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「次は素材の買い取だな?何が出て来るか楽しみだな」
ギルドマスターはそう言いながら素材提出用の籠を3つテーブルの上に置いた
ちゃんと3人分と認識してくれているらしい
「ただの常設の薬草採取だぞ?まずマリクの分からだな」
レイがそう言いながら薬草を出し始めたので私もマリクの分を出す
「これはまた…とんでもない量だな?不足してるから問題はないが…」
「マリクはこの1年で集めた分だからな。リアムとシアはここまでねぇよ」
「1年ためとけるのがそもそもすごいけどな。夫婦そろってインベントリ持ちとか…次元が違いすぎる」
ギルドマスターはため息交じりに言う
「ギルドとしては小出しにしてくれた方が助かるが…」
「今度からはそうするさ」
「ああ。是非そうしてくれ」
薬草は安定供給が一番望ましいとは言え、不足してるなら今回大量に入る分には問題ないだろう
「次はリアムだな」
2つ目の籠に私もリアムの分を入れていく
マリクの半分くらいの量だろうか
「最後がシア」
3つ目の籠は流石に少ない
それでも依頼にして10回分ほどはある
「確認して報酬はそれぞれのカードに入金してくれ」
「わかった。マリクの分が多いからちょっと時間がかかるな」
ギルドマスターはそう言いながら呼びつけたスタッフに処理を頼んだ
「それにしても…お前らの息子だけに多少覚悟はしてたが…その斜め上をいったな」
「大げさね」
ナターシャがあきれたように言う
「いたって普通の子どもよね」
「「うん」」
二人はそろって頷く
それを見てギルドマスターは苦笑する
「シアは普通とはいいがたいけどな」
「カルムさん?」
「嘘は言ってないぞ。どう考えてもすでにスキル持ちとか普通じゃねぇだろ」
「それはそうかもしれないけど…」
「スキル持ち?」
ギルドマスターはたまげたような声を出していた
「ああ。念動力って俺も初めて知ったんだけどな」
「また珍しい力を…鍛えりゃ人でもモノでも動かせるぞ」
既に物を動かしまくってますとは言えない
「まぁレイとサラサの子供だからな…そういやお前ら引っ越したんだよな?確か一緒に住んでるとか…」
何となく聞き逃せない言葉があった気がするものの話題を変えられると突っ込みづらい
「ああ。町から歩いて10分くらいだな。レイの家が遠かったから一緒に住むのをきっかけに近くにした」
「前は歩いてこれる距離じゃなかったもんね。馬なら早かったけど」
「それもレイだからだろ?こいつの走り方は俺らでもついていけないからな」
カルムさんは苦笑しながら言った
「それに平気で乗ってるサラサちゃんも大したものよね」
こういう時のナターシャさんは本当に楽しそうだ
「私たちが普通じゃないって言いきるのやめて欲しいんだけど…ねぇシア」
頬をつつきながら言うと楽しそうに笑っていた
そんなシアを見ながらレイは、確かに大物にはなりそうだ、とため息交じりに言った
待っている間部屋を物色していたリアムが部屋に立てかけてある刀を見つけた
「ママ刀あるよ?」
「危ないから触らないでよ?」
「はーい」
リアムはそばでしゃがみ込んでじっと見ている
うん。その可愛すぎる反応は予想できなかった
そんなリアムを見て楽しんでいるとノックの後に扉が開いた
「お、済んだみたいだな」
入ってきたスタッフから明細とカードを受け取ると、レイとカルムさんに渡してくれる
「あーやっぱマリクのはかなりいったな」
「僕頑張った?」
マリクはカードを覗き込みながら尋ねる
「おぅ頑張ったな。おかげで薬づくりがはかどるはずだ」
「お薬?」
「そうだぞ。お前らが採ってきた薬草が薬になるんだ。前から量が足りてなかったから困ってたんだよ」
「じゃぁもっと採る」
「僕も」
「本当か?頼んだぞ」
「「うん」」
「あい」
2人だけでなくシアまで頷いたことでみんなが笑い出していた
ギルドマスターはそう言いながら素材提出用の籠を3つテーブルの上に置いた
ちゃんと3人分と認識してくれているらしい
「ただの常設の薬草採取だぞ?まずマリクの分からだな」
レイがそう言いながら薬草を出し始めたので私もマリクの分を出す
「これはまた…とんでもない量だな?不足してるから問題はないが…」
「マリクはこの1年で集めた分だからな。リアムとシアはここまでねぇよ」
「1年ためとけるのがそもそもすごいけどな。夫婦そろってインベントリ持ちとか…次元が違いすぎる」
ギルドマスターはため息交じりに言う
「ギルドとしては小出しにしてくれた方が助かるが…」
「今度からはそうするさ」
「ああ。是非そうしてくれ」
薬草は安定供給が一番望ましいとは言え、不足してるなら今回大量に入る分には問題ないだろう
「次はリアムだな」
2つ目の籠に私もリアムの分を入れていく
マリクの半分くらいの量だろうか
「最後がシア」
3つ目の籠は流石に少ない
それでも依頼にして10回分ほどはある
「確認して報酬はそれぞれのカードに入金してくれ」
「わかった。マリクの分が多いからちょっと時間がかかるな」
ギルドマスターはそう言いながら呼びつけたスタッフに処理を頼んだ
「それにしても…お前らの息子だけに多少覚悟はしてたが…その斜め上をいったな」
「大げさね」
ナターシャがあきれたように言う
「いたって普通の子どもよね」
「「うん」」
二人はそろって頷く
それを見てギルドマスターは苦笑する
「シアは普通とはいいがたいけどな」
「カルムさん?」
「嘘は言ってないぞ。どう考えてもすでにスキル持ちとか普通じゃねぇだろ」
「それはそうかもしれないけど…」
「スキル持ち?」
ギルドマスターはたまげたような声を出していた
「ああ。念動力って俺も初めて知ったんだけどな」
「また珍しい力を…鍛えりゃ人でもモノでも動かせるぞ」
既に物を動かしまくってますとは言えない
「まぁレイとサラサの子供だからな…そういやお前ら引っ越したんだよな?確か一緒に住んでるとか…」
何となく聞き逃せない言葉があった気がするものの話題を変えられると突っ込みづらい
「ああ。町から歩いて10分くらいだな。レイの家が遠かったから一緒に住むのをきっかけに近くにした」
「前は歩いてこれる距離じゃなかったもんね。馬なら早かったけど」
「それもレイだからだろ?こいつの走り方は俺らでもついていけないからな」
カルムさんは苦笑しながら言った
「それに平気で乗ってるサラサちゃんも大したものよね」
こういう時のナターシャさんは本当に楽しそうだ
「私たちが普通じゃないって言いきるのやめて欲しいんだけど…ねぇシア」
頬をつつきながら言うと楽しそうに笑っていた
そんなシアを見ながらレイは、確かに大物にはなりそうだ、とため息交じりに言った
待っている間部屋を物色していたリアムが部屋に立てかけてある刀を見つけた
「ママ刀あるよ?」
「危ないから触らないでよ?」
「はーい」
リアムはそばでしゃがみ込んでじっと見ている
うん。その可愛すぎる反応は予想できなかった
そんなリアムを見て楽しんでいるとノックの後に扉が開いた
「お、済んだみたいだな」
入ってきたスタッフから明細とカードを受け取ると、レイとカルムさんに渡してくれる
「あーやっぱマリクのはかなりいったな」
「僕頑張った?」
マリクはカードを覗き込みながら尋ねる
「おぅ頑張ったな。おかげで薬づくりがはかどるはずだ」
「お薬?」
「そうだぞ。お前らが採ってきた薬草が薬になるんだ。前から量が足りてなかったから困ってたんだよ」
「じゃぁもっと採る」
「僕も」
「本当か?頼んだぞ」
「「うん」」
「あい」
2人だけでなくシアまで頷いたことでみんなが笑い出していた
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