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141.戦利品
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俺たちが『弾丸』と同じように1日おきに活動しながら、『無限』としてそろって行動するのは週に1日というサイクルになって4か月が過ぎた
とはいえ、必ずそろって活動するのが週1というだけで他の日でももちろん一緒に行動する日もあるし、休みの日でも迷宮に行ったり採取してたりもする
そんな中俺たちの中で情報交換する時間が増えた
情報の中身は誰かがどんくさいことをしたというようなくだらないものから、初めてGetしたドロップ情報のような役立つものまで様々だ
「シア達も今終わり?」
レティと依頼完了の手続きをしているとルークが声をかけてきた
「おう。お前たちもか?」
「そ。今日はマリクたちと一緒だったんだ」
ルークがそう言って視線を向けた先にはマリクたち『暁』とシャノンがいた
「あっちで飲んでるんだけどシア達も一緒にどう?」
その言葉に俺はレティを見る
最近こういう誘いは断らないせいかレティはすぐにうなづいた
「じゃぁ手続きが終わったら行くよ。俺たちも用があったからちょうどいいし」
「了解」
ルークは頷いてみんなのもとに戻っていった
ちなみにルークたちがいるのはギルドに併設されている食堂で料理と酒を含む飲み物がある
主な客は当然のように冒険者で、依頼が終わってからの休憩を兼ねて利用する人が多い
遅い時間は酔っ払いが増えるけど、夕方のこの時間はまだそこまでつぶれている者はいない
まぁ、基本的にはって前置きがつくけどな
「これで手続きは完了です」
受付嬢からカードを受け取って1枚をレティに渡す
「行くか」
「うん。あれ、渡すんでしょう?」
「ああ。きっと驚く」
「だね」
頷いたレティと一緒にルークたちのもとに向かう
「お疲れ」
「お疲れ。お前ら今日は迷宮か?」
「ああ。ボスのドロップが依頼に出てたから行ってきた」
「相変わらずのボス狙いか」
リアムの言葉にみんなが笑いだす
「そういえばシア達の用って?」
ルークがさっきの言葉を覚えていたのか聞いてくる
「それなんだけど、ヒタチって弓使うようになったんだよね?」
それは1か月ほど前にルークに聞いた情報だ
「え?ああ。まだ練習中だけどな」
「じゃぁこれ使って?」
レティが取り出したのは弓用の矢だ
本数こそ5本と少ないけどこれはれっきとした迷宮産
「俺のもやるよ」
俺も同じ5本の矢のヒタチに渡す
「お前らが出す量にしては少ない?」
マリクが首をかしげながら言う
エンドレスとかさんざんやってるからならではの反応だよな
「ボスのドロップだ。ちなみに不劣化と追跡機能付き」
「「「「「「!!」」」」」」
マリクたちみんなが固まった
矢は消耗品だ
命中率が低いうちは特に、これほど金のかかる武器はないとぼやくほど人気がない
低ランクはまず選ばないというのが定石の武器でもある
その矢に例外があるとすれば迷宮産だ
迷宮産は帰還機能がデフォルトでついていて、対象に刺さって一定時間が経過したら自動的に手元に戻ってくる
それだけに破棄するときは神殿で魔力の結びつきを切ってもらう必要があるんだけどな
それをしないと捨てても捨てても手元に戻ってくるからある意味怖い
持ち主が変わったときはその新しい持ち主の手元に戻るから最後に使用した魔力がカギなんだろうといわれている
とはいえ、必ずそろって活動するのが週1というだけで他の日でももちろん一緒に行動する日もあるし、休みの日でも迷宮に行ったり採取してたりもする
そんな中俺たちの中で情報交換する時間が増えた
情報の中身は誰かがどんくさいことをしたというようなくだらないものから、初めてGetしたドロップ情報のような役立つものまで様々だ
「シア達も今終わり?」
レティと依頼完了の手続きをしているとルークが声をかけてきた
「おう。お前たちもか?」
「そ。今日はマリクたちと一緒だったんだ」
ルークがそう言って視線を向けた先にはマリクたち『暁』とシャノンがいた
「あっちで飲んでるんだけどシア達も一緒にどう?」
その言葉に俺はレティを見る
最近こういう誘いは断らないせいかレティはすぐにうなづいた
「じゃぁ手続きが終わったら行くよ。俺たちも用があったからちょうどいいし」
「了解」
ルークは頷いてみんなのもとに戻っていった
ちなみにルークたちがいるのはギルドに併設されている食堂で料理と酒を含む飲み物がある
主な客は当然のように冒険者で、依頼が終わってからの休憩を兼ねて利用する人が多い
遅い時間は酔っ払いが増えるけど、夕方のこの時間はまだそこまでつぶれている者はいない
まぁ、基本的にはって前置きがつくけどな
「これで手続きは完了です」
受付嬢からカードを受け取って1枚をレティに渡す
「行くか」
「うん。あれ、渡すんでしょう?」
「ああ。きっと驚く」
「だね」
頷いたレティと一緒にルークたちのもとに向かう
「お疲れ」
「お疲れ。お前ら今日は迷宮か?」
「ああ。ボスのドロップが依頼に出てたから行ってきた」
「相変わらずのボス狙いか」
リアムの言葉にみんなが笑いだす
「そういえばシア達の用って?」
ルークがさっきの言葉を覚えていたのか聞いてくる
「それなんだけど、ヒタチって弓使うようになったんだよね?」
それは1か月ほど前にルークに聞いた情報だ
「え?ああ。まだ練習中だけどな」
「じゃぁこれ使って?」
レティが取り出したのは弓用の矢だ
本数こそ5本と少ないけどこれはれっきとした迷宮産
「俺のもやるよ」
俺も同じ5本の矢のヒタチに渡す
「お前らが出す量にしては少ない?」
マリクが首をかしげながら言う
エンドレスとかさんざんやってるからならではの反応だよな
「ボスのドロップだ。ちなみに不劣化と追跡機能付き」
「「「「「「!!」」」」」」
マリクたちみんなが固まった
矢は消耗品だ
命中率が低いうちは特に、これほど金のかかる武器はないとぼやくほど人気がない
低ランクはまず選ばないというのが定石の武器でもある
その矢に例外があるとすれば迷宮産だ
迷宮産は帰還機能がデフォルトでついていて、対象に刺さって一定時間が経過したら自動的に手元に戻ってくる
それだけに破棄するときは神殿で魔力の結びつきを切ってもらう必要があるんだけどな
それをしないと捨てても捨てても手元に戻ってくるからある意味怖い
持ち主が変わったときはその新しい持ち主の手元に戻るから最後に使用した魔力がカギなんだろうといわれている
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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