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8.晩餐

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2人でロビーに向かうとジョンとウー、3人の子供の中で一番大きな男の子が荷台から荷物を降ろしていた

「あの、ジョンが私達もここに住まわせてもらえると…仕事も…」
私達に気付いた女性が戸惑いながらそう言った
その目には不安と戸惑いが見て取れた

「ええ。私はオリビア・グラヨール。今日からこの屋敷の持ち主になりました。彼はクロキュス・トゥルネソル。ここで一緒に暮らします」
とりあえず自己紹介をする
ロキは軽く会釈をする程度だけど…

「あ、カメリア・オーチデです。この子たちは上からコルザ7歳、ロベリ5歳、リラ3歳です。よろしくお願いします」
「「お願いします」」
コルザとロベリが揃って頭を下げる

「まぁ偉いわね?」
思わずそう言うと2人は嬉しそうに笑いながら顔を見合わせていた
褒められたことが嬉しいというのに加えてそのことに驚いている感じだろうか?
母親の仕事についてきていれば友達と遊ぶ機会も、他の人と関わる機会も少ないのかもしれない

「部屋は後で案内しましょう。しばらくここに荷物を置いてても誰も困らないから」
「でも…」
カメリアは申し訳なさそうな顔をした

「外は寒かったでしょう?先にみんなでお食事にしましょう」
「ご飯?ボクのもあるの?」
ロベリのそう問いかける顔からは期待がにじみ出ていた

「もちろんよ。これからは皆で一緒に食べましょう」
「あの、本当によろしいのですか?私に加えて子供とは言え3人も…」
「ええ。料理は私の趣味みたいなものだし、食事は大勢で食べたほうがおいしいでしょう?さぁこっちよ」
ためらうカメリアを説得するよりも子供たちを促せば嫌でもついてくるだろう
そう思い子供たちと歩き出すとリラを抱き上げたままついてきた

「うわぁ…」
テーブルに並んだ料理を見てコルザとロベリが目を丸くしている
「見たことないのが並んでる」
ウーがボソッと呟いた

皆が席に着いたのを確認してからロキにしたのと同じ簡単な説明をする
シチューと取り皿をそれぞれの前に置けば準備は完了だ

「みんながどんなものをどれだけ食べるかわからなかったから大皿に盛ったの。必要な分だけ取り皿に取りながら食べてね」
「「いただきます」」
「ます」
コルザとロベリに続いてリラが言う

ジョンとウーもとりあえず一口分ずつ取り分けている
カメリアは興味津々という感じで口に運んでいた

「母さん肉団子もっと欲しい」
そう言ったのはロベリだ
コルザは自分で取り分けている為早く入れてとせがんでいる

「ロベリ、焦らなくてもまだいっぱいあるから大丈夫よ」
「分かってるけどぉ…」
どうやらそういう問題ではないらしい

ジョンはソテー、ウーはフリッターが気に入ったようで大量にお皿に取っていた
私としては気に入ってもらえたようでホッとした
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