずば抜けた馬術の持ち主だと、蓮緋は内心で賞賛する。
「ずいぶんと民から人気がおありなのですね」
「ほとんどゼノ様のおこぼれだよ」
そっけ無く答えるライに、蓮緋は気付かず微笑していた。
普通ならば、言葉では謙遜を述べても、どこか奢るものだ。それがこの大将には、欠片も見当たらない。
二人を乗せた馬は、軍が管理する敷地へと入っていく。
「ライ大将、お帰りなさいませ」
「おう、帰った」
若い軍人が走り寄って来て、馬の口紐をとった。
「どうだ? 様子は」
ライの問いに、若い軍人は苦笑する。それだけで粗方の状況をつかみ、ライは息を吐いた。
馬から下りると、蓮緋に手を差し出し、下りるのを手伝う。そうしながら、若い軍人に顔だけ向けた。
「俺の部屋って、まだ残ってるよな?」
「当然ですよ」
呆れたように、若い軍人は答える。
どこの軍に、大将の部屋を勝手に始末する者がいるというのか。
「んじゃ、こいつを案内してやってくれ。後、この馬も、城下に戻る奴に返させといてくれ」
「了解しました」
若い軍人が敬礼すると、ライは姿を消した。
「あの、ライ様はどちらに?」
「おそらく、将軍に挨拶に行かれたのだと思います」
目を瞬いて周囲を見回す蓮緋を、若い軍人は先に立って案内する。
途中、蓮緋を連れた若い軍人を目にした者が、からかいの言葉を投げてきた。ライの客だと告げられると、彼らは即座に謝罪し、敬礼した。
「ライ様は、慕われておられるのですね」
蓮緋の言葉に、若い軍人は頬を紅潮させる。
「ライ大将ほど素晴らしい大将は、中々いませんよ。石能はもちろん、武術、地学、薬学。様々な分野に長けておいでです。戦闘だけでなく、土木現場でも、ライ大将ほど頼れるお方はおられません。それにもかかわらず、鼻に掛ける事もなく、下っぱの軍人にまで丁寧に指導してくださる。俺はあの人の元で働きたくて、左軍を志願したんです」
目を輝かせて語る若い軍人に、蓮緋は微笑した。
戻って着たライに、ゼノは勢いよく立ち上がり、倒れた椅子を直すこともなく駆け寄った。
「シャルは? 無事なのか?」
問われたライも瞠目した。
「聞いてないんですか? ハンスから」
「ハンス? 何か繋ぎを送ったのか?」
問い返されて、ライは理解する。
ハンスはゼノに、何も報告していなかったようだ。それどころか、姿も見せていないのだ。
どっと疲れが出て、ライは左手で顔を覆った。
「説明しますから、落ち着いてください」
なんとかゼノを椅子に座り直させながら、その変貌に心が痛んだ。頬肉は削げ、目の下には隈が出来ている。外道騒動で入牢された時以来の、憔悴ぶりだ。
ライは緋龍で起きた事を、一つ一つ話した。
幾度もゼノの眼に殺気が宿っては、拳が震える。なんとか押し留めているようだが、全てを聞き終えると、ゼノは目を閉じた。
ライの言葉を一つずつ消化しているのだろう。
「そうか、玉緋に礼をせねばな」
穏やかな微笑に、ライも安堵する。
「とにかく、少し休んでください。その姿を見たら、あいつも驚きます。せっかく治療する気になったのに、また拒否しても知りませんよ?」
「それは困る」
微笑したゼノは、ゆっくりと立ち上がった。
「休む前に、蓮緋殿に挨拶をしておこう。取り次いでくれるか?」
「了解」
ライは溜め息を吐いた。
駄目だと言っても、一度言い出したことは筋の通った理由が無ければ、変えないと承知している。
ライはゼノを伴い、自身の部屋へと向かった。
普段は城下にある家から通っているが、事務仕事や休憩のために、一室宛がわれている。
扉を叩き声を掛けるが、返答は無い。ゼノと顔を見合わせ扉を開けると、仮眠用に置いていた寝台の上で、蓮緋は眠っていた。
「大した肝だ」
ライは呆れるが、ゼノは長旅で疲れていたのだろうと気遣う。
別室を用意させると同時に、女性の軍人を呼び、目覚めるまで部屋に誰も入らせぬように、番を命じた。
それからライに再度促されて、ゼノは自室へと戻っていった。
寝台に横になったゼノだが、頭が冴えて眠れなかった。
シャルの体が想像以上に消耗していたという事実に、心が痛む。
玉緋が治癒能力を持っていた事は初耳だったが、彼女がシャルの治療に名乗り出てくれた事に、心から感謝した。
「シャル」
いつも会いたくて堪らなかったが、今はいつも以上に、会って強く抱き締めたかった。
知らぬ内に眠りに落ち、気付いた時には、すでに日が暮れていた。
部屋の外の気配や、窓の外の灯りを見ると、そこまで遅い時間ではないようだ。ゼノは部屋から出てみることにした。
まずはライの部屋に向かったが、ライは居なかった。
蓮緋に用意した部屋に向かおうかと、足を向けかけたが、この時間に女性の部屋に赴くのは非礼だろう。
寝室に戻ろうと足を動かしかけて、空腹を覚えている事に気付き、食堂に行くことにした。
「ここから先は、石能は使わず王宮に向かう。蓮緋様は、馬には乗れるか?」
「え、ええ」
と頷きかけて、蓮緋はとっさに言い加える。
「幼い頃に、兄様たちに乗せて頂いた事が」
自分の口から出てきた言葉に、蓮緋は驚いた。
彼女は馬術が得意だ。これだけは玉緋にも負けない。しかし二頭の馬に分かれて乗れば、どうしてもライとの間に距離が生じる。
そのことが寂しく感じた。
「だったら歩いて行くか。歩けそうか?」
「はい、なんとか」
言って蓮緋は立ち上がろうとしたが、衣の裾を踏んでしまい、よろけた。ライの腕が支えてくれたが、蓮緋は顔を紅潮させる。
「しかたないな。俺が乗る馬に相乗りでいいか?」
「は、はい」
ライはもう一度町に出ると、馬を借りて来た。布で顔を隠させた蓮緋を乗せると、林を駆け、城下街に出る。
「ライ大将だ」
「ライ大将の御帰還だ」
ライの姿に気付いた人々が、次々に寄ってきた。
「おい、危ないぞ」
ライは咎めるが、人々は笑顔でライを見上げていた。
なんとか人混みを抜けて、ライは一息吐く。
あれだけの人に囲まれながら、誰一人として馬に蹴られる事はなかった。ずば抜けた馬術の持ち主だと、蓮緋は内心で賞賛する。
「ずいぶんと民から人気がおありなのですね」
「ほとんどゼノ様のおこぼれだよ」
そっけ無く答えるライに、蓮緋は気付かず微笑していた。
普通ならば、言葉では謙遜を述べても、どこか奢るものだ。それがこの大将には、欠片も見当たらない。
二人を乗せた馬は、軍が管理する敷地へと入っていく。
「ライ大将、お帰りなさいませ」
「おう、帰った」
若い軍人が走り寄って来て、馬の口紐をとった。
「どうだ? 様子は」
ライの問いに、若い軍人は苦笑する。それだけで粗方の状況をつかみ、ライは息を吐いた。
馬から下りると、蓮緋に手を差し出し、下りるのを手伝う。そうしながら、若い軍人に顔だけ向けた。
「俺の部屋って、まだ残ってるよな?」
「当然ですよ」
呆れたように、若い軍人は答える。
どこの軍に、大将の部屋を勝手に始末する者がいるというのか。
「んじゃ、こいつを案内してやってくれ。後、この馬も、城下に戻る奴に返させといてくれ」
「了解しました」
若い軍人が敬礼すると、ライは姿を消した。
「あの、ライ様はどちらに?」
「おそらく、将軍に挨拶に行かれたのだと思います」
目を瞬いて周囲を見回す蓮緋を、若い軍人は先に立って案内する。
途中、蓮緋を連れた若い軍人を目にした者が、からかいの言葉を投げてきた。ライの客だと告げられると、彼らは即座に謝罪し、敬礼した。
「ライ様は、慕われておられるのですね」
蓮緋の言葉に、若い軍人は頬を紅潮させる。
「ライ大将ほど素晴らしい大将は、中々いませんよ。石能はもちろん、武術、地学、薬学。様々な分野に長けておいでです。戦闘だけでなく、土木現場でも、ライ大将ほど頼れるお方はおられません。それにもかかわらず、鼻に掛ける事もなく、下っぱの軍人にまで丁寧に指導してくださる。俺はあの人の元で働きたくて、左軍を志願したんです」
目を輝かせて語る若い軍人に、蓮緋は微笑した。
戻って着たライに、ゼノは勢いよく立ち上がり、倒れた椅子を直すこともなく駆け寄った。
「シャルは? 無事なのか?」
問われたライも瞠目した。
「聞いてないんですか? ハンスから」
「ハンス? 何か繋ぎを送ったのか?」
問い返されて、ライは理解する。
ハンスはゼノに、何も報告していなかったようだ。それどころか、姿も見せていないのだ。
どっと疲れが出て、ライは左手で顔を覆った。
「説明しますから、落ち着いてください」
なんとかゼノを椅子に座り直させながら、その変貌に心が痛んだ。頬肉は削げ、目の下には隈が出来ている。外道騒動で入牢された時以来の、憔悴ぶりだ。
ライは緋龍で起きた事を、一つ一つ話した。
幾度もゼノの眼に殺気が宿っては、拳が震える。なんとか押し留めているようだが、全てを聞き終えると、ゼノは目を閉じた。
ライの言葉を一つずつ消化しているのだろう。
「そうか、玉緋に礼をせねばな」
穏やかな微笑に、ライも安堵する。
「とにかく、少し休んでください。その姿を見たら、あいつも驚きます。せっかく治療する気になったのに、また拒否しても知りませんよ?」
「それは困る」
微笑したゼノは、ゆっくりと立ち上がった。
「休む前に、蓮緋殿に挨拶をしておこう。取り次いでくれるか?」
「了解」
ライは溜め息を吐いた。
駄目だと言っても、一度言い出したことは筋の通った理由が無ければ、変えないと承知している。
ライはゼノを伴い、自身の部屋へと向かった。
普段は城下にある家から通っているが、事務仕事や休憩のために、一室宛がわれている。
扉を叩き声を掛けるが、返答は無い。ゼノと顔を見合わせ扉を開けると、仮眠用に置いていた寝台の上で、蓮緋は眠っていた。
「大した肝だ」
ライは呆れるが、ゼノは長旅で疲れていたのだろうと気遣う。
別室を用意させると同時に、女性の軍人を呼び、目覚めるまで部屋に誰も入らせぬように、番を命じた。
それからライに再度促されて、ゼノは自室へと戻っていった。
寝台に横になったゼノだが、頭が冴えて眠れなかった。
シャルの体が想像以上に消耗していたという事実に、心が痛む。
玉緋が治癒能力を持っていた事は初耳だったが、彼女がシャルの治療に名乗り出てくれた事に、心から感謝した。
「シャル」
いつも会いたくて堪らなかったが、今はいつも以上に、会って強く抱き締めたかった。
知らぬ内に眠りに落ち、気付いた時には、すでに日が暮れていた。
部屋の外の気配や、窓の外の灯りを見ると、そこまで遅い時間ではないようだ。ゼノは部屋から出てみることにした。
まずはライの部屋に向かったが、ライは居なかった。
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