217 / 317
75.悪友の到着
3
しおりを挟む
「そう言えばシュロと一緒に行ってたんだっけ?」
「ああ。帰りに本屋に寄るって言うから先に帰ってきた」
「そうなのね。じゃぁ本棚の本も増えそうね。楽しみだわ」
シュロはソンシティヴュの本に興味がある様でよく買ってくるのだ
そして読み終えると当然のようにみんなの本棚に並べていく
「…クロキュス」
「ん?」
「お前何か…すごい嫁さん貰ったな?」
「ああ、日々規格外さに驚かされてる。おかげで退屈はしないな」
「…決めた。俺も冒険者するわ。人一倍食う分は食材で払えばいいんだろう?」
フロックスは心得たとばかりにそう言ってきた
「ここには迷宮狂いが3人いますからよかったらご一緒にどうぞ」
「3人?」
「ダビアとマロニエ、あと俺のいとこ」
「お前のいとこって…」
「王族。でも俺と一緒で継承権は放棄して今は冒険者だ。ちなみにSランク」
「マジか。それは楽しみだな」
どうやら迷宮狂いが1人増えたようだ
「お前はゆっくり考えればいい。金が足りなければ俺が出してやる」
少し困惑したロリエにカトリックが声をかける
「ありがと兄さん。甘えさせてもらうね。当分は大丈夫だと思うけど」
「その事なんだけど、もうすぐ騎士団の宿舎が完成する。希望するならそこの手伝いに推薦するぞ」
「いいんですか?」
「ああ。ちなみに住み込みだ。料理人や手伝いに関しては両国から取りたいと言ってたから丁度いいだろ」
騎士に身内がいるなら安心して働けるだろう
「それ、俺も入れますか?」
「騎士だから当然だろ。元々頭数に入ってる」
ロキが当然のように言ったのを見て宿がわりに提供した理由が初めてわかった
家族がいないと聞いている精鋭が誰かを連れてきたとしても、同じようにそっちに推薦するつもりなのだろう
突然3人もなんてロキにしたらありえないことだと思ったけど2人が一時的だとわかっていたからの提案だったのだろう
「オリビエおやつー」
リラが飛び込んできたのを見て時計を確認すると3時を回ったところだった
「お、無事到着したか」
コルザを肩車したダビアが入ってくるなりそう言った
「…本当にダビアが子守してる」
「うっせ。意外と楽しいんだぞ?騎士を相手にするより疲れるけどな」
「そうそう。予想外の行動ばっかだからなー。おかげで体力づくりにはなる」
マロニエも苦笑しながら言う
「みんな、今日から一緒に住む人達よ。フロックスにカトリックとロリエ」
「僕コルザ」
「ロベリだよ!」
「リラ!」
3人は我先にと名乗りながらも目線はショーケースに向いている
「ふふ…よろしくね」
ロリエが言うとリラはロリエの膝によじ登ろうとする
「抱き上げても大丈夫?」
「大丈夫よ」
応えると嬉しそうに膝にのせていた
コルザとロベリはデザートを選ぶと外に持って行く
サンドイッチを食べ終えたマロニエがその後を追う
「リラはプリンでいいの?」
「うん。プリン!」
それ以外にあり得ないとでも言うように肯定した
目の前に置いてやると嬉しそうに夢中で食べていた
もちろんロリエの膝の上で
その後もジョン達が入れ替わり立ち代わり食べに来たり、お客さんが来たりととても賑やかな時間になった
それから数日の間に精鋭達も到着して騎士団に迎えられていた
先に来ていた特攻の4人と再会したこともあり、上手くなじむことが出来たようだ
「ああ。帰りに本屋に寄るって言うから先に帰ってきた」
「そうなのね。じゃぁ本棚の本も増えそうね。楽しみだわ」
シュロはソンシティヴュの本に興味がある様でよく買ってくるのだ
そして読み終えると当然のようにみんなの本棚に並べていく
「…クロキュス」
「ん?」
「お前何か…すごい嫁さん貰ったな?」
「ああ、日々規格外さに驚かされてる。おかげで退屈はしないな」
「…決めた。俺も冒険者するわ。人一倍食う分は食材で払えばいいんだろう?」
フロックスは心得たとばかりにそう言ってきた
「ここには迷宮狂いが3人いますからよかったらご一緒にどうぞ」
「3人?」
「ダビアとマロニエ、あと俺のいとこ」
「お前のいとこって…」
「王族。でも俺と一緒で継承権は放棄して今は冒険者だ。ちなみにSランク」
「マジか。それは楽しみだな」
どうやら迷宮狂いが1人増えたようだ
「お前はゆっくり考えればいい。金が足りなければ俺が出してやる」
少し困惑したロリエにカトリックが声をかける
「ありがと兄さん。甘えさせてもらうね。当分は大丈夫だと思うけど」
「その事なんだけど、もうすぐ騎士団の宿舎が完成する。希望するならそこの手伝いに推薦するぞ」
「いいんですか?」
「ああ。ちなみに住み込みだ。料理人や手伝いに関しては両国から取りたいと言ってたから丁度いいだろ」
騎士に身内がいるなら安心して働けるだろう
「それ、俺も入れますか?」
「騎士だから当然だろ。元々頭数に入ってる」
ロキが当然のように言ったのを見て宿がわりに提供した理由が初めてわかった
家族がいないと聞いている精鋭が誰かを連れてきたとしても、同じようにそっちに推薦するつもりなのだろう
突然3人もなんてロキにしたらありえないことだと思ったけど2人が一時的だとわかっていたからの提案だったのだろう
「オリビエおやつー」
リラが飛び込んできたのを見て時計を確認すると3時を回ったところだった
「お、無事到着したか」
コルザを肩車したダビアが入ってくるなりそう言った
「…本当にダビアが子守してる」
「うっせ。意外と楽しいんだぞ?騎士を相手にするより疲れるけどな」
「そうそう。予想外の行動ばっかだからなー。おかげで体力づくりにはなる」
マロニエも苦笑しながら言う
「みんな、今日から一緒に住む人達よ。フロックスにカトリックとロリエ」
「僕コルザ」
「ロベリだよ!」
「リラ!」
3人は我先にと名乗りながらも目線はショーケースに向いている
「ふふ…よろしくね」
ロリエが言うとリラはロリエの膝によじ登ろうとする
「抱き上げても大丈夫?」
「大丈夫よ」
応えると嬉しそうに膝にのせていた
コルザとロベリはデザートを選ぶと外に持って行く
サンドイッチを食べ終えたマロニエがその後を追う
「リラはプリンでいいの?」
「うん。プリン!」
それ以外にあり得ないとでも言うように肯定した
目の前に置いてやると嬉しそうに夢中で食べていた
もちろんロリエの膝の上で
その後もジョン達が入れ替わり立ち代わり食べに来たり、お客さんが来たりととても賑やかな時間になった
それから数日の間に精鋭達も到着して騎士団に迎えられていた
先に来ていた特攻の4人と再会したこともあり、上手くなじむことが出来たようだ
31
お気に入りに追加
592
あなたにおすすめの小説
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
継母の心得 〜 番外編 〜
トール
恋愛
継母の心得の番外編のみを投稿しています。
【本編第一部完結済、2023/10/1〜第二部スタート☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定】
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる