190 / 317
62.薬草
1
しおりを挟む
ここにきて私は薬草の本を片っ端から読んでいた
それ以外にも、オリゴンとブラシュと共に意見を出し合う時間が増えている
元の世界と同じ部分もあれば全く違う部分もあるのでかなり楽しい
「何か面白い事書いてたか?」
本を閉じたとたん尋ねられる
顔を上げるとロキが自分の読んでいる本を開いたままこっちを見ていた
「そうだね…ちょっと試してみたいことは出てきたかな」
「試してみたいこと?」
「薬草を使ったお茶やお酒を造ってみようと思って」
「薬草を?」
「そう。元の世界では飲んでたのよね。同じ薬草もあるし、今育ててもらってるのでも使えそうなのがあるから」
「へぇ…酒は面白そうだな」
どうやら興味を持ったらしい
まぁロキはお酒第すくだからね
「言うと思った。でもお酒はすぐには飲めないよ。しばらく漬け込むから」
「どれくらい?」
「3か月~6か月かな」
「そんなにかかるのか?」
すぐに飲めるものだと思っていたロキはかなり驚いているようだ
「エイジングが上手い事使えればひょっとしたらその期間は短くなるかもしれないけど、煮込むのには使ったことがあっても熟成させるのには使ったことないんだよね…」
「…無理に短くする必要はないな」
「だよね」
2人笑いあう
「あ、でも薬草を乾燥させるときは魔法使うけどね」
「乾燥させてどうすんだ?」
「乾燥させたのを砕いてお茶にするの。何種類かブレンドしてもいいし、そのままではちみつとか混ぜるのも有かなぁ?」
「へぇ…あんまイメージ出来ねぇな」
想像してみたものの無理だったらしい
しきりに首を傾げている
「あとはちょっとした薬も作れるかなーって」
「薬って…薬師が泣くぞ?」
「そんな大層なものじゃなくて…虫刺されのかゆみ止めとか軟膏とかそういうのね」
「あぁ、薬師に頼むほどじゃないけど地味にありがたい系か」
何とも上手い事言うもんだ
「そういうの、携帯用の商品として売り出せるんじゃないか?」
「まぁ…できなくはないと思うけど?」
「オリゴンに言ってやれば?冒険者に喜ばれるしあいつらの小遣い稼ぎにもなんじゃねぇの?」
オリゴンとブラシュはギルドとも連携して薬師として活動はしているものの安定した収入とは程遠い
屋敷の畑で自分たちの薬草を増やしてはいるもののそれが直接収入になるかというと難しく、結局薬師としての仕事でしか稼げないのが現状だ
「入れ物とかは考えなきゃだけどいいかもしれないね」
「香辛料がドロップされるときのケースなんて丁度いいんじゃねぇの?お前大量にあるだろ」
「そういえば…あれ蓋つきだし軽いか。何かに使えるかもって全部置いてあるんだよね。あとでオリゴンに言ってみよう。私はお茶とお酒の方がメインだしそういう意味でも丁度いいかもね」
「俺は酒だけでいいけどな」
ボソッと言うロキに苦笑する
お酒好きなのは知ってるけどね
とりあえずお茶よりも先にお酒の準備をしようと心の中で決めた
それ以外にも、オリゴンとブラシュと共に意見を出し合う時間が増えている
元の世界と同じ部分もあれば全く違う部分もあるのでかなり楽しい
「何か面白い事書いてたか?」
本を閉じたとたん尋ねられる
顔を上げるとロキが自分の読んでいる本を開いたままこっちを見ていた
「そうだね…ちょっと試してみたいことは出てきたかな」
「試してみたいこと?」
「薬草を使ったお茶やお酒を造ってみようと思って」
「薬草を?」
「そう。元の世界では飲んでたのよね。同じ薬草もあるし、今育ててもらってるのでも使えそうなのがあるから」
「へぇ…酒は面白そうだな」
どうやら興味を持ったらしい
まぁロキはお酒第すくだからね
「言うと思った。でもお酒はすぐには飲めないよ。しばらく漬け込むから」
「どれくらい?」
「3か月~6か月かな」
「そんなにかかるのか?」
すぐに飲めるものだと思っていたロキはかなり驚いているようだ
「エイジングが上手い事使えればひょっとしたらその期間は短くなるかもしれないけど、煮込むのには使ったことがあっても熟成させるのには使ったことないんだよね…」
「…無理に短くする必要はないな」
「だよね」
2人笑いあう
「あ、でも薬草を乾燥させるときは魔法使うけどね」
「乾燥させてどうすんだ?」
「乾燥させたのを砕いてお茶にするの。何種類かブレンドしてもいいし、そのままではちみつとか混ぜるのも有かなぁ?」
「へぇ…あんまイメージ出来ねぇな」
想像してみたものの無理だったらしい
しきりに首を傾げている
「あとはちょっとした薬も作れるかなーって」
「薬って…薬師が泣くぞ?」
「そんな大層なものじゃなくて…虫刺されのかゆみ止めとか軟膏とかそういうのね」
「あぁ、薬師に頼むほどじゃないけど地味にありがたい系か」
何とも上手い事言うもんだ
「そういうの、携帯用の商品として売り出せるんじゃないか?」
「まぁ…できなくはないと思うけど?」
「オリゴンに言ってやれば?冒険者に喜ばれるしあいつらの小遣い稼ぎにもなんじゃねぇの?」
オリゴンとブラシュはギルドとも連携して薬師として活動はしているものの安定した収入とは程遠い
屋敷の畑で自分たちの薬草を増やしてはいるもののそれが直接収入になるかというと難しく、結局薬師としての仕事でしか稼げないのが現状だ
「入れ物とかは考えなきゃだけどいいかもしれないね」
「香辛料がドロップされるときのケースなんて丁度いいんじゃねぇの?お前大量にあるだろ」
「そういえば…あれ蓋つきだし軽いか。何かに使えるかもって全部置いてあるんだよね。あとでオリゴンに言ってみよう。私はお茶とお酒の方がメインだしそういう意味でも丁度いいかもね」
「俺は酒だけでいいけどな」
ボソッと言うロキに苦笑する
お酒好きなのは知ってるけどね
とりあえずお茶よりも先にお酒の準備をしようと心の中で決めた
32
お気に入りに追加
595
あなたにおすすめの小説
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!
naturalsoft
ファンタジー
『※タイトル変更するかも知れません』
シオン・バーニングハート公爵令嬢は、婚約破棄され辺境へと追放される。
そして失意の中、悲壮感漂う雰囲気で馬車で向かって─
「うふふ、計画通りですわ♪」
いなかった。
これは悪役令嬢として目覚めた転生少女が無駄に能天気で、好きな絵を描いていたら周囲がとんでもない事になっていったファンタジー(コメディ)小説である!
最初は幼少期から始まります。婚約破棄は後からの話になります。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

無能だとクビになったメイドですが、今は王宮で筆頭メイドをしています
如月ぐるぐる
恋愛
「お前の様な役立たずは首だ! さっさと出て行け!」
何年も仕えていた男爵家を追い出され、途方に暮れるシルヴィア。
しかし街の人々はシルビアを優しく受け入れ、宿屋で住み込みで働く事になる。
様々な理由により職を転々とするが、ある日、男爵家は爵位剥奪となり、近隣の子爵家の代理人が統治する事になる。
この地域に詳しく、元男爵家に仕えていた事もあり、代理人がシルヴィアに協力を求めて来たのだが……
男爵メイドから王宮筆頭メイドになるシルビアの物語が、今始まった。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中

俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?
八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ
『壽命 懸(じゅみょう かける)』
しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。
だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。
異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる