チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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2-56.接触

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年が明けて少しすると俺達は生活ペースにもセトイカの町にも慣れてきた
自由行動にしてる日は3人揃って動くこともあるけど、半分くらいはそれぞれ自由に動くようになった
お陰でそれぞれに知り合いも出来て、その情報交換をするのも楽しみの一つだ

「あなたが旅でこの町に来た兄妹の一人?」
海岸をぶらついているとそう声を掛けられた
胸元を強調した服を着た派手な出で立ちの女
何となくこいつがサイラさんの言っていたミーコって女だと感じる

「私はミーコ。この町で生まれ育った17歳よ」
「…」
やっぱりと思いながらスルーしようと無視して歩きはじめる

「ちょっと待ちなさいよ!私が声をかけてあげてるんだから無視するなんてありえないでしょう?」
別に頼んでないし、むしろ迷惑だ
それを口にしないだけましだと思ってほしい

「あなたが頼むなら私がこの町を案内してあげるわ。あなたカッコいいから色々サービスもしてあげるわよ?」
ミーコはそう言って俺の手を掴もうとした

「触るな」
俺は触れそうになった手を避ける様に身をかわす
「な…っ?」
呆然とするミーコを一瞥すると信じられないというような目で睨みつけてきた
元々平凡な顔立ちだけに歪んだ顔は目も当てられないほど醜い

「この私が案内してあげるって言ってるのよ?普通なら喜んでくれるし、求めてくるからプレゼントと引き換えに抱かせてあげるのに…」
「そんな屑と一緒にしないでくれ」
「は?」
「娼婦に興味はないと言っている」
「娼婦…?」
「誰彼構わずその股を開くんだろう?」 
そんな奴に触られると考えただけでも吐き気がする
「二度と俺に関わるな。これは警告だ。次俺に関わろうとするならどうなっても知らないからな」
そう吐き捨てて俺はその場から離れた

***

「そのミーコって女、僕にも声かけてきたよ」
その日の晩、食事しながら話しているとルークがそう言ってきた

「お前にも?」
「うん。最初に海に行った次の日からかな?どれだけ適当にあしらっても、断わってもしつこく誘ってくる。」
「まじか…明日から付きまとわれたりしないだろうな?」
「どうだろ。僕の方にここ2~3日来てないから乗り換えたかもよ?」
「勘弁しろよ…」
俺はウンザリした

「でも警告はしたんだろ?」
「次俺に関わろうとするならどうなっても知らないとは言ってある…それが通じる相手とも思えないけどな」
「確かに…」
ルークは遠い目をした

「ねぇ、そのミーコっていい女なの?」
「は?」
「だって噂では色んな男を手玉に取ってるって。そんなことできるのはいい女なんじゃないの?」
シャノンは肉を頬張りながら尋ねて来る

「…あんなので手玉にとれるのか?」
心底そう思った
胸を強調した下品な格好
相手を見下した言葉

「いい女だからって言うより簡単にやれる女だからじゃないのかな?僕は興味はあってもあんな人とは嫌だけど」
「そういうもの?」
「少なくとも僕はそう。何より一緒にいても楽しくなさそうだし」
「つまりルークは童貞ってことだよね?」
「うるさい。デートは誰とでもできるけどキス以上の事は相手を選ぶってことだよ。そういうお前はどうなんだよ?」
「私はキスまでならいいかな~それ以上は相手を選ぶけど」
「お前ら…」
あけすけない会話を堂々とする2人にどう反応したものかと考えてしまった

「なぁシア、胸の大きさ以外はシャノンの方が勝ってるよね?」
「ちょっとルーク?」
「事実だからしょうがないだろ?シャノンはまだ発展途上だし」
「発展途上とか言うな!」
「それを完成形って言われるよりいいだろ?」
くだらない言い合いが始まった
いつもの事だから放置一択

「リトスはどう思う?」
『あのひときらい』
「はは。だよな。同じ意見で嬉しいよ」
面倒なことにならなければいいんだけどな…
リトスをなでながらそう思った
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