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10.居場所
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朝一で採取依頼を完了してしまった私は町をぶらぶらしていた
「サラサちゃんじゃない」
そう声をかけてきたのはナターシャさんだ
「ナターシャさんこんにちは。今日の依頼は大丈夫なんですか?」
「もう終わったわ。カルムとトータは迷宮に行ったけどね」
「アランさんは?」
「アランは家の用事があるっていうから一緒に戻ってきたの。町に戻るなり走って行ったわ」
そういえばアランさんの家族は仲がいいと聞いたことがある
「サラサちゃんが一人だなんて珍しいんじゃない?」
「最近依頼の後は町で待ち合わせしてるの。家まで結構遠いから」
「あぁ、そういうこと?」
納得したように頷く
「あれでまさかの過保護だしね…3時間の道のりを一人で歩かせるはずないか」
「まぁ…そういう感じです」
苦笑交じりに頷いた
「家でもべったりなんでしょ?」
「べったりって…確かに否定はできないですけど…」
「…私たちの前でもかなりのものだけど、あれでも大分抑えてるんでしょう?」
「…はい」
何となく居たたまれない…
「まぁ、私たちも人のこと言えないし、それが特別なことだとも思わないけど…」
ナターシャさんはそう言って辺りを見回した
同じように見回すといろんな場所で仲睦まじいカップルが見て取れる
キスしたり抱き合ったりなどは軽い方かもしれない
「依頼の後は昂ってたりもするからねー」
路地裏の薄暗い方に目を向けてナターシャさんが言う
その先では半裸の女性が見て取れる
それですらたいして珍しくもなく、私も既に見慣れた光景となっている
「でもまさかレイがねぇ…」
ニヤニヤ笑うナターシャさんを恨めしそうに見てしまう
「本当、サラサちゃんも大変ねぇ?抱きつぶされないように気をつけなさいよ」
「な…ナターシャさん?!」
慌てる私を見てナターシャさんが笑い出した
「キスマーク必死で隠してるの見てればイヤでもわかるわよ。それにサラサちゃん、最近すごくきれいになったもの。身も心も満たされてるなら当然よね」
本当にナターシャさんは容赦ない…
カルムさんとナターシャさんは人前だろうと関係なく、濃厚なラブシーンを披露しているだけに平気なのかもしれないけど、私は町中でこんな話をされると流石に恥ずかしすぎる
「ねぇ、良かったら一緒にお茶しない?」
このまま通りのど真ん中でからかわれ続けるよりはマシかと同意し、いつものカフェに入ることにした
「それにしてもレイの変わりようは見てて楽しいわね」
「えー」
「あの子、私はカルムの嫁だから別みたいだけど女を嫌ってるからね」
「それは前に聞いたことがあります」
「でしょう?だから前にサラサちゃんが家出した時なんてもうすごかったんだから」
ナターシャさんの中ではあれは家出になってるのか…
「超お買得物件のくせに誰にもなびかなかったレイがアタフタしてたんだから目を疑ったわよ?」
「…でも女の人とかかわらなかったわけじゃないじゃない?」
以前レイに嫉妬したことを思い出す
「まぁね。でも相手はそういう仕事の子かよそを拠点とした冒険者だけよ。しかも同じ相手に二度目は無し。完全にただの性欲処理だってカルムが呆れてたわ。」
そこまでナターシャさんが知ってることに驚いた
しかも結構な言われようである
「クスッ…安心した?」
「!」
からかうような問いかけに顔が赤くなるのが分かる
「本当かわいいわ。レイが好きで仕方ない~って感じよね」
「…」
反論しても無駄だと悟り無言を通す
「心配しなくてもレイにとってサラサちゃんだけは特別よ。あの子のあんな表情私もカルムも見たことなかったからね」
「あんな表情?」
「愛しさが駄々洩れ。それに心から楽しそうに笑うのもサラサちゃんが来てからね」
からかうような言葉だけどナターシャさんの表情は安心したと言っているようにも感じる
「弟のようなレイの相手がサラサちゃんで本当に良かったと思うわ」
満面の笑みで言うナターシャさんは家に来た時もやたらと構ってくれている
ありがたいことだなーっていつも思う
恥ずかしいから絶対本人には言わないけど…
「サラサちゃんじゃない」
そう声をかけてきたのはナターシャさんだ
「ナターシャさんこんにちは。今日の依頼は大丈夫なんですか?」
「もう終わったわ。カルムとトータは迷宮に行ったけどね」
「アランさんは?」
「アランは家の用事があるっていうから一緒に戻ってきたの。町に戻るなり走って行ったわ」
そういえばアランさんの家族は仲がいいと聞いたことがある
「サラサちゃんが一人だなんて珍しいんじゃない?」
「最近依頼の後は町で待ち合わせしてるの。家まで結構遠いから」
「あぁ、そういうこと?」
納得したように頷く
「あれでまさかの過保護だしね…3時間の道のりを一人で歩かせるはずないか」
「まぁ…そういう感じです」
苦笑交じりに頷いた
「家でもべったりなんでしょ?」
「べったりって…確かに否定はできないですけど…」
「…私たちの前でもかなりのものだけど、あれでも大分抑えてるんでしょう?」
「…はい」
何となく居たたまれない…
「まぁ、私たちも人のこと言えないし、それが特別なことだとも思わないけど…」
ナターシャさんはそう言って辺りを見回した
同じように見回すといろんな場所で仲睦まじいカップルが見て取れる
キスしたり抱き合ったりなどは軽い方かもしれない
「依頼の後は昂ってたりもするからねー」
路地裏の薄暗い方に目を向けてナターシャさんが言う
その先では半裸の女性が見て取れる
それですらたいして珍しくもなく、私も既に見慣れた光景となっている
「でもまさかレイがねぇ…」
ニヤニヤ笑うナターシャさんを恨めしそうに見てしまう
「本当、サラサちゃんも大変ねぇ?抱きつぶされないように気をつけなさいよ」
「な…ナターシャさん?!」
慌てる私を見てナターシャさんが笑い出した
「キスマーク必死で隠してるの見てればイヤでもわかるわよ。それにサラサちゃん、最近すごくきれいになったもの。身も心も満たされてるなら当然よね」
本当にナターシャさんは容赦ない…
カルムさんとナターシャさんは人前だろうと関係なく、濃厚なラブシーンを披露しているだけに平気なのかもしれないけど、私は町中でこんな話をされると流石に恥ずかしすぎる
「ねぇ、良かったら一緒にお茶しない?」
このまま通りのど真ん中でからかわれ続けるよりはマシかと同意し、いつものカフェに入ることにした
「それにしてもレイの変わりようは見てて楽しいわね」
「えー」
「あの子、私はカルムの嫁だから別みたいだけど女を嫌ってるからね」
「それは前に聞いたことがあります」
「でしょう?だから前にサラサちゃんが家出した時なんてもうすごかったんだから」
ナターシャさんの中ではあれは家出になってるのか…
「超お買得物件のくせに誰にもなびかなかったレイがアタフタしてたんだから目を疑ったわよ?」
「…でも女の人とかかわらなかったわけじゃないじゃない?」
以前レイに嫉妬したことを思い出す
「まぁね。でも相手はそういう仕事の子かよそを拠点とした冒険者だけよ。しかも同じ相手に二度目は無し。完全にただの性欲処理だってカルムが呆れてたわ。」
そこまでナターシャさんが知ってることに驚いた
しかも結構な言われようである
「クスッ…安心した?」
「!」
からかうような問いかけに顔が赤くなるのが分かる
「本当かわいいわ。レイが好きで仕方ない~って感じよね」
「…」
反論しても無駄だと悟り無言を通す
「心配しなくてもレイにとってサラサちゃんだけは特別よ。あの子のあんな表情私もカルムも見たことなかったからね」
「あんな表情?」
「愛しさが駄々洩れ。それに心から楽しそうに笑うのもサラサちゃんが来てからね」
からかうような言葉だけどナターシャさんの表情は安心したと言っているようにも感じる
「弟のようなレイの相手がサラサちゃんで本当に良かったと思うわ」
満面の笑みで言うナターシャさんは家に来た時もやたらと構ってくれている
ありがたいことだなーっていつも思う
恥ずかしいから絶対本人には言わないけど…
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