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13.ギルマスからの依頼
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「最後の仕上げだ。開けるぞ?」
その言葉に2人が頷くのを見て石の蓋を消滅させた
この程度なら一気に片付けれるだろうけどそうはしない
2人の経験値稼ぎと、何よりトランさんの目があるからな
ある程度俺達のスキルや技についての情報は持ってるだろうけど、あまり表ざたにしたくないのが本音だ
「やっと終わった~」
「流石に疲れた」
最後の1頭ずつを仕留めるなり寝転がる2人に苦笑する
「まだ終わってないぞ」
「え?」
「最後に巣の中」
「「あ…」」
2人はしぶしぶと言った感じで立ち上がる
オークやゴブリンの巣の掃討は出てきた魔物を倒すだけで終わりではない
多少知能があるんだろう奴らは、人を捉えていたり金目のものを盗んでいたりするからだ
「人の気配はしないから捉えられてはいないと思うんだけどな」
3人で巣の中に入るとかなり整った巣になっていた
「かなり知識ある?」
「そんな感じだな。オークジェネラル程度じゃ珍しい気もするけど」
上位種による統率は本能的なものだろう
でも巣の中の状態が普通の家に近い
これは一体どういうことなのか俺にもわからない
オークジェネラルがいただろう場所の少し不自然な壁を破壊すると、結構な量の戦利品が出て来た
「すげ…」
「えー何これ?オークってこんなにため込むの?」
2人の言葉には同意
俺達が巣の掃討に当たるのは初めてだけど、こんなにため込んでたなんて話は聞いたことが無い
金貨(10,000G貨幣)や白金貨(100,000G貨幣)が山となっている以外にも大量の武器や防具、その材料となる鉄・銅・銀のインゴットまで山のように積まれていた
この世界では鉱石はkg単位で定額で取引されている
1kg当たりの価格は鉄で5万G、銅が10万G、銀が30万G、金が50万Gだったはず
母さんが元の世界と桁が違うって驚いてた
どうやらこの世界の相場は低すぎるらしい
「シア、これは山分け?」
「そうなるな」
頷くと2人は飛び跳ねるように喜んでいた
一旦インベントリにすべて回収して確認を続けることにした
「装備は使えそうにないから換金して分割した方がいいよね?」
「その方が楽だろうな」
「貨幣は普通に分けれるし、インゴットもある程度は分けれるけど、この場合半端はどうするべきなんだろう?」
「金貨の半端分は共有でいいんじゃないか?」
「それは有りだね」
「確かにそれなら平等かも」
旅の間の資金になるなら文句もないらしい
「インゴットってどれくらいずつになる?」
「そうだな…」
俺は考えながらインベントリを確認する
「それなりに綺麗に割れるな」
「本当?」
「ああ。金が25、銀が30、銅が23、鉄が47ずつは確定だ。残ってるのが銀と銅が3ずつ、鉄が2。相場で見れば銀1と銅3が同等だからこれも解決、問題は鉄の2…はお前らにやるよ」
「え?」
「いいの?」
「俺はオークジェネラルの素材もあるからな。それでも俺のが金額がでかい」
「シアがいいなら私は嬉しいけど…」
「ならそれで決まりでいいか?」
再確認すると2人共頷いた
意外と簡単に片付いたことにほっとした
「この中も問題なさそうだな」
「うん。残党も捉えられてる人もいない。戦利品の取り残しもなさそう」
3人の意見が一致したところで外に出て、こちらの様子を伺っていたトランさんに手を振ると駆け寄ってきた
その言葉に2人が頷くのを見て石の蓋を消滅させた
この程度なら一気に片付けれるだろうけどそうはしない
2人の経験値稼ぎと、何よりトランさんの目があるからな
ある程度俺達のスキルや技についての情報は持ってるだろうけど、あまり表ざたにしたくないのが本音だ
「やっと終わった~」
「流石に疲れた」
最後の1頭ずつを仕留めるなり寝転がる2人に苦笑する
「まだ終わってないぞ」
「え?」
「最後に巣の中」
「「あ…」」
2人はしぶしぶと言った感じで立ち上がる
オークやゴブリンの巣の掃討は出てきた魔物を倒すだけで終わりではない
多少知能があるんだろう奴らは、人を捉えていたり金目のものを盗んでいたりするからだ
「人の気配はしないから捉えられてはいないと思うんだけどな」
3人で巣の中に入るとかなり整った巣になっていた
「かなり知識ある?」
「そんな感じだな。オークジェネラル程度じゃ珍しい気もするけど」
上位種による統率は本能的なものだろう
でも巣の中の状態が普通の家に近い
これは一体どういうことなのか俺にもわからない
オークジェネラルがいただろう場所の少し不自然な壁を破壊すると、結構な量の戦利品が出て来た
「すげ…」
「えー何これ?オークってこんなにため込むの?」
2人の言葉には同意
俺達が巣の掃討に当たるのは初めてだけど、こんなにため込んでたなんて話は聞いたことが無い
金貨(10,000G貨幣)や白金貨(100,000G貨幣)が山となっている以外にも大量の武器や防具、その材料となる鉄・銅・銀のインゴットまで山のように積まれていた
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母さんが元の世界と桁が違うって驚いてた
どうやらこの世界の相場は低すぎるらしい
「シア、これは山分け?」
「そうなるな」
頷くと2人は飛び跳ねるように喜んでいた
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「装備は使えそうにないから換金して分割した方がいいよね?」
「その方が楽だろうな」
「貨幣は普通に分けれるし、インゴットもある程度は分けれるけど、この場合半端はどうするべきなんだろう?」
「金貨の半端分は共有でいいんじゃないか?」
「それは有りだね」
「確かにそれなら平等かも」
旅の間の資金になるなら文句もないらしい
「インゴットってどれくらいずつになる?」
「そうだな…」
俺は考えながらインベントリを確認する
「それなりに綺麗に割れるな」
「本当?」
「ああ。金が25、銀が30、銅が23、鉄が47ずつは確定だ。残ってるのが銀と銅が3ずつ、鉄が2。相場で見れば銀1と銅3が同等だからこれも解決、問題は鉄の2…はお前らにやるよ」
「え?」
「いいの?」
「俺はオークジェネラルの素材もあるからな。それでも俺のが金額がでかい」
「シアがいいなら私は嬉しいけど…」
「ならそれで決まりでいいか?」
再確認すると2人共頷いた
意外と簡単に片付いたことにほっとした
「この中も問題なさそうだな」
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3人の意見が一致したところで外に出て、こちらの様子を伺っていたトランさんに手を振ると駆け寄ってきた
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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