【完結】可愛げがないと糾弾されましたが婚約者にはそこが可愛いと言われたので問題ございません!


「お前のような可愛げのない女など、王太子妃には相応しくないっ!」

卒業記念パーティという晴れの舞台で、私にそんなことを言って糾弾してきたのは、何故か留学してきている隣国の王太子だった。
そもそも、私が婚約しているのは王太子は王太子でも彼ではない。
いったいなぜ彼にそんなことを言われなければならないのか。
彼はいったいどんな立場で私にそんなことを言っているのか。
我が国の王太子の婚約者事情にまで、彼は口出しする権利など何処にもないはずなのに……――たとえ私が実際に、婚約者たる我が国の王太子に嫌われているとしても。

口惜しさとやるせなさ、何より驚きに言葉を失くした私を救ってくれたのは、他でもない、私のことを嫌っているとばかり思っていた私の婚約者なのだった。

「可愛げがないなどと何を言っているんだ。ラーファは誰よりも可愛いだろう? お前には可愛げがなく見えるかもしれないが、そこが可愛いんだ」




主人公ラーファは、婚約者から嫌われていた。
だけど自分たちの婚約には政略的な意味がある。
何よりそれでもラーファは婚約者のことが好きで。
だけどある日、ラーファは婚約者と友人である隣国の王太子が話しているのを偶然にも耳にしてしまう。
話題は自分のこと。隣国の王太子が、ラーファの噂について話していた。
それを婚約者が「不愉快だ」と遮っていて。
自分は話題に出ているだけでも不愉快だと思われるぐらいに嫌われていた。
ショックを受けたラーファには、だけどどうすることもできなかった。
王妃教育に従って毅然とした態度を保つこと以外には。
たとえそんな所が可愛げがないだとか言われても。


とかいう、タイトル通りのお話です。
よくある婚約破棄物の皮をかぶった、少し違うお話。に出来ればいいなぁと思います。
婚約破棄はされませんし、あまり何も起こりませんし、出来るだけ短く済ませるつもりです。

・世界観はいつもの。
・だけど、魔法がある異世界、ぐらいのふわっとした認識でok!
・努力を見せない強がり主人公と、実はそんな主人公が可愛くて仕方がないと思っていた婚約者です。
・ざまぁっぽいのは隣国王太子に対してなどになります。
・更新はゆっくり目かもしれません。
24h.ポイント 14pt
187
小説 31,114 位 / 197,777件 恋愛 13,519 位 / 58,249件

あなたにおすすめの小説

悔しいでしょう?

藍田ひびき
恋愛
「済まないが、君を愛することはできない」 結婚式の夜、セリーヌは夫であるシルヴァン・ロージェル伯爵令息からそう告げられた。 メロディ・ダルトワ元男爵令嬢――王太子を篭絡し、婚約破棄騒動を引き起こした美貌の令嬢を、シルヴァンは未だに想っていたのだ。 セリーヌは夫の身勝手な言い分を認める代わりに、とある願い事をするが…? 婚約破棄騒動に巻き込まれた女性が、ちょっとした仕返しをする話。 ※ なろうにも投稿しています。

愛する夫が目の前で別の女性と恋に落ちました。

ましゅぺちーの
恋愛
伯爵令嬢のアンジェは公爵家の嫡男であるアランに嫁いだ。 子はなかなかできなかったが、それでも仲の良い夫婦だった。 ――彼女が現れるまでは。 二人が結婚して五年を迎えた記念パーティーでアランは若く美しい令嬢と恋に落ちてしまう。 それからアランは変わり、何かと彼女のことを優先するようになり……

あなたに言われても心に響きません!

風見ゆうみ
恋愛
母の連れ子だった私、リリーノは幼い頃は伯爵である継父に可愛がってもらっていた。 継父と母の間に子供が生まれてからは、私への態度は一変し、母が亡くなってからは「生きている価値がない」と言われてきた。 婚約者と出席した第二王子の誕生日パーティーで、王子と公爵令嬢の婚約の解消が発表される。 涙する公爵令嬢を見た男性たちは、自分の婚約者に婚約破棄を宣言し、公爵令嬢に求婚しはじめる。 その男性の中に私の婚約者もいた。ちょ、ちょっと待って! 婚約破棄されると、私家から追い出されちゃうんですけど!? 案の定追い出された私は、新しい地で生活を始める。その頃、私を追い出した父や追い出された私を嘲笑っていた人たちは、私の隠していた力を知り慌て始め――

【完結】このままずっと、気付かないで

遥瀬 ひな
恋愛
オフィリアはギルバートの婚約者だ。そう、生まれた時からずっと。 なのに今、その婚約を解消して欲しいと言われている。他でもないギルバート本人から、なんの前触れもなく突然に。 「すまない、オフィリア。」 「畏まりました、王太子殿下。」 そう答えるしかない、わたくし。それ以外の答えなど求められてはいないと分かっているから。 ♪たくさんの、いいね❤️やエール🎉ありがとうございました♪

私のことはお気になさらず

みおな
恋愛
 侯爵令嬢のティアは、婚約者である公爵家の嫡男ケレスが幼馴染である伯爵令嬢と今日も仲睦まじくしているのを見て決意した。  そんなに彼女が好きなのなら、お二人が婚約すればよろしいのよ。  私のことはお気になさらず。

政略結婚で蔑ろにされていた私の前に開けた新たな人生

拓海のり
恋愛
政略結婚の夫には愛人がいて、私は離れに追い払われ蔑ろにされていた。ある日母親の死亡通知の手紙が来て――。5000字足らずのショートショートです。他サイトにも投稿しています。

君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました

結城芙由奈@コミカライズ2巻5/29発売
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】 ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る―― ※他サイトでも投稿中

婚約破棄された公爵令嬢は心を閉ざして生きていく

お面屋 おいど
恋愛
「アメリアには申し訳ないが…婚約を破棄させてほしい」 私はグランシエール公爵家の令嬢、アメリア・グランシエール。 決して誰かを恨んだり、憎んだりしてはいけない。 苦しみを胸の奥に閉じ込めて生きるアメリアの前に、元婚約者の従兄、レオナールが現れる。 「俺は、アメリアの味方だ」 「では、残された私は何のためにいるのですか!?」