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103.隣町
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「お父さん本当に?!ねぇ、シア!こっち来て!」
少し落ち込んでいたシャノンが期待に満ちた声で俺を呼ぶ
庭にいた俺達は首を傾げながらリビングに注意を向ける
「どうした?」
「隣町行ける!」
「「え?」」
俺はレティと顔を見合わせる
「どういうことだ?」
「あのね、コーラルさんが隣町に行く用事があるから護衛を頼むって」
「…依頼?」
「そうみたい。私たちは荷馬車だって!」
「期間は?」
「明日から5日間。滞在は1日」
片道2日ってことは速足で移動…何か急ぎの用ってことか
因みに一般的な移動は常歩で片道3日かかるけど、馬で駈足程度だと1日で行ける
やっぱり移動手段が…
そう思っているとレティが呆れたように見ていた
考えてることを読まれた?
「けど何でそんな突然?」
「突然ってわけじゃ無いんだ。元々弾丸に来てた依頼だし行く予定もしてたんだが…」
「あ…トータさんがダウンしたから?」
トータさんは昨日から熱でダウンしている
「ああ。別に3人でも問題はないがシャノンが隣町に行きたいってぼやいてたからな」
「なるほど…それなら俺達でもいいんじゃないかと」
「そういうことだ。今日言って明日だから無理なら構わないんだがな」
「何ならトータの代わりにシャノンが来るのでも問題ないぞ」
アランさんが割り込んでくる
「え?シャノンが行くなら僕も行きたいんだけど!」
ルークが焦ったように言う
その焦り様にカルムさんが吹き出した
「シア達はどうだ?」
そう聞かれてレティを見ると頷いて返された
「しばらくのんびりしてようと思ってたけど5日くらいならまぁ」
俺がそう返すとレティも頷いていた
「シアまた行くの?」
ケインが不安そうに見上げて来る
10歳になったとことは言え俺への依存度が高いのは気のせいか?
「そんなにシアといたいならケインも連れて行ってもらうか?」
「ちょっ…父さん?」
突然の提案に俺の方が焦る
「リトスの結界もあるし馬車移動なら問題ないだろ?」
「それは…まぁ…でもケイン、道中は何もすることないぞ?」
「それでもいい」
しがみ付くケインにこれは絶対について来る意思を曲げないと悟る
「じゃぁコーラルさんがいいって言ったらな。ダメだって言われた時は流石に連れて行けない」
「分かった」
ケインが頷いたのを見てほっとする
「じゃぁ俺の方からコーラルに報告と確認はしておく」
「私たちは明日出る準備だね。ルーク一緒に買い出し行こうよ」
「ああ。シア達はどうする?」
元々必要な物はいつも持ち歩いてるのは知ってるけど…とつぶやきながらルークが聞いてくる
「特に改めて用意するものは無いな。レティは?」
「私も大丈夫。シアと一緒で必要な物は入れたままだし」
「了解。じゃぁ僕たちは行ってくる」
「行ってらっしゃい」
皆に見送られて2人は飛び出して行った
買い出しと言ってもほぼ食糧調達の気はするが…
「ケインの準備はお母さんと一緒にしましょうね」
「うん!」
母さんが言うとケインは嬉しそうについていった
外で遊んでる他のチビが知ったらどうなるのか想像もしたくないけど、その辺はナターシャさん達が何とかするだろう
少し落ち込んでいたシャノンが期待に満ちた声で俺を呼ぶ
庭にいた俺達は首を傾げながらリビングに注意を向ける
「どうした?」
「隣町行ける!」
「「え?」」
俺はレティと顔を見合わせる
「どういうことだ?」
「あのね、コーラルさんが隣町に行く用事があるから護衛を頼むって」
「…依頼?」
「そうみたい。私たちは荷馬車だって!」
「期間は?」
「明日から5日間。滞在は1日」
片道2日ってことは速足で移動…何か急ぎの用ってことか
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やっぱり移動手段が…
そう思っているとレティが呆れたように見ていた
考えてることを読まれた?
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「あ…トータさんがダウンしたから?」
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そう聞かれてレティを見ると頷いて返された
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「そんなにシアといたいならケインも連れて行ってもらうか?」
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突然の提案に俺の方が焦る
「リトスの結界もあるし馬車移動なら問題ないだろ?」
「それは…まぁ…でもケイン、道中は何もすることないぞ?」
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「分かった」
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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