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31.パーティー
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「さぁ、今日のパーティーは誕生日と送迎会を兼ねてるからね」
ナターシャさんが声を張り上げる
「おめでとさん。正直ここまで早く準備が整うとはな…」
カルムさんがしみじみと言う
「頑張ったものね」
皆の言葉に嬉しくならないわけがない
「シャノンとルークには少し早いけど誕生日プレゼントよ」
母さんがそう言って2人にプレゼントを渡した
「やった!テントだよね?」
「しかも魔道具のやつ」
「出してみていい?」
「もちろんよ」
貰ったばかりのテントを早速庭で出す2人を皆が微笑ましそうに見ていた
「その魔石に魔力を流せば拡張できるからな。ただし魔石が小さいから少しずつしか拡張できない」
「ねぇ、シアたちのも見せて!」
「は?」
「4人共拡張してるんでしょ?」
「まぁ地道にやってるな」
「けど拡張つっても俺は寝るスペースとしか思ってないからそんなに変化してないぞ?」
マリクはそう言いながらもマジックバッグからテントを取り出した
その横でリアムは既に出し終えている
やっぱりシャノンの言葉にはいち早く反応するらしい
ヘンリーも楽しいもんでもないだろうにと言いながら取り出している
「シアも!」
シャノンが俺の腕を掴んで庭に引っ張り出す
「…わかったよ」
人のテントなんて見て何が楽しいんだか?
そう思いながらも断固拒否するほどの事でもないかとテントを取り出した
「うわ…」
「何だよこれ?」
「おいシア!何で家具があんだよ?!」
マリクがそう叫んだおかげで皆が庭に出てきてしまった
「拡張できるのは知ってたが…」
そうつぶやいたのはカルムさんだ
「このテント荷物を入れたまましまえるってこと?」
ナターシャさんも驚いた声を上げる
「流石に時間遅延効果は無いみたいだけど物はそのままでも問題ないみたい…って皆知らなかったってことか?」
俺は貰ってすぐからテントの中に服なんかを置きっぱなしで収納してしまったから知ってただけなんだけどな
それに気づいてから少しずつテントを拡張したり家具を置いたりしてきた
今では12畳くらいのスペースになっていてベッドやソファーセット、本棚も置いてある
ちょっとした隠れ家の扱いだ
「今初めて知ったぞ」
「うわー知ってたら俺ももっと拡張してたのに…」
マリクが悔しそうに言う
まぁ、一気に拡張することは出来ないもんな
「てか1年でこの広さってどんだけマメに拡張してんだよ?」
「どんだけって…毎日朝晩魔力込めてるだけだぞ?」
「毎日?」
「それも朝晩?マジか…」
「ちょっとずつしか出来ないなら地道にするしかないと思って。家具置きだしたら止まらなくなっただけなんだけどさ」
「確かにこれを見せられるとな…」
ヘンリーが呆然としていた
ナターシャさんが声を張り上げる
「おめでとさん。正直ここまで早く準備が整うとはな…」
カルムさんがしみじみと言う
「頑張ったものね」
皆の言葉に嬉しくならないわけがない
「シャノンとルークには少し早いけど誕生日プレゼントよ」
母さんがそう言って2人にプレゼントを渡した
「やった!テントだよね?」
「しかも魔道具のやつ」
「出してみていい?」
「もちろんよ」
貰ったばかりのテントを早速庭で出す2人を皆が微笑ましそうに見ていた
「その魔石に魔力を流せば拡張できるからな。ただし魔石が小さいから少しずつしか拡張できない」
「ねぇ、シアたちのも見せて!」
「は?」
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「まぁ地道にやってるな」
「けど拡張つっても俺は寝るスペースとしか思ってないからそんなに変化してないぞ?」
マリクはそう言いながらもマジックバッグからテントを取り出した
その横でリアムは既に出し終えている
やっぱりシャノンの言葉にはいち早く反応するらしい
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「シアも!」
シャノンが俺の腕を掴んで庭に引っ張り出す
「…わかったよ」
人のテントなんて見て何が楽しいんだか?
そう思いながらも断固拒否するほどの事でもないかとテントを取り出した
「うわ…」
「何だよこれ?」
「おいシア!何で家具があんだよ?!」
マリクがそう叫んだおかげで皆が庭に出てきてしまった
「拡張できるのは知ってたが…」
そうつぶやいたのはカルムさんだ
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「流石に時間遅延効果は無いみたいだけど物はそのままでも問題ないみたい…って皆知らなかったってことか?」
俺は貰ってすぐからテントの中に服なんかを置きっぱなしで収納してしまったから知ってただけなんだけどな
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「確かにこれを見せられるとな…」
ヘンリーが呆然としていた
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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