12 / 34
本編
Pt Ring
しおりを挟む
今日は、どうしても唯と話したいと思ってメールを打った僕の勝利だ。
「唯、どうしても話したいんだけど、、、。」
秘密の魔法をかけてみたのだ。
それは、今日、会社で指輪をオーダーできる話が舞い込んできたからだ。
指輪をオーダーしたことなど、過去の経験上、一度もない。
しかもプラチナの指輪を。
デザインを自分の好むようにオーダーまでできるのだ。自分のためなのか?
唯のためなのかは、解らない。
ただ、指輪の話をされた時に、唯のイメージが浮かび上がり、しかもシルバーではなく、プラチナという4文字が浮かんだのだ。その思いを唯にメールで伝えた。
『緊急!唯は、指輪、何号?』
すぐに唯から返事がきた、、。しかも疑問符が心にいっぱいの様子で、、。
唯とペアーリングを作る。とても幸せで不思議な気持ちだ。
まだ、逢った事のない唯。でも、唯の指にリングをはめている自分を想像することができる。
特別な場所で、特別な想いで。
そのデザインを唯と決めたいと思った。二人で決めないとダメだとも思ったのだ。
この世の中でもあまりないであろう形態で進んでいる二人なのだから。
全てを人がまねのできないもので固めたいと思っているのかもしれない。
唯にリングの話を持ち出してみる。
どんな反応を示すのだろう。興味は尽きない。少し、驚いているのだろうか?
一瞬の間が空く。
不思議そうな唯の声と共に、唯の全身から、不思議と力が抜けているような感じもした。唯は言った。
『婚約とか結婚する二人って、こんな気持ちなのかなぁ?』
素朴であり確信をつく質問に唖然とした。
そっか、僕が感じていたのもこんな感じだったのかもしれない。僕はその時、思った。
『絶対、リングは、綺麗な弧を描くデザインがいい!この時間がいつまでも続くように
と願いを込めたデザインにしよう!』と。
それから、唯が『シルバーでいいよ、プラチナは高いよ~。』
とも言っていたが、そんな事、耳にも留めずにいた。そういう問題じゃないのだ。
時間の経過で曇ってしまうシルバーではダメなのだから。
もし、僕と唯がめぐり逢えなかったとしても、リングだけは、届けたい。
唯の人生において『こんな突拍子もないおじさんもいたな!』
と記憶の隅にでも残ってくれれば、大歓迎だ。っと、心の中で思った、、、。
「唯、どうしても話したいんだけど、、、。」
秘密の魔法をかけてみたのだ。
それは、今日、会社で指輪をオーダーできる話が舞い込んできたからだ。
指輪をオーダーしたことなど、過去の経験上、一度もない。
しかもプラチナの指輪を。
デザインを自分の好むようにオーダーまでできるのだ。自分のためなのか?
唯のためなのかは、解らない。
ただ、指輪の話をされた時に、唯のイメージが浮かび上がり、しかもシルバーではなく、プラチナという4文字が浮かんだのだ。その思いを唯にメールで伝えた。
『緊急!唯は、指輪、何号?』
すぐに唯から返事がきた、、。しかも疑問符が心にいっぱいの様子で、、。
唯とペアーリングを作る。とても幸せで不思議な気持ちだ。
まだ、逢った事のない唯。でも、唯の指にリングをはめている自分を想像することができる。
特別な場所で、特別な想いで。
そのデザインを唯と決めたいと思った。二人で決めないとダメだとも思ったのだ。
この世の中でもあまりないであろう形態で進んでいる二人なのだから。
全てを人がまねのできないもので固めたいと思っているのかもしれない。
唯にリングの話を持ち出してみる。
どんな反応を示すのだろう。興味は尽きない。少し、驚いているのだろうか?
一瞬の間が空く。
不思議そうな唯の声と共に、唯の全身から、不思議と力が抜けているような感じもした。唯は言った。
『婚約とか結婚する二人って、こんな気持ちなのかなぁ?』
素朴であり確信をつく質問に唖然とした。
そっか、僕が感じていたのもこんな感じだったのかもしれない。僕はその時、思った。
『絶対、リングは、綺麗な弧を描くデザインがいい!この時間がいつまでも続くように
と願いを込めたデザインにしよう!』と。
それから、唯が『シルバーでいいよ、プラチナは高いよ~。』
とも言っていたが、そんな事、耳にも留めずにいた。そういう問題じゃないのだ。
時間の経過で曇ってしまうシルバーではダメなのだから。
もし、僕と唯がめぐり逢えなかったとしても、リングだけは、届けたい。
唯の人生において『こんな突拍子もないおじさんもいたな!』
と記憶の隅にでも残ってくれれば、大歓迎だ。っと、心の中で思った、、、。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

今日は私の結婚式
豆狸
恋愛
ベッドの上には、幼いころからの婚約者だったレーナと同じ色の髪をした女性の腐り爛れた死体があった。
彼女が着ているドレスも、二日前僕とレーナの父が結婚を拒むレーナを屋根裏部屋へ放り込んだときに着ていたものと同じである。
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる