チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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20.結婚式

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「シア、明日は出来るだけマリクたちといなさいね」
弟妹達の反応を見て母さんはため息交じりにそう言った
「…わかったよ」
「私も一緒にいたげるね」
「僕も」
「ルークは遠慮しとくよ」
「何で?」
「お前にはもれなく女が付いてきそう」
余計な事態が起こる事しか想像できない
その点シャノンはある意味女避けにはなる

「確かにそれは否定できないなぁ。じゃぁ僕はシアからは離れとくよ」
「女の子を侍らすのをやめる気は無いのね?」
「ないよ?かわいい子といるのは楽しいしね」
母さんの質問にまでそう答える辺りルークだよなぁ…

「…本当に誰の血を引いたのかしらね」
「母さんそういう問題?」
「違うわね。ルーク、あまり調子に乗らないようにね?そのうち刺されても知らないわよ?」
「刺されるって…」
「分からないわよ?あなたは軽い気持ちで同意してると思ってても、中には本気になっちゃう子もいるでしょうしね」
「…母さん、実感が籠ってるのは気のせい?」
「ふふ…どうかしらね」
クスクス笑いながら言う母さんにこれ以上踏み込むのは危険な気がする

「とにかくあなた達の試着は終わったから皆着替えてらっしゃい」
袖口なんかを確認して満足したのか母さんはそう言った
どうやら試着タイムは終わったらしい
それにしても、前日に試着してサイズ合わなかったらどうする気だったんだろ?
怖くて絶対聞けないけど


翌日、朝っぱらから家の中は昨日以上にドタバタだった
「シア、ケインをお願い。ルークもシアのところにいて頂戴」
「了解」
「分かったー」
「スカイはシャノンと一緒にいてね」
「はーい」
どうやら5人バラバラでいるよりはある程度固めたいらしい
マリクとリアムも昨日の晩からこっちに泊まってるし、それぞれチビを見る様に言われてるのが聞こえる

「人数が多いのも考え物だな」
「その分楽しいけどね」
「楽しー」
ルークの言葉にケインが満面の笑みを浮かべる

「あぁ、確かに楽しいな」
「だよね。それにしてもシアってそういう格好すると余計大人びて見えるなぁ」
「そうか?」
「うん。少なくとも僕と1つ違いには見えないかな。それ言ったら普段もだけどさ」
「はは…老けてて悪かったな」
「すねないでよ。老けてるってのとは違くて落ち着いてる方だからさ」
「まぁどっちでもいいよ」
そんな話をしていると母さんが呼びに来た

シャノンやマリクたちとも合流して大人数で町に向かう
途中、色んな人に声を掛けられながら進む
ランディさんの代替わりも絡んでるせいか、店舗関連の人たちからの声は尽きることがない
さらに、目的地でもある神殿の前には既にたくさんの人が集まっていた
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