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80.進化
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「とにかくそのせいで高ランクには中々効かないんだよ。だから補助を優先することで自分にもバフをかけて攻撃させてるって感じだ」
「なるほど…その副産物として補助のスキルレベルが上がる?」
「そういうこと」
「何となく何だけど…シャノンの魔力なら補助かけるの複数人でもいけそうじゃない?」
「え?」
突然の言葉にシャノンが食いついた
「えっと…気のせいかもしれないんだけどね、補助かけてもらうときかなり多めの魔力が流れて来てるなって。多分必要以上の量が」
レティが自身なさげではあるもののそんなことを言い出した
そんなこと考えたこともなかった
「つまりね、そのオーバーしてる分をそのまま別の人にかけることが出来たら効率よくなりそうじゃない?」
「…うん」
「実際私の母が私と父に同時に補助をかけてくれることがあったからできなくはないと思うの」
もしそれができるなら凄いことだぞ?
大抵シャノンが補助を掛ける時は複数の種類になる
仮に2種類を全員にかけると今なら8回発動するってこと
でもそれが2人同時に出来るとしたら半分で済むってことだ
同時にかける対象が増えれば増えるほど効率は上がる
考えただけでも興奮するのは仕方ないことだと思うんだ
「…練習してみてもいいかな?」
「…いいんじゃないか?」
失敗しても本来の回数発動すればいいだけのことだ
シャノンは早速あーでもない、こーでもないと色々と考えだしていた
そして実際に考えた方法で魔物と対峙する前に試すというのをひたすら繰り返した
「リトスの察知のお陰で練習できるから助かるわ」
「そうだな。僕たちの察知じゃ時間的な余裕がそこまでないし」
「次の町でリトスに何か買ってあげるね」
シャノンがリトスの頭をなでながら言うと、リトスもその手に頭をぐりぐりと押し付ける
いくら時間に余裕があると言っても無制限じゃない
だから失敗したら従来の方法で地道に補助をかけるという条件を付けてある
日に何度も繰り返すからそれでも十分練習にはなる
最初の内はすぐそばに2人並ぶことから始めた
対象が近いという条件はあるものの成功率が上がりだしたのは1週間ほどした頃だった
「今回も大丈夫みたい」
「ああ、こっちも大丈夫だ」
この日5度目のトライ
その全てが2人同時にかけることに成功していた
「次の休み迄あと2日か…じゃぁそれまで今の条件で精度を高める時間に当てるか?休み明けから1人分距離を置いた状態で試してみればいい」
「失敗した時は距離を戻してって感じになる?」
「そうだな。この2日次第だとは思うけどな」
これだけ成功率が上がって来てるなら問題ないだろう
「なるほど…その副産物として補助のスキルレベルが上がる?」
「そういうこと」
「何となく何だけど…シャノンの魔力なら補助かけるの複数人でもいけそうじゃない?」
「え?」
突然の言葉にシャノンが食いついた
「えっと…気のせいかもしれないんだけどね、補助かけてもらうときかなり多めの魔力が流れて来てるなって。多分必要以上の量が」
レティが自身なさげではあるもののそんなことを言い出した
そんなこと考えたこともなかった
「つまりね、そのオーバーしてる分をそのまま別の人にかけることが出来たら効率よくなりそうじゃない?」
「…うん」
「実際私の母が私と父に同時に補助をかけてくれることがあったからできなくはないと思うの」
もしそれができるなら凄いことだぞ?
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でもそれが2人同時に出来るとしたら半分で済むってことだ
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考えただけでも興奮するのは仕方ないことだと思うんだ
「…練習してみてもいいかな?」
「…いいんじゃないか?」
失敗しても本来の回数発動すればいいだけのことだ
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そして実際に考えた方法で魔物と対峙する前に試すというのをひたすら繰り返した
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「そうだな。僕たちの察知じゃ時間的な余裕がそこまでないし」
「次の町でリトスに何か買ってあげるね」
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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