103 / 370
29.拡張
2
しおりを挟む
「…まさか、シアお前も来い」
父さんに言われて慌ててついて行く
その先にはナターシャさんとソファーで休憩している母さんがいた
「サラサ」
「何レイ?シアに拡張教えてたんじゃなかったの?」
まだそんなに時間立ってないわよね?と続けた母さんに父さんは尋ねた
「お前インベントリの拡張する時何をイメージしてる?」
「イメージ?巨大なトランクルームが並んだ感じかしら」
「とらんくるーむ?」
父さん達が首を傾げると同時に俺の頭にも?が浮かぶ
「あぁ、シアも知らないかしら?貸倉庫って言うのがあってね、貨物列車で運ぶコンテナのようなものを1ついくらで貸すサービスがあったのよ」
「倉庫…」
「ええ。でもさすがにこっちの魔物が収まるサイズじゃないからそれを巨大化したのをイメージした感じ。1つ1つはこの屋敷くらいの大きさだけどね」
「母さんはその倉庫をいくつ持ってんの?」
「今は100個くらいかしら」
「100?」
「インベントリに入ってるものはパネルで確認できるけど、どう治まってるか確認できないのが気持ち悪かったのよね。だから倉庫ごとに入れる物を変えて整理してたらどんどん増えちゃって」
そう言って母さんは笑う
「巨大なコンテナかぁ…」
「あら、シアは何をイメージしたの?」
「前に商会で見せてもらった倉庫」
あれが俺が知る限り一番大きい建物だったからだ
「商会の?あぁ、確かにあれは大きいわね。ただのだだっ広い空間って気もするけど」
「こいつはそこに仕切りや棚を作ったらしいんだが…」
「え?」
父さんの言葉に母さんが驚いた声を出す
「仕切りに壁?シアあなた面白いこと考えるわね。ちょっと待って私も…」
母さんはそう言うなり何か始めたらしい
「本当だわ。棚も仕切りも作れるのね~楽しいわぁ」
「「「…」」」
はしゃぐ母さんを俺達は暫くただ眺めていた
「…お前はサラサのミニチュアだな」
父さんがため息交じりに言う
「ひょっとして俺さっきこんな感じだった?」
「ああ」
即答されて渇いた笑いを零した辺りでようやく母さんが落ち着いた
「仕切りや棚があると整理が楽しくなるわね。いいこと知ったわ」
「…それは良かった。ところでだ、その倉庫ごとに時間遅延効果を変える事なんて…」
「出来るわよ」
何を今さらとでも言うように母さんは即肯定した
「本当?どうやんの?」
「…シアは何で時間をはかるのかしら?」
「時計?」
「私もよ。倉庫ごとに時計を設置すればいいのよ」
「え?でも止めるのは?」
「時間を止めておけばいい。つまりこの倉庫の時計は進まないってイメージね」
「…じゃぁ送らせるのは針のスピードをゆっくりにすればいい?」
「そういうこと」
そんな簡単なことだったのかというのが正直な気持ち
でもそんな事だったから簡単に操作出来てしまった
父さんに言われて慌ててついて行く
その先にはナターシャさんとソファーで休憩している母さんがいた
「サラサ」
「何レイ?シアに拡張教えてたんじゃなかったの?」
まだそんなに時間立ってないわよね?と続けた母さんに父さんは尋ねた
「お前インベントリの拡張する時何をイメージしてる?」
「イメージ?巨大なトランクルームが並んだ感じかしら」
「とらんくるーむ?」
父さん達が首を傾げると同時に俺の頭にも?が浮かぶ
「あぁ、シアも知らないかしら?貸倉庫って言うのがあってね、貨物列車で運ぶコンテナのようなものを1ついくらで貸すサービスがあったのよ」
「倉庫…」
「ええ。でもさすがにこっちの魔物が収まるサイズじゃないからそれを巨大化したのをイメージした感じ。1つ1つはこの屋敷くらいの大きさだけどね」
「母さんはその倉庫をいくつ持ってんの?」
「今は100個くらいかしら」
「100?」
「インベントリに入ってるものはパネルで確認できるけど、どう治まってるか確認できないのが気持ち悪かったのよね。だから倉庫ごとに入れる物を変えて整理してたらどんどん増えちゃって」
そう言って母さんは笑う
「巨大なコンテナかぁ…」
「あら、シアは何をイメージしたの?」
「前に商会で見せてもらった倉庫」
あれが俺が知る限り一番大きい建物だったからだ
「商会の?あぁ、確かにあれは大きいわね。ただのだだっ広い空間って気もするけど」
「こいつはそこに仕切りや棚を作ったらしいんだが…」
「え?」
父さんの言葉に母さんが驚いた声を出す
「仕切りに壁?シアあなた面白いこと考えるわね。ちょっと待って私も…」
母さんはそう言うなり何か始めたらしい
「本当だわ。棚も仕切りも作れるのね~楽しいわぁ」
「「「…」」」
はしゃぐ母さんを俺達は暫くただ眺めていた
「…お前はサラサのミニチュアだな」
父さんがため息交じりに言う
「ひょっとして俺さっきこんな感じだった?」
「ああ」
即答されて渇いた笑いを零した辺りでようやく母さんが落ち着いた
「仕切りや棚があると整理が楽しくなるわね。いいこと知ったわ」
「…それは良かった。ところでだ、その倉庫ごとに時間遅延効果を変える事なんて…」
「出来るわよ」
何を今さらとでも言うように母さんは即肯定した
「本当?どうやんの?」
「…シアは何で時間をはかるのかしら?」
「時計?」
「私もよ。倉庫ごとに時計を設置すればいいのよ」
「え?でも止めるのは?」
「時間を止めておけばいい。つまりこの倉庫の時計は進まないってイメージね」
「…じゃぁ送らせるのは針のスピードをゆっくりにすればいい?」
「そういうこと」
そんな簡単なことだったのかというのが正直な気持ち
でもそんな事だったから簡単に操作出来てしまった
85
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
お気に入りに追加
656
あなたにおすすめの小説

スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~
黒色の猫
ファンタジー
孤児院出身の僕は10歳になり、教会でスキル授与の儀式を受けた。
僕が授かったスキルは『眠る』という、意味不明なスキルただ1つだけだった。
そんな僕でも、仲間にいれてくれた、幼馴染みたちとパーティーを組み僕たちは、冒険者になった。
それから、5年近くがたった。
5年の間に、覚醒したスキルを使ってパーティーに、貢献したつもりだったのだが、そんな僕に、仲間たちから言い渡されたのは、パーティーからの追放宣言だった。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。

勇者パーティーを追い出された大魔法導士、辺境の地でスローライフを満喫します ~特Aランクの最強魔法使い~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
クロード・ディスタンスは最強の魔法使い。しかしある日勇者パーティーを追放されてしまう。
勇者パーティーの一員として魔王退治をしてくると大口叩いて故郷を出てきた手前帰ることも出来ない俺は自分のことを誰も知らない辺境の地でひっそりと生きていくことを決めたのだった。
転生王子の異世界無双
海凪
ファンタジー
幼い頃から病弱だった俺、柊 悠馬は、ある日神様のミスで死んでしまう。
特別に転生させてもらえることになったんだけど、神様に全部お任せしたら……
魔族とエルフのハーフっていう超ハイスペック王子、エミルとして生まれていた!
それに神様の祝福が凄すぎて俺、強すぎじゃない?どうやら世界に危機が訪れるらしいけど、チートを駆使して俺が救ってみせる!

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!
えながゆうき
ファンタジー
妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!
剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる