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115.闇魔法
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「シアはどんな魔物と契約するつもりなの?」
「そうだなぁ…レティと2人で乗れる大型か…小型ならお互いに契約すればいいか?」
「…そもそも契約ってそんなに簡単に出来るもの?テイムなんかは相手次第じゃない?」
リトスは特殊だったけど本来テイムは相手の同意が必要だ
「闇魔法の契約にスキルレベルの制約は存在しないんだ。ただ魔力量が相手より上でなければ契約出来なかったはず」
つまり母さんは神獣より魔力量が多いってことだよな…
神獣がどれほどの魔力を持っているかは不明だけど、これ以上はあえて考えないでおこう
闇魔法の所持者が少ない上に魔力量が多い者はさらに少ない
結果、高ランクの魔物と契約してる人はごくわずかなはずだ
父さんとルークも可能だろうけど、2人はそもそも契約獣に興味がない
いや、リトスを見てからルークはちょっと興味を持ち始めたか?
母さんは多分契約獣うんぬんよりもモフモフを求めてただけだろうし…
「レティは身体能力に秀でてると言っても種族的に人族より魔力量は格段に上だからな。Aランクは個体に寄るだろうけどBランクくらいなら問題ないと思う」
詳しいことはわからないけど魔法で倒せる魔物なら何とかなると思うんだよな
「ランクはともかく、どうせ契約するならリトスみたいにかわいい子がいいな」
『ぼく かわいー?』
「ええ。リトスもクロムもね」
レティがそう答えると2人…1匹と1人?…面倒だから2人でいいか、は顔を見合わせて嬉しそうに笑った
「そういえば契約する数に制限はあるの?」
「数の制限は無いな。契約獣の合計魔力の問題だけだ」
「じゃぁこの辺に出るフォレストドッグとかなら…」
「10匹以上軽くいけるだろうな。どう転んでも可愛くないし、あえて契約したいとも思わないけど」
いかつい顔の魔物と好き好んで契約する人は少ないと思う
「同じこの近辺でって言うならスライムの方がいいと思うけど?」
「スライムはもう決めてるもの」
「は?」
「あのプルンプルンの物体だよ?もふもふと同じくらい気持ちいいに決まってるじゃない?」
「…レティ?」
こんなレティを見るのは初めてなんだが…
ウキウキを通り越して変な意気込み迄感じる
なんだろ…どこか母さんを彷彿とさせる何かがある様な気がする
「あーなら今から行くか?それとも…」
「今じゃなくていいよ?どうせ明日には探しに行くんでしょう?」
「う…」
確かにそのつもりではあったけど
「レティがいいならそのつもりだ」
「もちろんいいに決まってるよ」
即答だった
「で、どこに探しに行くの?」
「それなんだけど、隣町との間の森に行こうと思ってさ」
「森?」
「ああ。歩いて2日くらいの場所にある」
「ってことは泊まり?」
「そうなるな。森の中は洞窟がけっこうあるから休むのも問題ない」
「ふふ…なんだか楽しみ」
こんな風に楽しみに出来るのは冒険者ならではだろうな
冒険者でも女では少ないかもしれない
惹かれたのがレティでよかったとつくづく思う
『おでかけー?』
「ああ、森に行くからいつもみたいに頼んだぞ?」
『まかせてー』
『いつも?』
即答したリトスにクロムが首を傾げた
『まものがきたら おしえるー』
「そうだな。ただ今回は全部を倒すわけじゃない」
『んー?』
首をコテンと傾げる仕草がヤバいくらいかわいい
「今回は俺達の足…俺達を乗せて走ってくれる魔物を探しに行くんだ」
『シア達を乗せる魔物…馬みたいな?』
クロムが少し悩んでから思いついたように聞いてくる
「すごいなクロム。そう。馬みたいなのがいいな」
『ボク見つける。見つけてシアに会わせてあげるね』
「お、じゃぁ頼むな」
『うん!』
大きく頷くクロムがどことなく頼もしい
クロムが言葉通りの行動に出ることを俺達はまだ知らない
「そうだなぁ…レティと2人で乗れる大型か…小型ならお互いに契約すればいいか?」
「…そもそも契約ってそんなに簡単に出来るもの?テイムなんかは相手次第じゃない?」
リトスは特殊だったけど本来テイムは相手の同意が必要だ
「闇魔法の契約にスキルレベルの制約は存在しないんだ。ただ魔力量が相手より上でなければ契約出来なかったはず」
つまり母さんは神獣より魔力量が多いってことだよな…
神獣がどれほどの魔力を持っているかは不明だけど、これ以上はあえて考えないでおこう
闇魔法の所持者が少ない上に魔力量が多い者はさらに少ない
結果、高ランクの魔物と契約してる人はごくわずかなはずだ
父さんとルークも可能だろうけど、2人はそもそも契約獣に興味がない
いや、リトスを見てからルークはちょっと興味を持ち始めたか?
母さんは多分契約獣うんぬんよりもモフモフを求めてただけだろうし…
「レティは身体能力に秀でてると言っても種族的に人族より魔力量は格段に上だからな。Aランクは個体に寄るだろうけどBランクくらいなら問題ないと思う」
詳しいことはわからないけど魔法で倒せる魔物なら何とかなると思うんだよな
「ランクはともかく、どうせ契約するならリトスみたいにかわいい子がいいな」
『ぼく かわいー?』
「ええ。リトスもクロムもね」
レティがそう答えると2人…1匹と1人?…面倒だから2人でいいか、は顔を見合わせて嬉しそうに笑った
「そういえば契約する数に制限はあるの?」
「数の制限は無いな。契約獣の合計魔力の問題だけだ」
「じゃぁこの辺に出るフォレストドッグとかなら…」
「10匹以上軽くいけるだろうな。どう転んでも可愛くないし、あえて契約したいとも思わないけど」
いかつい顔の魔物と好き好んで契約する人は少ないと思う
「同じこの近辺でって言うならスライムの方がいいと思うけど?」
「スライムはもう決めてるもの」
「は?」
「あのプルンプルンの物体だよ?もふもふと同じくらい気持ちいいに決まってるじゃない?」
「…レティ?」
こんなレティを見るのは初めてなんだが…
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なんだろ…どこか母さんを彷彿とさせる何かがある様な気がする
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「今じゃなくていいよ?どうせ明日には探しに行くんでしょう?」
「う…」
確かにそのつもりではあったけど
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即答だった
「で、どこに探しに行くの?」
「それなんだけど、隣町との間の森に行こうと思ってさ」
「森?」
「ああ。歩いて2日くらいの場所にある」
「ってことは泊まり?」
「そうなるな。森の中は洞窟がけっこうあるから休むのも問題ない」
「ふふ…なんだか楽しみ」
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冒険者でも女では少ないかもしれない
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『まかせてー』
『いつも?』
即答したリトスにクロムが首を傾げた
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「そうだな。ただ今回は全部を倒すわけじゃない」
『んー?』
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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