17 / 148
第一章・リーファ視点
*1-16・初めての触れ合い⑤
しおりを挟むだってちょっとだけ満たされた感じがする。
本当にちょっとだけだから、全然足りないけど、もう少しだけなら、我慢できるかもしれない。だから。
「義兄上ぇ……はゃくぅ……!」
促すようにねだると、義兄上はちょっとだけ笑って。
「はは。わかっているよ、リーファ。大切に慣らすから、もう少しだけ我慢してね。せめて傷ついたりしないようにしないといけないからね」
優しい声音でそう宥めてくれたので、僕は必死に頷いた。
傷つかないように慣らさないといけないというのなら、早くしてほしい。早く、早く。
気持ちが焦る。
義兄上は焦らすつもりなんて元からなかったのだろう、ちゃんと指をすぐに僕のお尻の穴に差し込んでくれて、さっき注がれた義兄上の体液で濡れた僕のお尻を、広げるようにかき回した。
「ぁっ! ぁあっ!」
ぐちゅぐちゅと湿った音がして、義兄上の長くて男らしく、節の目立つ指をいきなり入れられた僕のお尻は、だけど痛みなんて全く感じず、それどころか、今まで何度も義兄上の指を受け入れてでも来たかのように、喜んでぎゅむぎゅむと飲み込んでいる。
義兄上の指が、僕のお腹の中、さっき注がれた義兄上の体液を刷り込みでもするかのように内壁を擦る度に、僕の背筋にはびりびりとした快感が走り抜けた。
「ぁっ、ぁっ、ぁっ」
なにこれなにこれなにこれー?気持ちいい気持ちいい気持ちいい。
「ぐちゅぐちゅ、いいよぉ……! ぁあっ!」
きっと義兄上が指先にも魔力を纏わせてくれているからだ。だから、少しだけだけれど、今だって義兄上の魔力が流れ込んできているし、指で擦られる刺激が、余計に気持ちよく感じられているのだと思った。
いつの間にか僕のお腹の中をかき回す義兄上の指は増えていて、ちゃんと僕が望んでいるように、早急に広がるようにしてくれているみたいだった。
だって義兄上が指をくいっと広げたりするからだと思う、たまにお尻の入り口の辺りに、空気が入ったみたいな感じがして、ひやってするんだ。
それもやっぱり気持ちよくて。でも、それでも足りなくて。
「あっ、あっ、あっ、あにぅえぇ……っ! ぁにうぇえっ!」
回らない舌で名を呼ぶと、ようやく納得できるぐらいに、僕のお尻を広げられたのか、義兄上がちゅぶと指を全部抜き出した。
「ぁっ……」
きっと今、僕のお尻の穴は、さっきの比じゃないぐらいぱくぱくしている。物足りない、もっと頂戴っていうみたいに。
それをきっとわかってくれているのだろう義兄上は、改めて僕のお尻の穴に義兄上の硬く勃ち上がったままの象徴を押し当てて下さって。
ぐぐっと、腰を推し進められると、狭い所をこじ開けられているような衝撃が、僕にこれでもかと圧し掛かってきたのだった。
19
お気に入りに追加
1,571
あなたにおすすめの小説

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
博愛主義の成れの果て
135
BL
子宮持ちで子供が産める侯爵家嫡男の俺の婚約者は、博愛主義者だ。
俺と同じように子宮持ちの令息にだって優しくしてしまう男。
そんな婚約を白紙にしたところ、元婚約者がおかしくなりはじめた……。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
リクエストの更新が終わったら、舞踏会編をはじめる予定ですー!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる