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第一章・リーファ視点
*1-14・初めての触れ合い③
しおりを挟むどきどきした。
熱くて硬くて、今にも体液や魔力を滴らせそうな義兄上の熱を思う。
太腿なんかじゃなくて、どうせならそれはお腹に欲しかった。
だって疼いている。
出来たばかりの子供が、魔力が欲しいと、お腹が空いたと鳴いているみたいだ。
魔力が欲しいのは僕も同じ。
とても近くにある義兄上のお顔を見つめた。欲しいのだと眼差しで求めると、やっぱり僕を見つめていた義兄上の目がやんわりと撓んで、
「んっ、んんっ、ぁっ!」
唇が放された途端、僕の喉からは何処か塗れたような声が上がる。
義兄上が僕の体の位置と、義兄上自身のそれとを調整して、僕の両足を大きく開かせ、両腕に掛けた上で、頼りない僕の腰を掴んだ。
僕は下肢を見下ろした。
硬く反り返ったいつも通りの義兄上の象徴が見える。
でもいつもとは違って、それが今から僕のお腹の中へと入ってくるのだ。
知らないうちに息が荒くなって、妙な興奮に包まれていく。
僕のお尻の穴が、はくはくと物欲しげにきっとひくついているんだろうってことが自分でもわかった。
だって欲しい、欲しいんだ、魔力が欲しい。
足りないんだよ。義兄上。
真っ赤な顔で興奮しているだろう僕を眺めて、義兄上は少しだけ困った顔になって、宥めるように僕の顔に何度も唇を押し付けてきた。
「ぁっ、義兄上ぇ……!」
ねだるような僕の声に笑って、でも義兄上の熱はにゅるんと僕の幼い象徴を押すように触れるばかり。
そこじゃない、そこじゃないのに。
足を物凄く広げられた僕は今、義兄上を受け入れるお尻の穴だって、義兄上にとってもよく見える格好になっているはずなのに。
ひくつく僕のお尻の穴に、どうして義兄上は触れてくれないの?
お腹が疼いて仕方ないのに。どうして。
今の僕は、まるで物凄く欲しい好物を目の前にぶら下げられていながら、決してそれを口に出来ないでいる獣か何かになったみたいだった。
もどかしさに悲しくなってくる。
「義兄上ぇ……」
ひくりとしゃくり上げ始めたからだろうか、義兄上が優しい声で僕を宥めた。
「ああ、リーファ、そんなに煽らないでくれ。私はリーファを大切にしたいんだ。私にリーファを大切にさせて欲しい」
大切に。
義兄上がそう思って下さっていることは、とっても嬉しかった。
でも、今の僕にはそんなの、焦らされているようにしか思えない。
義兄上が気にしているのはきっと、僕のお尻の穴が、誰も受け入れたことがないはずだからだ。
否、子供が出来ている以上、もしかしたら誰か、あるいは何かを入れられたことがあるのかもしれないけれども、そんなの一度だって僕の記憶にはない。
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