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02.セントーン国国軍の
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「珍しいな」
セントーン国国軍の将軍が代々住まう将軍寮にやって来たライは、果樹園の入口で声をかけた。
この国では珍しい短い黒髪と漆黒の目を揃えた彼は、将軍に次ぐ地位を持つ、大将の座を任命されていた。
軍人としては小柄なライだが、平民以下と揶揄される出自から見事その地位へ上り詰めた、実力派の人物である。
「あなたこそ、何をしているのですか?」
跳ねるように肩を揺らして振り向いたエリザは、ライを睨む。
金色の髪に宝石のような青い瞳、白く透き通った肌に赤く艶やかな唇。余人ならば美しい令嬢だと賞賛するところだが、ライには好ましいとは思えなかった。
なぜなら彼女もまた、国軍で大将を任命されている軍人であり、毎日のように顔を合わせていた。
連日、日差しの下で鍛錬に精を出す軍人たちは皆、日に焼けて褐色の肌となっている。それなのに、この令嬢の肌は透き通り、肌荒れ一つ見えない。それどころか常に、薄くはあるが化粧も施されていた。
「あ? 散歩だよ」
ライはぶっきらぼうに答える。
さすがに厨房へ食事をせしめに来たとは言えない。もともと口が悪いのだが、後ろめたさからか、いつも異常に口調がきつかった。
「で、お前は?」
問い返したライには答えず、エリザは視線を逸らす。
「こちらには、よく来るのですか?」
ためらいがちに聞いてきた。
「まあな」
「女が住み始めたとか」
「ああ、神官宮から預かってんだ」
「神官をですか?」
「ああ」
正確には神官見習いだが、ややこしくなりそうなので、ライはそのまま肯定した。
「何故に女性なのですか? ゼノ様は御一人で住まわれているのですよ?」
将軍寮に住み込みで働いている使用人達は、この令嬢にとっては数に入らないらしい。
不機嫌に眉を寄せながら、ライは舌打ち交じりに口を開く。
「別に良いだろ? 二人っきりで暮らしている訳でも、同じ部屋で寝ている訳でもないんだ」
「そんなの、当たり前です」
顔を真っ赤に染めて、エリザは叫ぶ。
ライは大きく息を吐いた。
「そんなに気になるなら、告白すれば良いだろう?」
「そのようなはしたないこと、出来るわけないじゃないですか」
王族貴族は親が決めた相手と結ばれる事が通例だった。
理解ある親ならば、婚約の前に子の意見を尋ねたり、見合いを行いもするが、完全なる恋愛で結ばれる者は珍しい。だが皆無というわけでもない。
その場合、男の方から女の家に赴き、許しを得る流れになる。
エリザとしては、ゼノが婚約を申し込んでくれるのを待っているのだろう。
「行き遅れ決定だな」
零れたライの呟きに、エリザは睨む。
「そうとは限りません。ゼノ様と親しくさせて頂いている女性は私一人ですし、身分も相応です」
「お前、やっぱりゼノ様が目当てで軍に入ったのか?」
「なんですか? やっぱりって。失礼です」
エリザが入隊した当初から、一つの噂が囁かれていた。
彼女の親は、王族との関係を深めるために、娘をゼノに近付けようと入隊を許可したと。
「諦めろ」
「あなたに決められたくはありません」
「じゃ、勝手にしろ」
それ以上は互いに口を利くこともなく、果樹園の中へと入って行く。将軍の住居に果樹園があるのは、あまり例がない。
これはゼノが将軍に就任し、この邸に移ってから、少しずつ植えていったものだった。
林檎の樹の下で手を伸ばす影に、二人は気付く。
「何してるんだ?」
問われて影は振り向き、微笑んだ。
「ライさん、お仕事は終わりですか?」
「まあな」
隣でエリザが顔をしかめたが、ライは気にしない。
貴族は余程の理由が無ければ、身分の低い者に自ら声を掛けるなどはしない。
軍に入った当初は、エリザも貴族階級以外の部下達とは言葉を交わそうとしなかった。徐々に改善してきたが、軍の外では変わってはいないようだ。
「何してた?」
「林檎を摘もうと思って」
林檎には少し遅い時季だが、ハンスが急に厨房に移動した事で摘み取り忘れたのか、樹には艶を失った林檎が幾つかぶら下がっていた。
「兄貴の尻拭いか。全部落とせば良いのか?」
「いえ、一つ、……やっぱり三つ」
眉をひそめてシャルを見るが、頼み通り林檎を三つ、取ってやった。
「どうぞ」
渡された林檎を一つずつ、シャルはライとエリザに差し出す。
エリザはあからさまに表情を曇らせ、ライを見た。ライも眉間に皺を寄せてシャルを見つめている。
「まさか、食えと?」
「ええ、どうぞ」
微笑むシャルを見て、エリザは怒気を顕にする。
「無礼な! 身分をわきまえなさい。第一この果樹園の果実は、ゼノ様の物。世話を任されていても勝手に誰かに与えるなど、許される事ではありません」
エリザの剣幕に、シャルは瞬き、うつむいた。
「御免なさい」
「謝って済む問題では」
「良いんだよ」
なおもシャルを責めるエリザを、ライは宥める。
「何が良いのです? あなたには理解できないかもしれませんが、規律を守らせる事も貴族の勤めです」
「ここの主はゼノ様だ。お前じゃ無い」
「他者の庭に盗人が入っても、見てみぬ振りをしろと? それがキルグスの考えですか」
「いい加減にしろよ? お前の主張を押し付けるな」
「あのう、喧嘩はやめてください」
軍人二人の剣幕に驚きつつも、シャルは何とか収めようと声を出す。
「使用人が口を挟まないでください」
「貴族だからって偉そうにするな」
「聞き捨てなりません」
困り顔で二人を交互に見ていたシャルは、ふと気付いて手を打った。
「エリザさん」
そう言った途端に、エリザの眼に怒りの火が灯り、シャルに向けられた。
「無礼者!」
高い金属音が響く。シャルとエリザの間には、ライが入っていた。
「何のつもりですか? ライ殿」
「それはこっちの台詞だ。何する気だった?」
二人の視線の間に火花が散る。
エリザが抜いてシャルに放った刀身を、ライの刃が受けていた。
「その者の非礼は目に余ります。処罰するのは当然の事ではありませんか?」
「だからって有無を言わさず斬り捨てようとか、何様のつもりだ?」
「あのう?」
「お前は黙ってろ」
「すみません」
怒鳴り上げられ、シャルは肩を落として二人から離れた。
「今日こそは我慢の限界です。ゼノ様がお優しいからと、調子に乗りすぎです」
「ああ? 貴族のお嬢様扱いしてほしいなら、軍に入るんじゃねえよ」
口論とともに、刃がかち合う音が響く。
シャルは仕方なく日向に座り込み、二人の喧嘩が終わるまで待つことにした。
「どうした?」
ふいに声をかけられ、シャルは笑みを浮かべるが、すぐに眉を下げた。
セントーン国国軍の将軍が代々住まう将軍寮にやって来たライは、果樹園の入口で声をかけた。
この国では珍しい短い黒髪と漆黒の目を揃えた彼は、将軍に次ぐ地位を持つ、大将の座を任命されていた。
軍人としては小柄なライだが、平民以下と揶揄される出自から見事その地位へ上り詰めた、実力派の人物である。
「あなたこそ、何をしているのですか?」
跳ねるように肩を揺らして振り向いたエリザは、ライを睨む。
金色の髪に宝石のような青い瞳、白く透き通った肌に赤く艶やかな唇。余人ならば美しい令嬢だと賞賛するところだが、ライには好ましいとは思えなかった。
なぜなら彼女もまた、国軍で大将を任命されている軍人であり、毎日のように顔を合わせていた。
連日、日差しの下で鍛錬に精を出す軍人たちは皆、日に焼けて褐色の肌となっている。それなのに、この令嬢の肌は透き通り、肌荒れ一つ見えない。それどころか常に、薄くはあるが化粧も施されていた。
「あ? 散歩だよ」
ライはぶっきらぼうに答える。
さすがに厨房へ食事をせしめに来たとは言えない。もともと口が悪いのだが、後ろめたさからか、いつも異常に口調がきつかった。
「で、お前は?」
問い返したライには答えず、エリザは視線を逸らす。
「こちらには、よく来るのですか?」
ためらいがちに聞いてきた。
「まあな」
「女が住み始めたとか」
「ああ、神官宮から預かってんだ」
「神官をですか?」
「ああ」
正確には神官見習いだが、ややこしくなりそうなので、ライはそのまま肯定した。
「何故に女性なのですか? ゼノ様は御一人で住まわれているのですよ?」
将軍寮に住み込みで働いている使用人達は、この令嬢にとっては数に入らないらしい。
不機嫌に眉を寄せながら、ライは舌打ち交じりに口を開く。
「別に良いだろ? 二人っきりで暮らしている訳でも、同じ部屋で寝ている訳でもないんだ」
「そんなの、当たり前です」
顔を真っ赤に染めて、エリザは叫ぶ。
ライは大きく息を吐いた。
「そんなに気になるなら、告白すれば良いだろう?」
「そのようなはしたないこと、出来るわけないじゃないですか」
王族貴族は親が決めた相手と結ばれる事が通例だった。
理解ある親ならば、婚約の前に子の意見を尋ねたり、見合いを行いもするが、完全なる恋愛で結ばれる者は珍しい。だが皆無というわけでもない。
その場合、男の方から女の家に赴き、許しを得る流れになる。
エリザとしては、ゼノが婚約を申し込んでくれるのを待っているのだろう。
「行き遅れ決定だな」
零れたライの呟きに、エリザは睨む。
「そうとは限りません。ゼノ様と親しくさせて頂いている女性は私一人ですし、身分も相応です」
「お前、やっぱりゼノ様が目当てで軍に入ったのか?」
「なんですか? やっぱりって。失礼です」
エリザが入隊した当初から、一つの噂が囁かれていた。
彼女の親は、王族との関係を深めるために、娘をゼノに近付けようと入隊を許可したと。
「諦めろ」
「あなたに決められたくはありません」
「じゃ、勝手にしろ」
それ以上は互いに口を利くこともなく、果樹園の中へと入って行く。将軍の住居に果樹園があるのは、あまり例がない。
これはゼノが将軍に就任し、この邸に移ってから、少しずつ植えていったものだった。
林檎の樹の下で手を伸ばす影に、二人は気付く。
「何してるんだ?」
問われて影は振り向き、微笑んだ。
「ライさん、お仕事は終わりですか?」
「まあな」
隣でエリザが顔をしかめたが、ライは気にしない。
貴族は余程の理由が無ければ、身分の低い者に自ら声を掛けるなどはしない。
軍に入った当初は、エリザも貴族階級以外の部下達とは言葉を交わそうとしなかった。徐々に改善してきたが、軍の外では変わってはいないようだ。
「何してた?」
「林檎を摘もうと思って」
林檎には少し遅い時季だが、ハンスが急に厨房に移動した事で摘み取り忘れたのか、樹には艶を失った林檎が幾つかぶら下がっていた。
「兄貴の尻拭いか。全部落とせば良いのか?」
「いえ、一つ、……やっぱり三つ」
眉をひそめてシャルを見るが、頼み通り林檎を三つ、取ってやった。
「どうぞ」
渡された林檎を一つずつ、シャルはライとエリザに差し出す。
エリザはあからさまに表情を曇らせ、ライを見た。ライも眉間に皺を寄せてシャルを見つめている。
「まさか、食えと?」
「ええ、どうぞ」
微笑むシャルを見て、エリザは怒気を顕にする。
「無礼な! 身分をわきまえなさい。第一この果樹園の果実は、ゼノ様の物。世話を任されていても勝手に誰かに与えるなど、許される事ではありません」
エリザの剣幕に、シャルは瞬き、うつむいた。
「御免なさい」
「謝って済む問題では」
「良いんだよ」
なおもシャルを責めるエリザを、ライは宥める。
「何が良いのです? あなたには理解できないかもしれませんが、規律を守らせる事も貴族の勤めです」
「ここの主はゼノ様だ。お前じゃ無い」
「他者の庭に盗人が入っても、見てみぬ振りをしろと? それがキルグスの考えですか」
「いい加減にしろよ? お前の主張を押し付けるな」
「あのう、喧嘩はやめてください」
軍人二人の剣幕に驚きつつも、シャルは何とか収めようと声を出す。
「使用人が口を挟まないでください」
「貴族だからって偉そうにするな」
「聞き捨てなりません」
困り顔で二人を交互に見ていたシャルは、ふと気付いて手を打った。
「エリザさん」
そう言った途端に、エリザの眼に怒りの火が灯り、シャルに向けられた。
「無礼者!」
高い金属音が響く。シャルとエリザの間には、ライが入っていた。
「何のつもりですか? ライ殿」
「それはこっちの台詞だ。何する気だった?」
二人の視線の間に火花が散る。
エリザが抜いてシャルに放った刀身を、ライの刃が受けていた。
「その者の非礼は目に余ります。処罰するのは当然の事ではありませんか?」
「だからって有無を言わさず斬り捨てようとか、何様のつもりだ?」
「あのう?」
「お前は黙ってろ」
「すみません」
怒鳴り上げられ、シャルは肩を落として二人から離れた。
「今日こそは我慢の限界です。ゼノ様がお優しいからと、調子に乗りすぎです」
「ああ? 貴族のお嬢様扱いしてほしいなら、軍に入るんじゃねえよ」
口論とともに、刃がかち合う音が響く。
シャルは仕方なく日向に座り込み、二人の喧嘩が終わるまで待つことにした。
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