チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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85.レア素材

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「次はAランクのファイアスネーク。これもいっぱいあるんだよ~」
シャノンがドヤ顔で言った途端皆が呆けた顔をした

「ちょっと待てシャノン」
「なあに?お父さん」
「ファイアスネークは俺やカルムの剣も通さないし、サラサの魔法も効かないんだぞ?」
「それをいっぱいってあなた達どうやって…?」
その言葉に俺達は顔を見合わせた
父さん達のこんな顔を見るのは初めてで少し気分がいい
だってこれまで俺達が父さん達に勝てたことは無いからな

「それがさ、意外とあっけなくて…」
そう言いながら俺はファイアスネークを取り出した
倒したまんまの状態
本来なら首を落とされているだろうそれは、口元から上下に開いたり閉じたりできる状態になっていた
これを見ればどう倒したかなんてバレバレだ

「…これってまさか…」
「横凪にしたら簡単に刃が通ったんだよね。私が手元狂わせちゃった偶然のたまものなんだけど」
マジであの時はビビった
「色々試したけど確実に簡単に仕留めれる方法だった」
俺もルークもシャノンも剣も魔法も念動力も駆使して色々試してみたけど、仕留めれたのは横凪のみ
最後は3人で顔を見合わせて爆笑した
「一応素材を売り払うときにギルマスには情報として伝えようとは思ってる。っていうか、途中の町で既に伝えてはいる。職人に他言無用の契約交わしてたみたいだけど」
「そうね。普段は問題ないけど大量発生した時なんかはその情報があるのとないのとでは…」
「だがその情報が出回ればランクは変わってくるだろうな」
「ぶっちゃけどれくらいだ?」
「Cかな?」
訪れたのは沈黙
Aランクの脅威の魔物と恐れられていたのがCランクと言われれば当然だろう

「その件はギルマスに丸投げしとけ」
「そうだな。それがいい」
「了解。そうする」
こういう時反対するメリットはない。父さん達がそれで問題ないと言うならおれはそのまま丸投げするだけだ

「ところでシア」
「はい?」
「これらの素材は複数あるのだろう?ギルドに持って行くのはいつかな?」
コーラルさんは他の素材を売るの前提で聞いてきた

「その事なんだけど、1か月後辺りでギルドがオークションを開催予定」
「ほう…であればその値を吊り上げるのも楽しそうだな」
「コーラルさん?」
一体何をする気なのか…

「大したことはしないさ。レア素材を手に入れたと友人たちに自慢するだけだからね」
「自慢…」
「そう。自慢だ。その時に私はこういうだけでいい。『近いうちにギルドにもこれらの素材が入るらしい』とね」
「なるほど?その頃に丁度ギルドのオークションの案内が届けばみんなこぞって参加するな」
「そうね。噂が広がるのは早いものね。
「前回以上のレア商品となれば熱が入るからね。これと同等のものが出るならみな盛り上がるだろう」
コーラルさんは悪だくみをしている顔だった

「まぁその辺はコーラルさんに任せるよ。最後はこれ」
俺はそう言って最後の素材を取り出した
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