【完結】酔った勢いで子供が出来た?!しかも相手は嫌いなアイツ?!

愛早さくら

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*17・強引

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 ロディスは出しっぱなしのシャワーの下で、服がびしょ濡れになるのも構わず、嫌がる俺を強引に引き寄せ、唇を奪った。
 それが俺にとっての初めてのくちづけだったのである。
 もしかしたら昨夜、すでにロディスと交わしていたかもしれないが、そんなこと俺は全く覚えていない。
 なら、なかったのと一緒だろう。
 ロディスは俺の唇を、力強く塞いだまま抱きしめた腕で俺のお体のあちこちを触ってきた。
 ロディスの俺とは全然違う、太く長く硬い指が、俺の体の上を這いまわる。
 俺は不快だとかなんだとかさえよくわからず、混乱したまま、強引なロディスに抗うすべをまったく持つことも出来ず。ただ、ロディスの舌に、指に翻弄された。
 口の中がロディスでいっぱいだった。
 ロディスは俺より、全てのパーツ一つ一つが大きいのだ。それは口も舌も全て。
 俺の小さな口なんて、ロディスの舌を押し込まれたらそれだけで隙間なんてなくなってしまって。
 息苦しい、抗っても、離してなんかもらえない。
 息が上手くできない所為か、頭の芯が痺れたようにぼうっとし始めるのに、それほどの時間はかからなかった。
 多分、唾液と共に、魔力を注がれていたのもあるのだろう。思考はひどくかすみがかって、気が付けば俺の肌の上を、あちこちを探っていたはずのロディスの腕が、俺の片足を抱え上げていて、その隙間から差し入れられた太い指が、俺の尻穴を穿っていた。
 ぐちょぐちょ、ぐりぐり。
 どこか粘ついた水音がしていたのはきっと、何らかの魔術を行使していたからなのだろう。
 水魔術の応用で、粘性の高い液体を指先に纏わせることなど、それほど難しいことではない。
 多分、そういった魔術を使用したのだ。
 そうでもなければ、女性の膣のように潤沢に濡れるなどと言うことのない排泄器官が、あれほど容易にあの太い指を受け入れるだなんておかしい。
 あるいは俺の体自体を、魔力操作などで変化させられてでもいたのだろうか。
 そこ・・の締め付けを緩められるようにだとか。
 昨夜から今朝にかけて、俺のその場所には多分もっと太いものが入り込んでいたのだろうことぐらい、いくら混乱していたからと言って、その時の俺にもわかっていた。
 起きた時の状態が状態だ。明らかに何かが挟まったままかのような違和感が其処にあったのだから、気付かずにいられるはずがない。
 ただ、俺はその時、自分自身に治癒魔術を行使し、そこ・・の状態をいつも通りに治しておいた。
 だから緩んでいただとかいうはずもなく、やはりくちづけで眩んでいる間に、指を押し込まれ、なのに痛みなどを感じなかったのはおかしい。
 そのままロディスは俺の尻穴を、やや強引に解していった。

「んっ、んっ、んんっ……!」

 びくんびくん震える体は、逞しいロディスの体に押さえつけられ、口の中はロディスの舌でいっぱいで、ぐにぐにぐいぐいぐちょぐちょと、よくわからないまま、ロディスの唾液を飲みこまされる。
 片足を抱え上げられている所為もあって、なおかつロディスは俺よりずっと大柄で、俺は残ったもう片方の足でさえ、ともすれば床から浮き上がりそうになっていた。
 不安定な姿勢が怖くて、反射的にロディスへとしがみついてしまう。
 ざぁざぁと降り注ぐシャワーの下で、ロディスは散々俺の尻穴を刺激し続け、充分だと判断したのか、やがて俺の体を改めて抱え直したようだった。
 俺はやはり半ば頭が眩んで、わけがわからなくなっていて、そして。

「っ……――!」

 刺し貫かれた瞬間に襲ってきたのは衝撃。
 痛みをほとんど感じられなかったのは、やはり何らかの魔術を行使されていたからなのだろう。
 その代わりのように、お腹の中をこれでもかと目一杯広げられる苦しさはあった。
 理解できない、俺にとっての初めての感覚は、もしかしたら快楽と、呼べるようなものではあったのかもしれない。
 体中がビリビリして、頭の中が真っ白になって、俺は。

「んっ、んっ、んっ、ぁっ、ぁあっ!」

 ロディスの唇が俺の其処から離れた瞬間、高い声を上げて喘いでいた。
 と思えばすぐにまた、唇を塞ぎ直される。

「んっ、んっ、んんっ、ぁん、ぅん、んんっ!」

 逃がしてもらえない唇の隙間、微かに漏れる俺の喘ぎは、シャワーの音に紛れて消えた。
 ロディスは容赦なく俺へと腰を打ち付けてきた。
 俺はがくがくと揺さぶられ、わけがわからないまま……おそらく、絶頂を迎えたのだろうと思う。
 頭は眩んでいたし、思考はまとまらなかったし、自分自身が今、どうなっているのかさえよくわからず、何より混乱しつくしていた。
 ロディスは俺の腹の奥深くへと魔力をどくどくと注ぎこんだ。
 それはもう、これでもかというぐらいに大量に。
 ロディスによる強引な交わりは、そのまま俺が意識を失くすまで……――否、もしかしたら意識を失くした後も、一方的に続けられたのだった。
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