歩夢さん

文字の大きさ
上 下
13 / 32

紅雷の昇格4

しおりを挟む
「今回、半年不在であった幹部の現場枠に紅雷が就任することとなった。それに伴い、役付きに空席ができた。来月中に紅雷の後任を選定する。これは決定事項だ。皆頭にとどめておくように。」

 雪音はさして驚かなかった。あらかた予想はついていた。雪音か紅雷が幹部になる。そもそも役付き、幹部候補は二人しかいないし、わかっていたことではあった。そして、雪音に連絡がこなかったということから、紅雷がボスに会ったあの日に紅雷が引き受ける形で収まったのだろうと。

 ミーティングが終わり、皆ぞろぞろと部屋から出て行く。ところどころ雑談する者もいるが。

「・・・何も言わないんだね。」

紅雷は、隣で立ち上がった雪音にそう言った。

「予想はついてたから。」

「うん。・・・俺この後仕事だから。」

「わかった。」

雪音は先に部屋から出た。紅雷も立ち上がろうとすると、まだ座っていた虎が振り向く。

「ユキに言ってなかったのか。」

「うん。」

「なんでだ?」

「なんでって・・・。守秘義務あるし、理由聞かれても嫌だし。」

「へぇ。愛想尽かされても知らねぇぞ。」

「どういうこと?」

紅雷は怪訝そうな顔をしたが、虎はそれ以上言わず、紅雷を取り残して部屋から出た。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

今、夫と私の浮気相手の二人に侵されている

ヘロディア
恋愛
浮気がバレた主人公。 夫の提案で、主人公、夫、浮気相手の三人で面会することとなる。 そこで主人公は男同士の自分の取り合いを目の当たりにし、最後に男たちが選んだのは、先に主人公を絶頂に導いたものの勝ち、という道だった。 主人公は絶望的な状況で喘ぎ始め…

【R18】お父さんとエッチした日

ねんごろ
恋愛
「お、おい……」 「あっ、お、お父さん……」  私は深夜にディルドを使ってオナニーしているところを、お父さんに見られてしまう。  それから私はお父さんと秘密のエッチをしてしまうのだった。

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました

宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。 ーーそれではお幸せに。 以前書いていたお話です。 投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと… 十話完結で既に書き終えてます。

秘密 〜官能短編集〜

槙璃人
恋愛
不定期に更新していく官能小説です。 まだまだ下手なので優しい目で見てくれればうれしいです。 小さなことでもいいので感想くれたら喜びます。 こここうしたらいいんじゃない?などもお願いします。

最近様子のおかしい夫と女の密会現場をおさえてやった

家紋武範
恋愛
 最近夫の行動が怪しく見える。ひょっとしたら浮気ではないかと、出掛ける後をつけてみると、そこには女がいた──。

処理中です...