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朝食でのイレギュラー
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だが、迂闊に話しかけるのはよした方がいい。
まだその3人がこちらの味方と確定したわけではない。
ただ少しの良心を感じただけだ。
そして私はこの作戦のために試してみたいことがある。
今日のところは一旦寝ることにしよう。
次の日
パンッパンパンッ!
「!!?」
いつものようにマリアのおもちゃの銃で起こされる。
そしていつものように飽きたらマリアはどこかに去っていく。
そして朝食が運ばれる。
まずは執事を確認。
眼鏡をかけている。
体の大きい男性ではないとわかり私は安心する。そして運んでいるのは、ベーコンサラダだ。
素材一つ一つが多いのでちょうどいい。
私は受け取った瞬間、サラダを派手にぶちまけた。
「アノン様、今片付けいたします。」
すると眼鏡をかけた執事は丁寧にレタスを拾い始めた。
完璧だ。私は心の中でガッツポーズをする。
おそらくマリア側なら拾わずにすぐさま帰っていくだろう。
これは良心がある証拠だ。
そして拾うことによっていつもは数秒のチャンスしかないが、今は時間もかなりある。
長い時間執事がいてもこぼしたものを片付けていたからと、言い訳もできる。
どうしようか、今言ってみるべきか。
もし、今後二度とこの人が来なかったらいつチャンスがあるか、わからない。
ここは声をかけよう。
そして私が声をかけようとしたその時、
「ここから出たいですよね?」
「え?」
まだその3人がこちらの味方と確定したわけではない。
ただ少しの良心を感じただけだ。
そして私はこの作戦のために試してみたいことがある。
今日のところは一旦寝ることにしよう。
次の日
パンッパンパンッ!
「!!?」
いつものようにマリアのおもちゃの銃で起こされる。
そしていつものように飽きたらマリアはどこかに去っていく。
そして朝食が運ばれる。
まずは執事を確認。
眼鏡をかけている。
体の大きい男性ではないとわかり私は安心する。そして運んでいるのは、ベーコンサラダだ。
素材一つ一つが多いのでちょうどいい。
私は受け取った瞬間、サラダを派手にぶちまけた。
「アノン様、今片付けいたします。」
すると眼鏡をかけた執事は丁寧にレタスを拾い始めた。
完璧だ。私は心の中でガッツポーズをする。
おそらくマリア側なら拾わずにすぐさま帰っていくだろう。
これは良心がある証拠だ。
そして拾うことによっていつもは数秒のチャンスしかないが、今は時間もかなりある。
長い時間執事がいてもこぼしたものを片付けていたからと、言い訳もできる。
どうしようか、今言ってみるべきか。
もし、今後二度とこの人が来なかったらいつチャンスがあるか、わからない。
ここは声をかけよう。
そして私が声をかけようとしたその時、
「ここから出たいですよね?」
「え?」
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