忠犬な君

つきのあかり

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そんなことが小学生のころから続き
俺、原一鷹はらかずたかは高校生になっても
このコミュ障のせいで友達は一人もいなかった

最初は気遣って喋りかけてくれたクラスの子たちも、今ではすっかりいなくなって
俺はクラスでいないも同然のような「空気」みたいな奴として扱われていた


「挨拶も返さない変なやつ」
それは言うのに時間がかかるだけ

「話題を振っても答えてくれない」
なんて言ったらいいか考え込んでしまうんだ‥!

そんなことが言えたなら、状況は変わっていただろうか




そんな俺は休み時間は机に突っ伏して寝るか、
図書室で本を読むか、
ケータイでゲームをしたりして過ごしていた
お昼も1人で食べ、
放課後は友達と遊びに行くイベントももちろんなく、まっすぐ家に帰る
もちろん部活もしていない

親に「背が高いんだからバスケ部とかどうだ?」なんて言われたりもしたが
コミュ障がそんなきらきらした、いかにも陽キャな部活なんて到底できない、
実際に俺よりちょっと背の低い陽キャな奴が上級生にバスケ部に勧誘されていた。
その人たちは俺をチラッと見たが、
(陰キャには興味ねえよ)
とでも言いたげな表情をしていた


幸いにもいじめなどはなく、誰とも関わらない
ある意味平和で静かな学校生活を送っていた
これでいい
元々一人が好きだし、今更誰かと仲良くしようとも思わなかった

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