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本編

嘘と逸話の境界の狭間で、、、。(2)

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<NEVER TOO LATE!!!>

『先に言っとくぞ!“こんな奴なのに”じゃない! “こんな奴”だからメールするんだからなっ!
唯ね。まず、嘘に関する僕の定義を言うよ。“嘘を付いた人を傷つけない嘘は嘘じゃない。” それは、“逸話”って僕は、思ってる。僕は、唯の言うことに何も傷ついていない。本当のことを言われた今も僕は、全く傷ついていない。

反対に今日、正直に話してくれた唯を愛おしく思っている。正直に話してくれて本当にありがとう。

唯の辛さは理解しているつもりだから、本当に感謝したい気持ちでいっぱいだよ。
僕のことを思い、僕を苦しめないために、自分を苦しめて。。。
これじゃ、今まで唯が付き合った人達との接し方と変わらないじゃないか!そんな事を唯にはさせたくない。僕と話すと“自分に素直になれる!”って言ってくれたじゃないか。。。
だから、素直に書いてくれたと思っているよ。
そんなことより唯をずっと悩ませてしまったことを悔いています。
僕が“嘘つきは嫌い!”って言ったことがずっと胸に引っ掛かっていたんだね。
唯の話してくれる事を嘘か嘘じゃないかを判断するのは受け手である僕なんだぞ。
ガッキーに似てるとか、胸がでかいとか、違うなら嫌いとか判断するのも僕だ。
でも、僕が“違うなら嫌い”とか言う人だと思っているのかい?
僕はそんな奴じゃないよ。正直に話してくれた唯を今、今まで以上にギュっと抱きしめてあげたい。
「苦しめてごめんな!」って、言いたいのは僕の方だ。
だから、“さよなら”とか言わないでくれ。
今日から二人は、本当の意味でのスタートだと僕は思う。
今までのが、架空の人物である唯だとしたら、これからは本物の“唯”と話していくつもりだよ。

何度も、言ってきたけど、唯の外見や胸の大きさなんて関係ない。
メールやチャットでもない、電話で話をする時の“唯”のことが好きなんだ。
僕に甘えてきてくれる唯を好きになっていったんだぞ。
僕と話してきた唯に嘘はないと思ってる。
だから、僕のことを思ってくれるなら、これからも今までと何も変わらない。
今まで以上の二人になれると信じている。

僕は、そこらへんの男とは違う。
これは、周りにも言われる。
友達を選択するにもその人を見る。
言葉の端々でその人を感じ取る。
人格を持った人と接している。
僕は、非常に原始的な人間なのかもしれない。
でもそれが、人が失いかけている一番大切なものだと思っている。
だから、唯のことは一人の人として接し、好きになったんだよ。

解るかい?

唯は自分では頭が悪いと言っているけど、人の気持ちを感じられることは、頭の悪い人間にはできないことだよ。上手く説明できないけど、だから、僕、、、、。
今の心境を理解してくれるね?さっきも書いたけど、メールじゃダメだ。仕事が終わって家に付いたら、電話を必ずして来なさい。いいね?ちゃんと人として、話をしよう!
これも、“こんなやつなのに”じゃない!“こんなやつだから”の僕からのお願いだぞ!』

何かの訴えのようにも聞こえる。唯の心に届いて欲しい。
『唯、僕、、、。唯から、メールが来るのをずっと待ってる。必ず、唯からメールが来るって信じてる。
強く願えば、必ず現実になる。話がしたい。こんなに願ったことはない。唯を苦しめているのかもしれない。
でも、僕は運命の人を信じている。』

いたたまれずにもう一度、メールする。
唯から、返事は来ない。やはり、唯を苦しめているのだろうか?
唯を苦しめたくないはずの僕が、更に唯を苦しめているのだとしたら、、、。

<僕は、どうしたら、、、。>

泣きながらの訴えだった。
“神様、どうか、唯の心に、心の奥深くにある感情の底に届けて下さい。”
こんなにも人を失う恐怖があったのか、、、。まるで、今、目の前に危篤の人がいて、その人の蘇生を願っているようでもあった。

そんな想いがやっと、届いた。
唯からメールが届く。

『私、、、。これ以上、修に甘えていいのだろうか?今日は遅くなりそう。 きっと4時半近くになるから。それに今、修と話す勇気がありません。自分がしたこと恥ずかしくて、話しなんてできない。だから、今日は寝てください。困らせて、悩ませてごめんなさい。突然いなくなることはしません。だから、安心して下さい。修、ごめんね!』

ほっと、する訳ではない。唯の気持ちを少しでも解ってあげたい。
不安に攫われそうな唯の心をキャッチしたい気持ちが僕を襲う。

『ありがとう。唯が今日は、、って言うなら、今日でなくてもいい。でも、今日少しでも、話せるならその方がいい。こういうことは、時間が経てば、経つほど、溝が深くなる、、、。
今さら、何を言ってるんだい?僕に全部を預ける約束だろ?
もっともっと甘えていいんだよ。第一、これは甘えるのとは違う!
ほんの少しの勇気が大きな変化をもたらすんだよ。唯、僕はいつまでも待ってるからね。

今日が無理なら、明日でも明後日でも、、いつまでも。

僕は、唯のことを前以上に強く思っている。
これは、一時の感情や錯角でも、ヴァーチャルでも何でもない現実です。
唯の苦しみが痛いほど解る。
前にも言ったけど唯は僕の20代の頃にそっくりだ。
だから、何度もメールするのかもしれない。

今、そのハードルを超えないと、、、。あの時、ハードルを超えていればって、きっと何年かして思うと思うんだよ。僕も何度もそんなことをくり返してきた。だから、唯にそんなことを思わせたくないんだよ。“勝手なお節介だということも解っている” でも、どうしても唯のことが、好きであの話を聞く前より更に、好きで、、。

近くにいないことが悔やまれてならない。

唯に逢えなくても僕は、5月に大阪へ行く。
もう決めたんだ。きっと唯は逢わないって言うと思うけど、僕は必ず行く。
唯、解って欲しい、僕は唯の外見で好きになっていったのではないことを、、。
僕は、この2ヶ月半の間、ずっと唯のことを見てきた。
それで、唯の事が好きになったんだよ。唯も同じ気持ちでいてくれていると今でも思っているよ。
僕のことを少しでも思っていてくれたのなら、連絡してきてほしい。
“これは、僕の我侭ってことは承知で書いてます。”』

これを書くのが精一杯だった。涙でPCの画面が見えない、、。
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