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132.奥が深い?
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「これも違う…これも…」
俺は朝から本部屋で手当たり次第の本を手にとっては戻すという行為を繰り返してた
「シアこれは?」
「んーこれも違うなー」
レティが持ってきた10冊弱の本を見てため息交じりに答えた
「悪いなレティ。こんなことに付き合わせて」
「気にしないで。自分で気になる本も何冊か見つけたから」
そう言いながらレティの見た方に視線を移すと5冊くらい積んであった
「はは…レティも大概本好きだよな?」
「そうみたい。これまでは両親の残してくれた2冊の本しかなかったから嬉しくて」
この世界ではまだ本は高級品だ
紙自体一般ではあまり使わないくらいだしな
ちなみにギルドの依頼用紙は普通の紙じゃなく魔道具
専用の魔道具で魔力を流すと書かれた文字が消える特殊仕様だから何度も繰り返し使えるらしい
素材を売ったときに渡される明細は紙ではなく、大半が低ランクの魔物の皮を乾燥させたもの
勿論防具なんかに使える部分を取った後の捨てるしかない端材が利用されている
そんな中で部屋いっぱいに詰め込まれたこの家の本の量は異常なレベル
でもSSランクが6人って考えれば納得できてしまう
一般に冒険者のBランクでこの世界の貴族の男爵~子爵レベルの稼ぎがある
Aランクだと伯爵レベル、Sランクになればさらに上といわれている
でも俺や母さんみたいに主に魔法で戦うならそうでもないけど、父さん達にみたいに剣をはじめとした武器をメインで戦う冒険者は、ランクが上がるにつれて装備にかかる費用が跳ね上がる
パーティーでAランクの魔物を仕留めても、その皮は1体分ではパーティー全員の装備を揃えることは出来ないから当然複数個体が必要になる
さらに、高ランクの魔物の素材は加工するにも馬鹿みたいに金がかかる
かといって金をケチれば装備の弱体化につながって依頼を失敗することもある
結果、バカ高い装備を用意して依頼を遂行するものの、あくまで消耗品の扱いになる
つまり一度買えば終わりではなく何度も買い直すことになる
その点魔法系は遠距離攻撃が可能になることが多いから装備もそこまで傷まない
迷宮では1体丸々じゃなく素材ドロップとなるせいで思った素材は中々集まらない
サイズは定量、しかもその手の素材はレアドロップといわれるくらいドロップ率が低い
かといって普通に討伐に行っても1体丸々持ち帰るのは難しい
最低でもマジックバッグが必要でそっちはそうそう売られてない
運よく売ってるのを見かけたとしてもとんでもない金額が設定されている
そう言う意味では俺達はものすごく恵まれてるんだよな
インベントリがあるし、それとは別で母さんたちがマジックバッグをプレゼントしてくれてるから
大半がCランク止まりといわれる中、双子とマリクがBランクに上がれたのはその恩恵は大きい
双子の場合は俺のインベントリやエンドレスも大きく関係してるけど
俺は朝から本部屋で手当たり次第の本を手にとっては戻すという行為を繰り返してた
「シアこれは?」
「んーこれも違うなー」
レティが持ってきた10冊弱の本を見てため息交じりに答えた
「悪いなレティ。こんなことに付き合わせて」
「気にしないで。自分で気になる本も何冊か見つけたから」
そう言いながらレティの見た方に視線を移すと5冊くらい積んであった
「はは…レティも大概本好きだよな?」
「そうみたい。これまでは両親の残してくれた2冊の本しかなかったから嬉しくて」
この世界ではまだ本は高級品だ
紙自体一般ではあまり使わないくらいだしな
ちなみにギルドの依頼用紙は普通の紙じゃなく魔道具
専用の魔道具で魔力を流すと書かれた文字が消える特殊仕様だから何度も繰り返し使えるらしい
素材を売ったときに渡される明細は紙ではなく、大半が低ランクの魔物の皮を乾燥させたもの
勿論防具なんかに使える部分を取った後の捨てるしかない端材が利用されている
そんな中で部屋いっぱいに詰め込まれたこの家の本の量は異常なレベル
でもSSランクが6人って考えれば納得できてしまう
一般に冒険者のBランクでこの世界の貴族の男爵~子爵レベルの稼ぎがある
Aランクだと伯爵レベル、Sランクになればさらに上といわれている
でも俺や母さんみたいに主に魔法で戦うならそうでもないけど、父さん達にみたいに剣をはじめとした武器をメインで戦う冒険者は、ランクが上がるにつれて装備にかかる費用が跳ね上がる
パーティーでAランクの魔物を仕留めても、その皮は1体分ではパーティー全員の装備を揃えることは出来ないから当然複数個体が必要になる
さらに、高ランクの魔物の素材は加工するにも馬鹿みたいに金がかかる
かといって金をケチれば装備の弱体化につながって依頼を失敗することもある
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双子の場合は俺のインベントリやエンドレスも大きく関係してるけど
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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