18 / 148
第一章・リーファ視点
*1-17・初めての触れ合い⑥
しおりを挟むお腹の中が、義兄上でいっぱいになる。
その衝撃をなんと言えばいいだろうか。
満たされたと思った。
これを求めていたのだと、そう、思った。
「あっ、あ、ぁ、あ、ぁあぁぁぁぁぁあああ……」
ずずずずず、義兄上が僕のお腹の中を擦ると、声が震え、時折引いたり、押し込んだりを繰り返しながら、奥へ、奥へと入り込む衝撃に、僕はずっと開きっぱなしの口から、ひっきりなしに声を上げることとなった。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
ぐ、ぐ、ぐ、ぐ。腹の奥を押される度に、息と一緒に声が出て、頭の芯が惚けていく。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
わけがわからない、だけど、気持ちいいことだけがわかる。
だってお腹の中を、義兄上が満たしていて、それに僕はやっとだと、そう感じているのである。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
ぐ、ぐ、ぐ、ぐと何度も押し込められながら、ほどなくして義兄上は、突き当りのような場所に辿り着いたらしかった。
奥だ。お腹の奥。きっともうそれ以上は入らないというぐらい奥に、義兄上がいて、その奥を突かれる度、びりびりとした快感が僕を襲う。
それよりももっと浅いところにも、どうやら気持ちのいいところはあるようなのだけれど、その場所は義兄上の象徴がとても大きい所為で、義兄上がお腹の中にあるというだけでずっと刺激されていて、その上で更に奥まで突かれると、僕はもうわけがわからなかった。
だって気持ちいい、気持ちよくて堪らない。
きっとこれまで生きていた中で、初めて感じている気持ちよさだ。
「あっ、あっ、あっ、ぁあっ!」
ず、ず、ず、ず、ずりゅん。リズムよく、出したり入れたり、時折勢い良く突かれると、僕の声はひときわ高くなった。
その上、義兄上の先端からはどうも魔力が漏れてでもいるのか、それとも漏れているのは体液なのか、温かさまでもが伝わってくる。
お腹の中が義兄上の魔力でいっぱいになって、成りはじめたばかりの子供も、とても喜んでいるように感じられた。
「あっ、あっ、あっ、あっ、」
だけどもっと、もっととも思う。足りない。これじゃ足りない。もっとたくさん、もっと奥まで。もっと、もっと、もっと!
義兄上はもう僕のお腹の奥の奥、これ以上は入らないというほど深くにまで入ってくれているというのに、どうして僕はまだ足りないと思うのだろう。わからない。
だけどまだだとそう思う、まだ足りない、まだ奥がある、もっと、その奥へと。だから。
「ぁっ、あっ、あっ、ぁ、ぁに、ぅえぇ……! もっと、ぉくぅ……!」
ねだる僕にははと義兄上が笑う振動が伝わってくる。
そんな微かな刺激さえも気持ちいい。
「ぁあっ……!」
喘ぐ僕に、義兄上は。
「本当に……リーファは欲張りだね」
そう言って、いい子だと僕の腰を、改めて掴み直したのだった。
19
お気に入りに追加
1,571
あなたにおすすめの小説

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
博愛主義の成れの果て
135
BL
子宮持ちで子供が産める侯爵家嫡男の俺の婚約者は、博愛主義者だ。
俺と同じように子宮持ちの令息にだって優しくしてしまう男。
そんな婚約を白紙にしたところ、元婚約者がおかしくなりはじめた……。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
リクエストの更新が終わったら、舞踏会編をはじめる予定ですー!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる