チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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29.拡張

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「魔法のイメージってそういう意味では無限にあるってことよね~私としてはシアのイメージは凄く興味深いけど」
「何で?母さんの方が凄いじゃん」
「向こうのイメージに関してはそうね。40年以上生活してたんだから当然だわ。でも、元々持ってるイメージは中々消えないし、全く違うイメージは受け入れにくい。その点シアはこっちで生まれ育ってるからね」
「向こうの記憶があっても子供の頃の柔軟な記憶だけか」
「そういうこと。だから仕切りや棚なんて思いつくんだと思うの。私の中では倉庫はこういうものって言うのが固まってるから無理ね」
何となくわかる気がする

「あぁそうだ、シア、インベントリは常に魔力を消費するから一気に拡張しすぎるなよ」
「魔力消費?今までそんな感じは無かったけど…」
「それはシアの魔力量が多いからよ。平常時でわずかでも魔力量が減るならそれが理由だと思えばいいわ」
消費量より自然回復量が上回ってれば問題ないってことかな

「分かった。その時は減らすようにする」
「「減らす?」」
「え?」
「減らせるものか?」
「やったことは無いけど…」
父さんと母さんが顔を見合わせる

「さっき倉庫を追加しすぎたから減らしたけど…容量は変わってないとか?あ、ゲージつけて試してみればいいのか」
俺は全体のゲージを追加して倉庫を追加したり減らしたりしてみた

「うん。ちゃんと減ってる」
「…インベントリを拡張するのは当然として縮小するなんて考えたこともなかったが…」
「出来るものなのね?流石イメージが全てのスキルってところかしら」
「まぁいいんじゃないの?私からすればインベントリがあるだけでも羨ましいんだからね?」
ナターシャさんが拗ねたように言う
マジックバッグ頼りの人だからしょうがない
そんなことを考えていたら…

「レイ、あなたが私に対して思ってたことが初めて理解できた気がするわ」
「俺はその対象が2人になったけどな」
父さん達は遠い目をしてそう言った

「なんか酷くない?」
「そんなことないわよ。私たちがシアを愛してることには変わりがないんだから」
「そういう問題でもない気がするんだけど」
「ま、細かいことは気にするな。これからもお前の思うままに自由にやらかせばいい」
父さんの言葉に俺は項垂れる
インベントリを拡張できたのは良かったけど、なんか納得いかないまま終わった

皆が起きてきて朝食を済ませた後は迷宮に向かう
今日はカルムさんとナターシャさんが同行してくれた
カルムさんが水魔法と氷魔法、ナターシャさんが光魔法だから魔法の属性的にはシャノン一択だけど、カルムさんは剣を好むから俺達も勉強になった
もっともカルムさんのパワーには到底及ばないことにかなり凹んだ
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