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「サラサここに魔力流せ」
扉の前の魔道具に言われた通り魔力を流す
「もういいぞ。今度からここに触れれば鍵が開く」
「え?」
「登録してる人間の魔力で鍵を開ける。扉が閉まればそのままカギは締まる。内側からは何もしなくてもそのまま開くようになってる」
「すごい…」
前世でのホテルのドアと指紋認証を組み合わせたような魔道具を食い入るように見てしまった
「買ったものここに置いとくぞ」
「うん。ありがとう」
レイは購入した品々をテーブルに出すとリビングのソファで読書を始めた
手芸用品店で購入したものを新しくカテゴリを作成してインベントリにしまう
魔道具や調味料、スパイス類はキッチンを整理しながら配置する
残った食材も整理しながらインベントリにしまった
パンと果物はそれぞれかごに入れてテーブルのそばにある棚の上に置いた
「レイ、コーヒー淹れるけど…」
「俺もくれ」
「はーい」
一応確認してから2人分のコーヒーを淹れた
「ここ置いとくね」
「サンキュ。お前も本読むなら右手前の客間が書庫になってる」
「見ていいの?」
「ああ」
レイが頷くのを見てすぐさまその客間に向かう
「すごいたくさん…」
そこには最低限の通路だけを確保して本棚が配置されていた
並んでいる本のジャンルは幅広く本屋のような品揃えだ
しかもかなりきちんと整理されている
「魔法の指南書?」
思わず手に取り開いてみると属性ごとにスキルがイメージ図と共に紹介されていた
図を基にイメージすればスキルが獲得できる…なんて流石にないか?
そう思いながら開いていたページのファイヤボールをイメージした
そして自分のステータスを確認すると火魔法―ファイヤボールがスキルとして表示されている
「…転生チート半端ない…」
通常スキルとしての複製が別のスキルを取得するのは自身が体験したものを取得する
でも私の持っている複製・上級は認知できたものも含まれる指南書のように詳細や図解があると充分認知できるため書籍からも複製ができるということらしい
「これって際限なくスキル覚えれるんじゃ…」
本にはかなりの数の魔法が全て図付きで解説されている
ファイヤボールと同様に取得できるとなると考えただけでもため息が出る
さらに創造のスキルを使えば強く願ったりイメージすることができればこの世界に存在するスキル取得はもちろんそれを改良することも新たに作り出すことも出来るということだ
とりあえずどこまでできるのか試してみようとその本を読んでみることに決めた
しばらくコーヒーを読みながらスキルをイメージして取得する
もちろん消費するMPは常に確認しながらだ
2人ソファで並んで本を読む
それが驚くほど自然で心地いい
気づいたら本も半分ほど読み進めていた
「そろそろお昼用意する?」
「ああ」
本に意識を向けたままの返答に苦笑しながらキッチンに移動する
平パンを多めに買ってもらったためサンドイッチを作ることにした
ポテトサラダ、卵とハム、ツナマヨ、蒸し鶏の4種だ
レイの食欲がいまいちわからないためウォーターバッファローの肉を薄切りにしてタマネギと一緒にしぐれ煮にしたものを作ってみた
これは作り置きとしてかなりの量を作ってある
出来上がったサンドイッチを4等分して大皿に盛りつけていく
最初から煮込んでいたコンソメスープを添えればできあがりである
「うまそうな匂い」
いつの間にかレイがキッチンに来ていた
「平パンってこんな使い方あるんだな?」
テーブルに運ばれるサンドイッチを見てレイが言う
「サンドイッチだよ。こっちはしぐれ煮」
簡単に説明しながらテーブルに並べるとレイはさっそくサンドイッチをほおばった
「うまい」
「本当?」
「ああ。けど魚と混ぜてんの何?」
「マヨネーズの事かな?卵の黄身とお酢、塩と油を混ぜたものだよ?こっちのポテトサラダにも混ぜてるの」
「これうまいな?これがあるだけで野菜食えそう」
レイはマヨネーズが気に入ったようだ
「このマヨネーズ入ってない2種類何かに包んでよけといてくれ」
「わかった」
理由はわからないがとりあえず商会で入手したオイルペーパーに包んでレイに渡す
オイルペーパーはフライパン用のクッキングシートのようなもので何かと使えそうだったために購入したものだ
「しぐれ煮?もっとくれ」
いつの間にかすべて平らげていたレイが言う
「…ほんとすごい食欲」
私は半分呆れながらストック用にしまっていたしぐれ煮をインベントリから取り出した
「…作りすぎじゃね?今からもっかい作るもんだと思ってたけど?」
「だってレイどれだけ食べるかわかんないし…インベントリなら残ってもストックできると思って…」
その言葉にレイが笑い出す
「何で笑うかな…」
「自分のためじゃないとかやっぱ変わってんなと思ってさ」
「んー…」
「…ありがとな」
どう返すべきか悩んでた私にレイは苦笑しながらそう言った
何となく納得いかないものの作り置きのストックは自然と増えていくことになる
扉の前の魔道具に言われた通り魔力を流す
「もういいぞ。今度からここに触れれば鍵が開く」
「え?」
「登録してる人間の魔力で鍵を開ける。扉が閉まればそのままカギは締まる。内側からは何もしなくてもそのまま開くようになってる」
「すごい…」
前世でのホテルのドアと指紋認証を組み合わせたような魔道具を食い入るように見てしまった
「買ったものここに置いとくぞ」
「うん。ありがとう」
レイは購入した品々をテーブルに出すとリビングのソファで読書を始めた
手芸用品店で購入したものを新しくカテゴリを作成してインベントリにしまう
魔道具や調味料、スパイス類はキッチンを整理しながら配置する
残った食材も整理しながらインベントリにしまった
パンと果物はそれぞれかごに入れてテーブルのそばにある棚の上に置いた
「レイ、コーヒー淹れるけど…」
「俺もくれ」
「はーい」
一応確認してから2人分のコーヒーを淹れた
「ここ置いとくね」
「サンキュ。お前も本読むなら右手前の客間が書庫になってる」
「見ていいの?」
「ああ」
レイが頷くのを見てすぐさまその客間に向かう
「すごいたくさん…」
そこには最低限の通路だけを確保して本棚が配置されていた
並んでいる本のジャンルは幅広く本屋のような品揃えだ
しかもかなりきちんと整理されている
「魔法の指南書?」
思わず手に取り開いてみると属性ごとにスキルがイメージ図と共に紹介されていた
図を基にイメージすればスキルが獲得できる…なんて流石にないか?
そう思いながら開いていたページのファイヤボールをイメージした
そして自分のステータスを確認すると火魔法―ファイヤボールがスキルとして表示されている
「…転生チート半端ない…」
通常スキルとしての複製が別のスキルを取得するのは自身が体験したものを取得する
でも私の持っている複製・上級は認知できたものも含まれる指南書のように詳細や図解があると充分認知できるため書籍からも複製ができるということらしい
「これって際限なくスキル覚えれるんじゃ…」
本にはかなりの数の魔法が全て図付きで解説されている
ファイヤボールと同様に取得できるとなると考えただけでもため息が出る
さらに創造のスキルを使えば強く願ったりイメージすることができればこの世界に存在するスキル取得はもちろんそれを改良することも新たに作り出すことも出来るということだ
とりあえずどこまでできるのか試してみようとその本を読んでみることに決めた
しばらくコーヒーを読みながらスキルをイメージして取得する
もちろん消費するMPは常に確認しながらだ
2人ソファで並んで本を読む
それが驚くほど自然で心地いい
気づいたら本も半分ほど読み進めていた
「そろそろお昼用意する?」
「ああ」
本に意識を向けたままの返答に苦笑しながらキッチンに移動する
平パンを多めに買ってもらったためサンドイッチを作ることにした
ポテトサラダ、卵とハム、ツナマヨ、蒸し鶏の4種だ
レイの食欲がいまいちわからないためウォーターバッファローの肉を薄切りにしてタマネギと一緒にしぐれ煮にしたものを作ってみた
これは作り置きとしてかなりの量を作ってある
出来上がったサンドイッチを4等分して大皿に盛りつけていく
最初から煮込んでいたコンソメスープを添えればできあがりである
「うまそうな匂い」
いつの間にかレイがキッチンに来ていた
「平パンってこんな使い方あるんだな?」
テーブルに運ばれるサンドイッチを見てレイが言う
「サンドイッチだよ。こっちはしぐれ煮」
簡単に説明しながらテーブルに並べるとレイはさっそくサンドイッチをほおばった
「うまい」
「本当?」
「ああ。けど魚と混ぜてんの何?」
「マヨネーズの事かな?卵の黄身とお酢、塩と油を混ぜたものだよ?こっちのポテトサラダにも混ぜてるの」
「これうまいな?これがあるだけで野菜食えそう」
レイはマヨネーズが気に入ったようだ
「このマヨネーズ入ってない2種類何かに包んでよけといてくれ」
「わかった」
理由はわからないがとりあえず商会で入手したオイルペーパーに包んでレイに渡す
オイルペーパーはフライパン用のクッキングシートのようなもので何かと使えそうだったために購入したものだ
「しぐれ煮?もっとくれ」
いつの間にかすべて平らげていたレイが言う
「…ほんとすごい食欲」
私は半分呆れながらストック用にしまっていたしぐれ煮をインベントリから取り出した
「…作りすぎじゃね?今からもっかい作るもんだと思ってたけど?」
「だってレイどれだけ食べるかわかんないし…インベントリなら残ってもストックできると思って…」
その言葉にレイが笑い出す
「何で笑うかな…」
「自分のためじゃないとかやっぱ変わってんなと思ってさ」
「んー…」
「…ありがとな」
どう返すべきか悩んでた私にレイは苦笑しながらそう言った
何となく納得いかないものの作り置きのストックは自然と増えていくことになる
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