306 / 370
122.提案とお願いと…
1
しおりを挟む
「ただいまー」
ユリアが元気よく中に入って行く
ケインも途中まで頑張ってたけど途中から浮かせて、町を出てすぐリアンを召喚した
皆でリアンに乗って帰ってきたのが2人共嬉しかったらしくご機嫌だ
そのご機嫌な様子にリアンも心なしか嬉しそうにしている
皆を降ろすなり一旦小さくなったリアンはそのまま庭に向かい、庭で遊んでいるチビ達に混ざっていた
「お母さん!これシアに買ってもらった」
ユリアは家の前で渡したノートをナターシャさんに見せている
「シア僕のも出して」
ケインに水差しとコンロを渡すと嬉しそうに母さん達に見せに行く
「あら?コンロまでどうしたの?」
「何に使うんだ?」
父さんも母さんも首をかしげて俺を見て来る
「ああ、それはケインが欲しがったんだ」
「ケインが?何でまた」
俺と同じ反応をされてちょっと変な感じがする
「ほら、今は薬草を煮詰める時にキッチンまで運んでるだろ?それを庭でやりたいらしい」
「なるほど…確かにその方が効率もいいわね」
なぜ気付かなかったのかしらと母さんは続けた
当たり前のようにやってると意外に気付かないもんなんだよな
俺だってケインに言われるまで特に気にも止めなかったし
「外だと風の関係もあるしやってみないと何とも言えないけど、試してみる価値はあると思って買ってきた」
風だけが原因なら風よけくらい作るだろうしな
「それは助かるわ。この水差しはケインが選んだの?」
「そうだよ!僕自分で選んだ」
「そのサイズで一番いいヤツだっておっさんが感心してた」
「僕凄い?!」
「すごいわケイン。なんておりこうさんなのかしら」
母さんは嬉しそうにそう言って親バカの顔をさらけ出している
珍しい事でもないからスルーしておこう
「あとこれは八百屋で仕入れてきた野菜と果物」
テーブルに山積みにすると母さんがインベントリに、一部をナターシャさんが魔道具の冷蔵庫にしまって行く
「結構な量ね?」
「なんか天気が悪かったから客が少なかったってさ」
「そういや雨が続いてたな」
父さんが言うとカルムさんも頷いている
「じゃぁ天気がぐずついた後は顔出した方がいいかもしれないわね」
傷んで捨てる物が出るのはもったいないからと進んで行こうとする当り母さんだなと思う
そう言う意味でもインベントリって便利だ
既にとんでもない量が備蓄されてるはずだけど、どれだけ長く入れてても傷まない
こうして備蓄されたものは当然普段の食事にも使うけど、大半はスタンピードが来た時に一気に無くなるらしい
母さんも父さんも当然の様に被害にあった町や集落に寄付と称して届けるからだ
むしろそのために少しずつ備蓄してるともいえる
その話を聞いてから俺もそれなりの量を蓄える様にしている
必要になる日が来ないのが一番いいけどそうもいかないのがこの世界の理だから
ユリアが元気よく中に入って行く
ケインも途中まで頑張ってたけど途中から浮かせて、町を出てすぐリアンを召喚した
皆でリアンに乗って帰ってきたのが2人共嬉しかったらしくご機嫌だ
そのご機嫌な様子にリアンも心なしか嬉しそうにしている
皆を降ろすなり一旦小さくなったリアンはそのまま庭に向かい、庭で遊んでいるチビ達に混ざっていた
「お母さん!これシアに買ってもらった」
ユリアは家の前で渡したノートをナターシャさんに見せている
「シア僕のも出して」
ケインに水差しとコンロを渡すと嬉しそうに母さん達に見せに行く
「あら?コンロまでどうしたの?」
「何に使うんだ?」
父さんも母さんも首をかしげて俺を見て来る
「ああ、それはケインが欲しがったんだ」
「ケインが?何でまた」
俺と同じ反応をされてちょっと変な感じがする
「ほら、今は薬草を煮詰める時にキッチンまで運んでるだろ?それを庭でやりたいらしい」
「なるほど…確かにその方が効率もいいわね」
なぜ気付かなかったのかしらと母さんは続けた
当たり前のようにやってると意外に気付かないもんなんだよな
俺だってケインに言われるまで特に気にも止めなかったし
「外だと風の関係もあるしやってみないと何とも言えないけど、試してみる価値はあると思って買ってきた」
風だけが原因なら風よけくらい作るだろうしな
「それは助かるわ。この水差しはケインが選んだの?」
「そうだよ!僕自分で選んだ」
「そのサイズで一番いいヤツだっておっさんが感心してた」
「僕凄い?!」
「すごいわケイン。なんておりこうさんなのかしら」
母さんは嬉しそうにそう言って親バカの顔をさらけ出している
珍しい事でもないからスルーしておこう
「あとこれは八百屋で仕入れてきた野菜と果物」
テーブルに山積みにすると母さんがインベントリに、一部をナターシャさんが魔道具の冷蔵庫にしまって行く
「結構な量ね?」
「なんか天気が悪かったから客が少なかったってさ」
「そういや雨が続いてたな」
父さんが言うとカルムさんも頷いている
「じゃぁ天気がぐずついた後は顔出した方がいいかもしれないわね」
傷んで捨てる物が出るのはもったいないからと進んで行こうとする当り母さんだなと思う
そう言う意味でもインベントリって便利だ
既にとんでもない量が備蓄されてるはずだけど、どれだけ長く入れてても傷まない
こうして備蓄されたものは当然普段の食事にも使うけど、大半はスタンピードが来た時に一気に無くなるらしい
母さんも父さんも当然の様に被害にあった町や集落に寄付と称して届けるからだ
むしろそのために少しずつ備蓄してるともいえる
その話を聞いてから俺もそれなりの量を蓄える様にしている
必要になる日が来ないのが一番いいけどそうもいかないのがこの世界の理だから
150
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
お気に入りに追加
656
あなたにおすすめの小説

スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~
黒色の猫
ファンタジー
孤児院出身の僕は10歳になり、教会でスキル授与の儀式を受けた。
僕が授かったスキルは『眠る』という、意味不明なスキルただ1つだけだった。
そんな僕でも、仲間にいれてくれた、幼馴染みたちとパーティーを組み僕たちは、冒険者になった。
それから、5年近くがたった。
5年の間に、覚醒したスキルを使ってパーティーに、貢献したつもりだったのだが、そんな僕に、仲間たちから言い渡されたのは、パーティーからの追放宣言だった。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!
えながゆうき
ファンタジー
妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!
剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

転生したら使用人の扱いでした~冷たい家族に背を向け、魔法で未来を切り拓く~
沙羅杏樹
恋愛
前世の記憶がある16歳のエリーナ・レイヴンは、貴族の家に生まれながら、家族から冷遇され使用人同然の扱いを受けて育った。しかし、彼女の中には誰も知らない秘密が眠っていた。
ある日、森で迷い、穴に落ちてしまったエリーナは、王国騎士団所属のリュシアンに救われる。彼の助けを得て、エリーナは持って生まれた魔法の才能を開花させていく。
魔法学院への入学を果たしたエリーナだが、そこで待っていたのは、クラスメイトたちの冷たい視線だった。しかし、エリーナは決して諦めない。友人たちとの絆を深め、自らの力を信じ、着実に成長していく。
そんな中、エリーナの出生の秘密が明らかになる。その事実を知った時、エリーナの中に眠っていた真の力が目覚める。
果たしてエリーナは、リュシアンや仲間たちと共に、迫り来る脅威から王国を守り抜くことができるのか。そして、自らの出生の謎を解き明かし、本当の幸せを掴むことができるのか。
転生要素は薄いかもしれません。
最後まで執筆済み。完結は保障します。
前に書いた小説を加筆修正しながらアップしています。見落としがないようにしていますが、修正されてない箇所があるかもしれません。
長編+戦闘描写を書いたのが初めてだったため、修正がおいつきません⋯⋯拙すぎてやばいところが多々あります⋯⋯。
カクヨム様にも投稿しています。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる